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103 時空の歪みとエクリプスの都市 part01

挿絵(By みてみん)


レンブラン王国に住む天才科学者ライラ


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アリスたちは、シス島での大冒険を終え、次に向かったのは魔法と科学が高度に発展したレンブラン王国でした。

この国では、古代の魔法と最新の科学技術が融合し、数々の驚異が生み出されています。


アリス「さあ!レンブラン王国に着いたぞ! でも。なんなんだここは!」


挿絵(By みてみん)


レンブラン王国周辺地域


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アリスたちがレンブラン王国の港町レブロンに到着すると、その壮大な景色に目を見張りました。空には飛行する魔法の乗り物が行き交い、街並みは煌びやかな光で彩られています。


ミクリ「すごいね!こんなの見たことないよ!」


フノン「パルニキア共和国よりも進化している。」


港町レブロンから魔法飛行船に乗って首都リトルレンブランに着きました。飛行船の中からの眺めは最高でした。


アリス「王都に着いたけど、王都はさらにすごいじゃん!」


フノン「王都の街は、まるで夢の中にいるかのような幻想的な風景が広がっている。信じられない。」


空を見上げると、青く澄んだ大空に浮かぶ無数の魔法の乗り物が目に入る。

これらの乗り物は、光る軌跡を描きながら空を滑るように行き交い、街全体を見守るかのように、ゆっくりと旋回している。


乗り物には様々な形状があり、優雅な鳥の翼を模したものや、巨大なクリスタルの球体が浮かぶものまで、バラエティ豊かなデザインが特徴的だ。

これらは、街の住人たちが日常的に利用する交通手段であり、街と街を、塔と塔を繋いでいた。


ミクリ「空だけじゃないよ!この街並みは、なんだろう? 石畳に建物まで幻想的に見えるよ!」


地上に目を向けると、街並みは光の魔法によって彩られ、昼夜を問わず輝いている。

石畳の道には、街灯に見えるかのように、クリスタルの魔法石が並んでいる。

このクリスタルの魔法石たちは、それぞれが微妙に異なる色の光を放ち、街の道を虹のような色彩で照らし出していた。


建物の外壁もまた、魔法の光で装飾されており、光のリボンが絡み合うように動いていたり、壁そのものが輝いていたりする。その光は、決して眩しすぎることはなく、暖かな輝きが街全体を包み込んでいる。


建物の形状もまた、レンブラン王国ならではの独特なデザインだ。高くそびえる塔や、曲線を描いた屋根、浮遊するバルコニーなどが特徴的で、まるで建物そのものが生きているかのように、微かに動いているように見えることもある。


アリス「なんと言っても街の中心に、高くそびえる魔法塔が途轍も無い存在感を出しているよね。本当に壮大だね!

この魔法塔はいいなぁ!」


ディネ「また欲しい欲しい病気が始まったよ!」


アリス「考えてもみなよ!魔王城より魔王塔の方が格好いいじゃん!」


ディネ「やっぱり魔王国に作りたいんだ。」


アリス「そっ!そんなことはないよ!うん!」


サラ「じゃ作るなよ!」


アリス「なんで!作ったっていいじゃん!」


ディネ「やっぱり作るんだ!」


アリス「別にいいだろう!」


サラ「素直さがないよね!」


アリス「うるさい!お前が言うな!」


王国の中心にある「アルカディア魔法塔」は、ひと際目立つ存在である。

その塔は、まるで天を貫くように高く、細く伸びており、塔の頂上には巨大な魔法陣が常に浮かび上がっている。

魔法陣は、淡い青色に輝き、時折ゆっくりと回転しながら、周囲に魔法の波動を放っている。


フノン「魔法塔の近くに行ってみようよ!」


アリスたちは魔法塔の真下まで来た。


ミクリ「魔法塔の中に入れるみたいだけど、入ってみない?」


フノン「入ろうよ!ツアーガイドも付いているよ。」


アリスたちは魔法塔の中に入った。


塔の内部は、外からは想像できないほど広大で、無数の研究室や実験室が並んでいる。

ここでは、王国中から集められた魔法や科学の専門家たちが、日夜研究を行っているらしい。

研究室の窓からは、街全体を一望することができ、その光景はまさに魔法と科学が融合した奇跡のようだ。

塔の下層部には、一般の市民も利用できる公共の図書館や、知識を求める若者たちが集う学びの場が広がっている。


フノン「私は魔法だけの研究をしてきたけど。魔法と科学という視点を持っていなかったな。すごいね!」


街中には、魔法を用いた噴水や、宙に浮かぶ花壇などもあり、住人たちがリラックスできる場所も豊富に存在していた。

噴水は、水の精霊たちが軽やかに舞うことで、様々な形を作り出し、その水滴が光を受けてキラキラと輝いていた。

浮かぶ花壇には、色とりどりの花々が咲き乱れ、その香りが風に乗って街中に広がっていた。


夜になると、街はさらに美しくなった。建物や道、塔全体が、昼間よりも強く光り輝き、星空と競うようにレンブラン王国中を照らし出すのだ。

空中を漂う魔法の乗り物は、星々の間を優雅に滑るように飛び交い、街全体がまるで星々と共に踊っているかのような幻想的な光景を作り出していた。


レンブラン王国は、まさに魔法と科学が織りなす夢のような場所であり、その輝きと共に、人々は日々の生活を楽しんでいた。


アリスたちは、魔法塔を見学した後、宿を決めて、ゆっくり過ごすことにした。

アリスは、レンブラン王国についてからずっと、この幻想的な光景を是非魔王国でも再現したいと考えていた。そこで、アリスはこっそりと一人で魔王国にワープして、ユリアにレンブラン王国で見た光景を、魔王国でも再現するように頼んで、すぐにワープしてレンブラン王国の王都に戻ったのだが、慌てて戻ったので、場所が宿ではなく、街角の隅にズレてしまった。


アリス「クソー!戻る場所がズレた!なんで?」


ディネ「転移魔法の精度が狂ったんでしょ!」


アリス「そんなに簡単に狂うの?」


ディネ「そんなことはないはず。きっとこの地に何か影響する原因があると思う。」


アリス「まあいいや。いずれ調べるしね!」


ディネ「ちょうど良かった。今、美容液が切れているの。新しい化粧品を買いたいから、化粧品屋さんに行くわよ!」


アリス「また化粧品?いらないでしょ!」


ディネ「いるでしょ! ほら!行くよ!」


アリス「わかったわよ! 行けばいいんでしょ!」


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一方、レンブラン王国に住む天才科学者ライラは、次元間のゲートの研究に没頭していました。彼女の研究はまだ未完成で、次元ゲートの安定性に大きな課題が残っていました。


ある日、ライラは自らの研究所の窓から不思議な光景を目撃します。それは、アリスがワープして現れる瞬間でした。

彼女は、アリスが使ったワープ技術に強い興味を抱きました。


ライラ「わあ!すごい!なにあれ?知りたい!」


ライラは、研究室を飛び出して、急いでアリスに追いつき、彼女が使ったワープ技術について話を聞きました。


ライラ「あなた!ちょっと待って!」


アリス「えっ! わたし?」


ライラ「そう!あなた!」


アリス「なに?あたしに何かよう?」


ライラ「あなたは今、魔法陣もないのに、そこから現れたでしょ! どうやったの? 教えて?」


ディネ「なにこいつ! いきなり!」


アリス「わかんない。」


とディネに答えた後に、ライラに向かって質問した。


アリス「あなたは誰?」


ライラ「ごめんなさい! そうだよね!

名乗りもしないで、突然教えてなんて変だよね!

私は、ライラ。魔法科学の研究をしているの!

今、次元間のゲートの研究をしていて、転移魔法について調べていたの!

普通なら転移には魔法陣が必要なのに、あなたは使っていなかったでしょ!それで、ビックリして声を掛けたの!いきなりごめんなさい!」


アリス「なるほどね。私はアリス。

ミスリル級の冒険者だよ。

今、色々な国を旅しているなんだけど。」


ライラ「そうなんだ!ミスリル級の冒険者なんだ!

それなら、不思議なことをいくつも経験していてもおかしくないわね!

ねえ!あなたの不思議な冒険の話しを聞けるかな?」


ディネ「ちょっと何!コイツ!いいから行くわよ!」


アリスはディネの言うことに頷いて、ライラに向かって返事した。


アリス「ライラさん。ごめんなさい! 化粧品好きの連れがいて、新しい化粧品を探さないといけないから、また今度ね!」


ライラ「新しい化粧品なら、私のところにいっぱいあるわよ。なんなら、新作の化粧品もいっぱい揃えているけど。」


ディネ「アリス!何ボケっとしているの!行くわよ!彼女の家に!」


ディネは目を輝かせて言った。


アリス「あっそうですか。」


とディネに向かって返した。


アリス「ライラ!じゃ、行きましょう! 君の家でゆっくり話ししよう!」


ライラ「ありがとう!嬉しいよ! アリス!こっちだよ!」



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