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対魔獣十二機械化兵計画  作者: かな
3/3

検査


「この板に胸をつけて……そう、そのまま立っててね、」


そう言って研究員が部屋を出ていく、


「もういいわよ、楽にして、」


……何処からか研究員の声がする、私は板から離れ、研究員を待つ、


「……うん、左腕と肋骨にヒビが入ってる、でもあの薬を使ってこれなら全然軽傷ね、」


……今、痛くて左腕が全く動かせない位なのに、これで軽傷か……


「556番、骨が治るまで部屋に戻って休養に励みなさい、」


「分かりました」


「今日はもう何もないので、部屋に戻っていいわよ……誰か!部屋に戻してきて!」


今度はマスクを付けた研究員が来る


「……来い、」


私は言われた通り、研究員について行く、



……長い廊下だ、白くて何も無く、ずっと同じ所を歩いているような、奇妙な感覚を覚える、


そういえば、この研究所はどんな所にあるのだろう、この研究所は外が見えないから、今が昼なのか夜なのかも分からない、


そういえば、みなみが外の世界の事を話していた、みなみが言うには、外には色んなものがあると言っていた、


天と地を繋ぐコンクリートの柱、そしてその柱には人が住む所があったり、大きな湖と呼ばれる所があったり、人を運ぶ箱が動いてたり、


1度でいいから、みなみと一緒に見てみたい、


「着いたぞ、入れ」


……いつの間にか部屋に戻っていたようだ、私は素直に部屋に入る、


「こころおかえり!」


「……ただいま、なんでいるの?」


「えーひどーい、いちゃダメ?」


「…………」


「あれっ?」


「で、なんでいるの?」


「今日はもう、実験終わりって帰されたの、」


珍しい……みなみはいつも私より先にいなくなって、私より後に帰って来るって事が多い、でも最近は私より早い事がよくある……


「そうだ、今日ね、ぱんもらった!」


「……ん?」


パン?あの外の人達が食べているという……


「はい、半分あげる」


「え……あ、ありがと……」


……パン……小麦を焼いたものだと言うからもっと植物っぽい物だと思ったが……なんか……薄い茶色?……中は……白い……


「……固い」


「でもいつものより美味しいよ、」


「うん、」


まぁいつもの食事は栄養満点のゼリー状の何かとか部屋の水道から出る水とかだ、それと比べたらましな方だ、


「果物食べたい」


「彼処の研究員に言ったらくれるかもしれないよ?」


「無理だよ、あれは私達を人として見てないね」


……確かに……


「ねえ、こころ?」


「なに?」


「外の世界が見られる方法があるとしたらどうする?」


……なんでそんな話をするのだろうか……うーん、?


「もしそんな方法があるなら、2人で……」


「え!2人で、何?」


「……なんでもない……」


「えー、」


もし外に行けるのなら……一緒に……

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