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109 レンブラン王国の第一王女 編 part02

挿絵(By みてみん)


レンブラン王国の第一王女 クリスティーナ


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いよいよ次元の扉が開かれ、三人は未知の領域へと一歩を踏み出しました。


クリスティーナは、心躍る期待と共に、次に待ち受ける試練や驚異に胸を膨らませていました。


クリスティーナ「いよいよね! うれしいわ!」


アリス「そうだよね!ワクワクするよね。」


ライラ「さあ!出発しよう!






彼女たちが新たな次元の世界へ入ると


ライラ「目に見えぬほどの細い糸で織りなされた、光と闇の無限の絨毯のような場所だね。」


アリス「空が昼と夜の間で絶えず揺れ動いて、太陽と月が一つの空に同時に存在しているよ。」


クリスティーナ「空間に漂う光の粒子が、命を持つかのように自らの意志で動き回っていますね。」


ライラ「闇の中から不意に現れる影たちと光が戯れながら、絶えず形を変えてるんだ。」


アリス「なんだよここ!どうなっているの?」


クリスティーナ「不思議な空間ね!神秘的ですね!」


ライラ「二人ともちゃんと測定と分析してね!」


次の次元に足を踏み入れると、


ライラ「時間と空間がまるで生き物のように歪む奇妙な領域に到達したね。」


アリス「どういうこと?」


ディネ「アリスは考えない!」


サラ「バカだから!」


アリス「バカ言うな!失礼な!」


クリスティーナ「ここは、目の前に見えていた道が突然途切れ、時間が逆行するように過去の風景が現れたり、未来からの映像が瞬時に映し出されたりしますね。」


アリス「確かに!草原があったかと思えば、次の瞬間には水底の風景が広がり、呼吸が苦しくなるほどの圧力を感じるよ。」


ライラ「何かしらの規則性があるはずなんだけど、それを見出そうとしても、すべてが流動的で不確定なものに変わっていくから規則性を掴めない。」


アリス「目がまわる!」


クリスティーナ「素敵だわ!こういうことを求めていた気がします。」


ライラ「測定と分析を忘れないでね!」


時間の流れも、この次元では一定ではありませんでした。


クリスティーナ「ここでは、私たちが話し合う間に、数時間が過ぎてしまうこともあれば、何日も旅を続けていたはずが、振り返ればほんの数分しか経っていなかったように感じることもありますね。」


アリス「時間の流れが歪み、過去と未来の境界が曖昧になっている気がする。なんか、自らの存在さえも危うく感じ始めてしまうよ。」


ライラ「2人はあまり無理しないでいいから、慎重に調査しよう!」


クリスティーナは、王宮で学んだ高位の魔法を用いて、光と闇のバランスの調整を試みました。

この次元では、光が強くなると闇が反発し、闇が広がると光が押し返すという、二つの力が絶えずせめぎ合っていました。

クリスティーナは、これらの力を調和させるために、光を鎮める呪文と闇を静める儀式を同時に行いました。


クリスティーナ「これなら上手くいくはずです。」


アリス「さすが王宮魔法!」


サラ「アリスには使えないね。」


アリス「うるさい!教えてもらえなかったの!」


サラ「才能ないと思われていたからね!」


アリス「うるさい!私の性ではないから。」


彼女の呪文は、空間を包む光の粒子と闇の影に直接働きかけ、それぞれが暴走することなく共存できる状態を作り出しました。

しかし、光と闇の力が完全に均衡を保つには、もっと強力なエネルギーの制御が必要でした。


クリスティーナ「ダメだ。私ではパワーが足りない!」


そこで、ライラはこの次元の特異な性質を科学的に解明し、時空間の歪みを安定させるための装置を急遽組み立てることにしました。

彼女は、時間と空間の波動を測定し、その不安定さの原因を特定することに成功します。そして、波動を調整する装置を使用して、時間の流れが均一に保たれるように調整し始めました。


その間、アリスは次元ゲートの周囲へ、ノームに魔法の結界を張り巡らさせて、ゲートが不安定になって閉じるのを防ぎました。

また、現れる異形の存在たちを一刀両断で倒していきました。


アリス「この程度の敵なら楽勝だね。」


クリスティーナ「アリスさんはすごいですね。防御魔法と攻撃を同時にできるのですね!尊敬します。」


アリス「まあ!当然ですが!」


ディネ「アリスは実質、剣の攻撃だけだけれどね!」


アリス「実際には防御と攻撃をしているように見えるからいいの!」


サラ「バカにポンコツに、インチキも加わったよ!」


アリス「イントキ言うな!」


次元の守護者たちがさらに攻撃を強める中、クリスティーナは全身全霊を込めた魔法で光と闇を完全に制御し、ライラは波動の調整を最終段階まで進めました。


アリスは守護者たちの力を封じる特殊な結界をノームに完成させて、彼女たちは全員で最後の一押しを加えました。


サラ「アリスはノームだよりだね!」


アリス「うるさい!」


その瞬間、次元全体が静まり返り、光と闇の力が完全に調和を保つ状態になりました。

次元は安定し、時間と空間の歪みも収まりました。

そして、次元の守護者たちは、彼女たちがこの世界を救ったことを認め、攻撃をやめて姿を消しました。


次元が安定したことで、新たなゲートが開き、彼女たちは次の世界へと進む道を得ました。


三人が次に到達したのは、エテルニアと呼ばれる次元でした。


アリス「この次元も、光と闇が絶えず交錯する、不思議で神秘的な世界だね。」


クリスティーナ「空には無数の星屑が舞い、夜空のような暗闇の中に淡い光が浮かび上がる光景が広がっていますね。」


ライラ「地面はまるでクリスタルのように輝いているし、足元に光が広がる度に、まるで次元全体が生きているかのような感覚だね。」


しかし、エテルニアは美しいだけではありませんでした。


アリス「でも、何かおかしい!」


ライラ「次元のバランスが崩れ始めている。光と闇の力が拮抗していることで、次元そのものが不安定になりつつあるようだ。」


クリスティーナ「光が強まりすぎると、それに反応するかのように闇が勢いを増し、次元のあちこちで裂け目が生じていますね。」


これらの裂け目からは、虚無の空間が広がり、次元の崩壊が間近であることを示していました。


ライラ「このままでは、エテルニアは消滅してしまう……」


ライラが深刻な表情で呟きました。


アリス「でも、何か手があるはず!」


クリスティーナ「王宮で学んだ魔法と歴史の知識を総動員し、次元のバランスを取り戻す方法を模索してみます。」


彼女は、光と闇を調和させる古代の儀式の存在を思い出しました。その儀式は、両者の力を均衡させることで、次元の安定を保つものでしたが、失敗すれば全てを無に帰してしまう危険なものでした。


クリスティーナ「私たちなら、この儀式を成功させることができる。エテルニアを救うために、力を合わせましょう」


アリス「わかった。」


ライラ「試してみよう!」


クリスティーナは二人に提案しました。


ライラ「次元の中心にある神殿へ行こう!そこは、次元の力が最も強く交差する場所だから。光と闇が渦を巻くように融合しているに違いない。」


儀式の準備が整い始めたその時、空気が急に重くなり、次元そのものが震えるような感覚が彼女たちを包みました。


アリス「なにこの感覚!」


ライラ「わからない!」


クリスティーナ「どうなるのでしょうか?」


ライラ、アリス、そしてクリスティーナが顔を見合わせた瞬間、周囲の空間がゆっくりと歪み始め、そこから荘厳で恐ろしげな姿を持つ存在たちが現れたのです。


アリス「なんだこいつら?」


ライラ「次元の守護者たちだ。」


彼らは人間の形をしていましたが、その目は星のように輝き、体は淡い光で覆われ、風のように流れる光のマントをまとっていました。

それぞれが異なる属性の力を宿し、彼らの一挙手一投足が空間に波紋を生じさせるほどの力を持っていました。


守護者たちの一人「この次元を侵す者は、我らが許さぬ」


守護者たちの一人が静かに言い放ちました。その声は、まるで雷鳴のように響き渡り、次元のあらゆる場所に反響しました。


ライラ「守護者たちは、この次元を守るために生まれた存在であり、光と闇の調和を保つために存在しているらしい。

彼らは外部からの干渉を決して許さず、次元のバランスを脅かす者を排除することが使命だと聞いている。」


クリスティーナたちがどれほど純粋な意図を持っていようと、守護者たちにとっては、外部からの影響を排除するのが至上命令でした。


突然、守護者たちの一人が地面に手をかざすと、大地が割れ、その亀裂から闇の炎が吹き出しました。

それは彼女たちに向かって激しく燃え上がり、まるで次元そのものが怒りを表しているかのようでした。


クリスティーナは咄嗟に高位の防御魔法を唱えた。

ライラは守護者のエネルギーを分析し始めた。


アリス「この攻撃は魔法ではないな!

ノーム!物理防御魔法を展開して!」


アリスは剣による攻撃を開始します。


クリスティーナ「この次元を救うためには、守護者たちの試練を乗り越えなければならない…!」



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