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僕たち結婚しました!魔王と始める異世界生活  作者: ヒカリ
第1章 馴れ初めは、魔の森でばったり会ったことでした!
4/24

第4話  酒の妖精、爆誕!? 目覚めたら嫁がデレてた件

こんにちはヒカリです。今日は、4話目も投稿しちゃいます!ぜひ読んで下さいね!

……暗い。

音もない。

体も動かない。


あれ? おれ、死んだ? 異世界に来てから死ぬって二重転生コース? そんなの聞いてないんだけど。


意識がぼんやり戻ったとき、俺は柔らかい布団に寝かされていた。

天井は低く、壁は岩肌むき出し。酒と肉の匂いが鼻をつく。ここ……ドワーフの宿か?


「……お目覚めですか、マキトさん」


耳元で声がした。

リスだ。俺の胸の上にちょこんと座っている。


「お前……何があった?」


「簡単に言うとですね、マキトさんは酒に弱すぎて即落ちしました。で、血の契りの儀式は続行されるわけですよ。

 仕方ないんで、私がマキトさんの体をちょっと“お借り”して――飲みまくりました」


「飲みまくった!?っていうか、お前、そんな能力あるの!?」


「ええ。私は言葉だって話せるんですよ!何でもありですよ!

マキトさんは、私のおかげで、次から次へと差し出される酒を一滴残らず完飲。おかげでドワーフたちから“酒の妖精”って呼ばれてます。

すっごい尊敬されてますよ、マキトさんっ!!」


「いや、全く嬉しくねえよ!」


「あと、リスには、結婚とかは正直よく分からないんですけど……要は、アレですよね。アレ。

とりあえず、キスまでは済ませときましたから!」


「……は?」


「ほら、途中で止めるのもマズいかなって思って。サービスですよ、サービス!」


俺は跳ね起きかけて、隣を見る。

そこにはベッドに腰かけ、こっちを見つめる魔王がいた。

顔が真っ赤で、耳まで染まってる。


「……その……さっきは……よかった」


「は?」


魔王は俺から目をそらし、落ち着かない様子で髪をいじる。

なにこれ、ツンデレのデレ全開バージョン? 可愛すぎない?


「え、ちょ……お前、それ、リスが操って――」


「シーッ! それは言っちゃダメです!」

リスが俺の口を両前足で塞ぐ。


「……あの時のお前は……勇敢で、迷いがなくて……優しかった」


チョロインじゃん!こいつ、チョロインじゃん!!ねぇ、そうだよね?これ、チョロインだよねっ!?


「それで……私は……」

魔王が何か言いかけた瞬間、外から爆音と笑い声が響いた。


「おーい! 新婚お披露目宴の準備ができたぞー!」

ドワーフの声が響く。


「……新婚?」


「はい。契りを交わした二人は兄弟同然ですが、異性同士だと“事実上の夫婦”扱いですね。

あと、マキトさん、今やドワーフ界隈じゃ“酒の妖精様”ですから」


俺は頭を抱えた。

こうして、俺と魔王の――新婚生活が、ドラマティックに始まっていったのだった。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

今回は、ブラックアウトの裏で起きていた“飲みまくり事件”と、魔王の勘違いデレをお届けしました。

酒の妖精・旦那様……本人は全く望んでいませんが、ドワーフたちは全力で持ち上げてくる模様。

次回はいよいよ「新婚お披露目宴」回。

果たしてマキトは無事に終えられるのか、それともまた新しい称号が増えるのか……お楽しみに!

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― 新着の感想 ―
最高にカオスですね。ここまでのカオスを4話で盛り込みました…。今後どうなるのか、展開を楽しみにしてます!
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