月面女神×ボクっ子ゼリー星人
夢!
結婚式の夢ッ!
ボクっ娘が我が両足を無我夢中でペロペロされて逆らえない酷い夢だ。ウェディングドレスがベトベトになって目が覚めた。
ヒメデス「マッチョ!」
我、孤高の美少女である!
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DEF:ヒメデスは泉に足をひたすと「はふう❤︎」と言い、肩を弛緩させ恍惚のヤンデレポーズをとる。
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第一章:月面に一柱の女神
つまり足湯
ヒメデス「はふう❤︎」
あ〜目がさめた。
月の泉は青の水面をたたえている。我は首を回しまくる。空に広がる三色星雲、地平は月面クレーター、昇る朝日は地球の青。
月の泉は地球の青に染まるのだ。
ヒメデス「はふぅ❤︎」
泉は冷やいのお。
我が左足の足首を左右に捻ってみると、じゃぶじゃぶ波紋が走る走る。
泉は氷点下なので、我が指先が放熱し、冷え性みたいに青白く変色するのだ。そして泉から足を上げると、ざぶん、血行が戻りジンジンとむず痒くなる。
あーたまらん。一人は自由で気楽よのお。
ヒメデス「我、さほどマッチョではない」
我は人間女子のアスリート並の細さである。ちょっとアイラインが極太なだけの女神である。本当であるぞ。
クワッ! <◉><◉>
ヒメデス「はふぅ〜」
やはり液体ダークマターの泉はたまらん! はふう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
にゅるり。
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>>>タコが現れた!
>>>タコの からみつく!
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にゅるりん♪
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ヒメデス「けしからん!」
穢らわしいタコ脚風情め、神聖なる我が御足に軽々しく触れるでないわ!
ヒメデス「右手刀【ソニックスライス】」
スパァァ
ァァァン!
〜〜〜〜〜〜〜〜
にゅる〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜りん♪
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ヒメデス「うまそう」
蛸足ゼリーに唇をつけてジュルリと飲んで、喉ぼとけを前後させてみる。
んぐ んぐ んぐ
〜
〜
今日も平和すぎて暇だ。
〜
んぐ んぐ
〜
〜〜
ゼリー子「ピャアアアアアアアア!」
んんんっ!?
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第二章:赤方偏移の来訪者
ゼリー子「ピャアアアアアアアア!」
超高音波! 救急車みたいなドップラー効果の乗った劈く叫びがソニックブームをまきおこす。
ぴーぽーぴーぽーぴぃィィィィィ!!!
ひゅん……べっちゃぁ〜 ドガァァァァァン
ゼリー星人、月面に全身をぶちまける。食欲減退の青の破片が、ピクピクうごめいている。
うぞうぞ、うぞうぞ。
半透明のゼリー破片が我の眼前1メートルに集合し、半透明のゼリーのマッチョさん!!
ゼリー子「巨乳だよー♪」
ヒメデス「出たな自称美少女め」
ゼリー子「キャー、ヒメデス様ぁ〜、ボクをギュッと抱きしめて〜」
と言いながら我が顔面に頭突き、ドゴォ!
ヒメデス「うぼっ」
ほっぺたべちょぉ
頬擦りずりずり、ずりずりずりずり
あっあっあっあっ
ヒメデス「寄るにゃ変態! あっちゃ行け」
ゼリー子「ぐへへ、ぐへへ、ボクだけの女神、ぐえっへっへ」
あーあ、女神の羽衣がベトベト。くそう。
おしおきだ。
左手を天にかかげて振り下ろし、
ヒメデス「左手刀【ブレイクエッジ】」
ゼリー子「ひでぶー」
ぐわちゃー。
ゼリー、粉砕★
ゼリーは月面に溶け込んで、月の養分となったとさ。めでたし、めでたし。
ヒメデス「ようし、一人になれた」
さあ寝るか。
うぞうぞ
うぞうぞ
うぞうぞ
ゼリー子「うぐー。その程度でこのボクの愛を倒せると思うなよー」
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第三章:耳から脳に侵入するゼリー子
夢!
結婚式の夢!
ゼリー子と誓いのキスを2分間。タコの軍勢が触手で祝福の拍手をしている。あーとっても幸せに包まれた気分だったなー。
ヒメデス「不吉だな」
外宇宙の大邪神のほうがまだマシだ
こんな時は泉で脱力しようかね。
月面の岩に小指をぶつけて粉砕しながら、液体ダークマターの泉へ。今日も地球の青を放っている……?
ヒメデス「ん、青すぎるな」
食欲減退ビビッドブルー。……ウッ、頭が!
ヒメデス「よくぞ気づいたな勇者よ。なーんちゃって」
んんっ!? 口? 我の口が!?
勝手に動いてる! まさかあいつ、直接脳内に!
ヒメデス「ふっふっふ、あなたの脳は、このボクがいただいた。観念するのです!」
あんのクソゼリーめ、我の声でなんてことを。
ヒメデス「ふっふっふ、ふっふっふ、ふっふっふ〜」
くそう。頭蓋骨がムズムズする。
ヒメデス「ふっふっふ、ふっふっふ、ふーっふっふっふ」
泉からゼリー触手が立ち上り、100本揃って波打っている。
ヒメデス「ふっふっふ、見よ、これから貴様の肉体を」
くっ
ヒメデス「貴様の肉体を……どうしよう」
行き当たりばったりかい!
さっさと肉体を返せ。
ヒメデス「いいよー……あっ」
戻った。耳から普通に出やがった。そして青透明の腹筋女子がぬるり。
ゼリー子「やあ。ボクのフロントリラックスだよ」
あ、そう。興味ないね。
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第四章:結婚式まで
◯月の泉・入浴中
ヒメデス「まさか素直に返してくれるとは」
ゼリー子「えー、ああ、うん。ヒメデスちゃんの声、とっても綺麗でね。ボク満足しちゃったんだ」
ヒメデス「はあ、やはりアホだな。もっと好き勝手できたのだぞ」
ゼリー子「え?」
ヒメデス「たとえば◯◯を◯◯して強制◯◯させて、◯◯を◯れて◯◯を◯って◯し◯れして◯◯◯◯◯」
ゼリー子「はわ? はわわわわー!?!!?」
カァァァ 顔面ゆでだこ。
ゼリー子「はわはわ、やっぱりもう一回、乗っ取るね!」
ヒメデス「ばかやろう」
薬物殺法【細胞凶化剤】
ドスッ!
我、指をゼリーの頭にぶっ刺して、致死性の体液を流し込む。
ゼリー子「あばばばばー」
どろり。じゅる
ゼリー細胞は制御を失って、フランスパンになった。
ゼリー子はしんだ。
……
ヒメデス「いただきます」
フランスパンを食べた。
心に穴が空いた。
母を亡くしたレベルの喪失感だ。
泉に映る我の表情、ひどいものだ。
ヒメデス「んん、んー、うん」
よく考えよう。
我は元々破壊神。文明で遊ぶ破壊神。
退屈すると、破壊衝動が湧くのだ。
ヒメデス「あー、人類滅ぼしたい」
よし滅ぼそう。
↓
滅ぼした。
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◯月の泉
ヒメデス「はふぅ❤︎」
ゼリー子「はふー!」
我、クソゼリーと並んで入浴中。
青い地球をバックに、肉体をくっつけてみる。
ゼリー子「ねえねえ、ボクかわいい?」
ヒメデス「うーむ、このタコよりはかわいいぞ」
ゼリー子「やったあ!」
ヒメデス「ちょろいな」
ゼリー子「うん。だってとっても嬉しいんだもん」
心臓に手を当てて、花嫁みたいな顔しやがって。マッチョなのに。
ゼリー子「嬉しいなあ。ボクが死んだら悲しんでくれたんだもの」
ヒメデス「不死身か。そして心を読むな」
ゼリー子「ボクは生きても死んでもいないよ。死んだのは気のせいさ」
と、瞬間、我の心臓をぶっこ抜き!
ズボリャッ!
ヒメデス「ホワァァァッツ!?」
ゼリー子「ヒメデス、大好きだよ」
ちゅっ❤︎
ドクンッ!!!!!
ヒメデス「はうぅ❤︎」
ドッドッドッドッドッドッドッドッ❤︎
ゼリー子「これだよこれ、生きている充実感。心臓をにぎっている時だけ、燃え上がる血と肉と命」
ドッドッドッドッドッドッドッドッ❤︎
(思考に白い霧がかかる)
心臓が締めつけられて切ないよぉ
ヒメデス「や、やめろぉ〜❤︎」
ゼリー子「かわいい、目がハート。ヒメデス、大好きだよ」
ヒメデス「ふええ」
(思考がホエイプロテイン色になる)
たぶんほっぺたちゅうされている。
ゼリー子「そういえば、脚が弱点だったよね」
ドロっと溶けて、泉と融合、ヒメデスの脚にまとわりついて、にゅるにゅる収縮
ヒメデス「はふぅ❤︎ はふぅ❤︎ はふぅ❤︎」
我の特性を悪用するなぁ〜
あ、あ、もうらめぇ。
……
……
んん?
ゼリー子「ナデナデ」
ヒメデス「ふぅ」
月面で普通にナデナデされている。地球はないので一生新月のままだ。
ゼリー子「二人っきりだねえ」
ヒメデス「ふん、風が冷たい」
ゼリー子「暇じゃない?」
ヒメデス「お主がいれば、毎日がエンタメだ」
ゼリー子「幸せ?」
ヒメデス「不本意ながら」
ヒメデス「やったぁ〜!」
〜〜〜〜〜〜〜〜
◯結婚式場
ゼリー子「ね、ちゅーしてー」
ヒメデス「んちゅー❤︎」
我らは幸せなキスをして、押し倒して2時間後に終了。
めでたし、めでたし。