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104 時空の歪みとエクリプスの都市 part02

挿絵(By みてみん)


天才科学者ライラ


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二人はライラの家(研究室)に行き、ゆっくり話した。


アリスは、魔王国での経験と、次元間の移動に関する知識をライラに話した。結局、新しいもの好きな二人はすぐに意気投合し、次元ゲートの研究を共同で進めることが決まりました。


ライラ「私たちが力を合わせれば、次元間の移動をもっと安定させられるはず」


アリス「次元間の移動の精度は上げられるんだ。最近、ズレたからどうにかしないと、とは思っていたのよね!」


ライラとアリスは、日夜レンブラン王国の研究塔で、魔法と科学の知識を融合させ、次元ゲートの改良に取り組んでいた。

彼女たちの情熱は止まることを知らず、その研究は徐々に王国全体を巻き込み、国のトップ科学者や魔法使いまでもが協力する一大プロジェクトとなった。


しかし、次元ゲートの実験は、計画通りには進まなかった。予期せぬ出来事が次々と起こり、彼女たちの前に新たな試練が立ちはだかった。


ディネ「アリス! いつまでやってるの?

こんなことをやっても仕方ないじゃん!」


アリス「楽しいじゃん! だって、次元ゲートだよ! 異次元に行く装置を自分たちで作れるんだよ! 面白そうじゃん!」


ディネ「別にアリスだったら、クロノスを召喚すれば、自由に次元転移できるでしょう!」


アリス「もし危なくなったら、クロノスにお願いするつもりだけど、どこまでできるかやってみたいじゃん!」


ディネ「アホくさ! じゃ好きにしなよ!」


アリス「今は楽しいから、色々やってみるね!」


ディネ「頑張って! いつまで続くやら!」


サラ「その内飽きるでしょ!単細胞だから!」


アリス「うるさいな!単細胞言うな!」


ある日、ライラとアリスは、次元ゲートの安定性を高めるために「アルカディア魔法塔」の最上層にあるエネルギークリスタルを使うことにした。そのクリスタルの魔法石は、次元間のエネルギーを吸収し、制御する力を持っているが、同時に膨大な魔力を内包しており、慎重な扱いが求められるものだった。


次元ゲートの起動スイッチを押した瞬間、塔全体が微かに振動し始めた。最初は何の問題もないように思えたが、突然、次元ゲートが予期せぬ形で暴走し始めた。ゲートの中央から、見たこともないような色とりどりの光の渦が現れ、周囲の空間が歪み始めた。塔の窓から外を見ると、空が揺れ動き、建物や街並みが次元の波に飲み込まれるように見えた。


アリス「何か変だよ!」


ディネ「何やっているのよ!」


アリス「わかんないよ!」


ライラ「まずい…次元の境界が不安定になっている!」


ライラは、驚きと恐怖の表情で叫んだ。


ライラ「いやーッ!」


すると、ゲートから突如として未知の次元生物たちが現れた。それらは、レンブラン王国の住人たちが見たこともないような奇妙な姿をしていた。


アリス「なんだこれ!ヘンテコな生物だね!」


サラ「あーあ!やっちまったな!」


ディネ「アリス!早く止めないと!」


アリス「どうすればいいの?」


ライラ「まずいかもしれない。なんとかしないと!」


翼を持った蛇のような生物や、透明な身体に星が瞬く生物、さらには、空間そのものを捻じ曲げて移動する影のような存在もいた。

彼らは、突然の訪問者として現れ、王国中を混乱に陥れた。


ライラ「起動スイッチをオフにしても治らないよ。アリス!制御装置を!」


アリス「わかった!やってみる。」


ディネ「できるの?」


アリス「わかんないよ!制御装着ね!」


アリスは急いで、制御装置を操作しようとしたが、次元のエネルギーが暴走しているため、操作パネルが反応しなかった。


アリス「あれ?操作しているのに!変わらん!」


ディネ「大丈夫なの?」


アリス「わからん!」


サラ「駄目だな!これは!」


アリス「ノーム!どうにかして!」


ノーム「それだけ触っても反応しないから無理!」


アリス「ライラ!ダメだ!制御装置も反応しないよ!」


ライラ「エネルギークリスタルもひび割れ始めている。きっと予想以上の負荷の性だ。もしこのまま放置すれば、レンブラン王国全体が次元の裂け目に飲み込まれてしまうかもしれないよ。」


アリス「あーあ!それってもうダメじゃんこれ!ここまで進めた研究が、すべてを破壊してしまうじゃん…」


アリスは一瞬絶望しかけたが、ライラは冷静さを失わず、思案を巡らせた。


ライラ「アリス、次元の波動を逆転させて、ゲートを一時的に閉じたらいいかも!

その間に、私はエネルギークリスタルを再調整してみる!」


アリス「次元の波動を逆転? ゲートを一時的に閉じる? ノーム!どういうこと?」


ノーム「ゲートを通るエネルギーが過剰になって危険な状態になるとき、その流れを「リフロー・スペル」という魔法を使って反転させることで、ゲートを落ち着かせ、しばらく閉じることができるということだよ。

呪文の言葉は、「ヴェルタ・リヴェルシオ」だよ。」


アリス「ライラ!わかった!やってみる。」


二人はすぐに行動に移った。


アリスは、次元の波動を逆転させるために、古代の魔法と科学の力を融合させた「リフロー・スペル」という魔法を、こっそりノームに展開させた。


塔の周囲には、青白い光の結界が生まれ、次元生物たちはその光に包まれて次々と元の次元へと送り返された。


アリス「なんだ!簡単じゃん!ノーム!ありがとう!」


一方でライラは、ひび割れたエネルギークリスタルに手をかざし、慎重に魔法エネルギーを注ぎ込んだ。

彼女の集中力は極限に達し、クリスタルは徐々に輝きを取り戻していった。そして、最後の瞬間、ライラはクリスタルのエネルギーを再調整し、次元ゲートの暴走を食い止めた。


塔の振動は次第に収まり、光の渦も消え去り、静寂が戻った。


ライラ「ふーっ!やっと治った!うまく行ったね!」


アリスとライラは息をつき、無事に危機を乗り越えたことに安堵した。しかし、彼女たちは知っていた。この事件は単なる始まりに過ぎないと。

次元ゲートの改良が完了するまで、さらなる挑戦が待ち受けていることを、二人は改めて実感したのだった。


アリス「治って良かったよ!どうなることかと思ったよ!」


ライラ「ほんとうにやばっかったよ。でも次元ゲートの改良はこれからが本番だから、頑張らないとね!」


こうして、次元ゲートの改良は一歩前進したが、ライラとアリスにはまだやるべきことがたくさん残っていた。

彼女たちは、レンブラン王国の未来と、新たな冒険の可能性に胸を膨らませながら、研究を続けていった。


次元ゲートの安定化が進む中、ライラはアリスに提案しました。


ライラ「この技術を使って、新たな次元を開いて探検してみない?アリス!

未知の世界には、私たちの知識を超えた驚異が待っているかもしれないから。」


アリス「いいねぇ!それ!新たな次元の探検ねぇ!面白そうだね!よし!行こう!」


アリスはその提案に大いに興奮し、仲間たちと共に新たな次元探検の旅に出ることを決意しました。


アリス「次元の向こう側には、きっと素晴らしい冒険が待っている気がするよ…」


こうして、アリスとライラは新たな次元間探検の旅に出発しました。


魔法と科学の力を駆使し、彼女たちは未知の世界を探索し、新たな真実と驚異を求めて進んでいきました。



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