第17章❤️ : ぼくが愛する『通学区間』にまつわるお話❤️(その6)
・・・前章で述べた『堤防の上の初心者ドライバー殺しの道』を抜け、その先の信号を直進し・・・
さらに、道場宿郵便局のもうちょっと先のT字路を右折して、300mほど行ったところに、
『道場宿緑地公園』がある。
鬼怒川沿いの河川敷に作られた、小さな野球場がふたつ並んだ、とてもひろびろとした公園で、滑り台のような、ちょっとした遊具もある。
ぼくがはじめてここへ来たときは、1992年の雨の日だった。
いまのように、まだ道が舗装されておらず、ずっと砂利道が続いていた。
その日は、
大学校の授業に出るのがなんとなく億劫で面倒だったので、学校に連絡も入れずに、この公園の駐車場にとどまり・・・
ずっと愛車の中で、ゲームボーイの『怒りの要塞Ⅱ』をプレイしていた。
次の章からしばらくは、農業大学校時代に出会ったゲームやゲーセンについてのお話が続いてゆく。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
・・・この道場宿の緑地は、とても開けた、あの『井頭公園』に負けないくらいすがすがしく、また見通しがよい空間であり、
また、緑もさることながら、地方の河川敷特有ののびのびとした開放感があるので、仕事に疲れたサラリーマンや、運送関係の小型トラックのドライバーの皆さんも、よくここの簡易駐車場に車を停めて昼寝をしたり、メシを食ったりと、それぞれが、思い思いの時間を過ごしていた。
この公園には、もちろんベンチもあちらこちらに設置してあるし、一応、水道も公衆トイレもある。
公園から北を見ると、上には鬼怒川を渡るための大きな橋が架かっていて、
車の往来のほか、サイクリングの自転車の方、ロードワークする方、近くの高校の、将来ある若い生徒諸君たちが、のんびりと・・・
ときには、せわしそうに道をゆくのが見える。
また、どこの河川敷公園もそうなのだが、
この道場宿の公園においても、橋の下には、よくキャンピングカーなどがとまっていて、
個人や仲間内でのバーベキューや、ちょっとした「宴」なんかを催していることがある。
あるいは、
学校の吹奏楽部の生徒なのか、トランペットなんかを、橋の真下で吹いたり、小さなドラムというのか、太鼓を叩いている若者や中年男性の姿も。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
・・・ぼくは、基本的には、「祭り」「バカ騒ぎ」のたぐいが嫌いで苦手なので、
静かで人が少ない、落ち着いた場所を好む。
トラブルもいさかいも、他人との余計でいらざる「摩擦」「視線」も嫌なので、そういった「ちょっとうるさいタイプの方々」が出現してしまった場合・・・
不本意ながら、他の公園に居場所を求める・・・というケースも多いのだ。
どうせ辛抱して待っていたところで、彼らが早々にそこを立ち去る可能性は低いからだ。
待つだけ野暮である。
ぼくは、ここのベンチで、宇都宮市内で買ってきたハンバーガーやポテトフライ、たこ焼き、鳥の唐揚げやお菓子、炭酸飲料などをもぐもぐ・ゴクゴクやっては、心地よい風に吹かれ、気がつけば数時間眠りに落ちる・・・
そんなことが多くあった。
・・・この上もなく、幸せを感じる、数少ない「人生の喜び」「至福のひととき」だ。
ベンチで何も食べずに、なにやらぼんやりと考え事をしているときもある。
たいていは、昔の美絵子ちゃんと遊んだ記憶を呼び起こして想い出にふけっているのであるが、
これからの自分のことや、帰宅後に待っている「日常の現実」というものについて、いま考える段階でもないというのに、
そういった、とりとめもないことを、熟考しつつ、なにか「独り言」をつぶやいていたりするときもある・・・いまでも。
・・・「独り言」は、実に楽しいものだ。
自分で自分と正直に向き合えるし、実際に、思ったことを口にすることで、気持ちも整理できて落ちつくことができる。
それで、「小さな問題」ならば、自然と解決できることすらある。
まだ脱線しそうな気配がしてきたなぁ(苦笑)。
そろそろ、ゲームの話に移っていきますか・・・。
m(_ _)m




