5話 理由と王と事件
今回は戦った謎の男の名前や昔のことが語られます
そうしてしばらく経ったあと何やら騎士の乗った馬車が現れた
「すみません!遅れました!食い逃げ犯は?」
「今は寝てますけど起きたら大変なので早く連れて行ってください!!」
一般人とその来た兵士が話し終えたあと
こちらの方へ来てこう言う質問をして来た
「失礼ですがこの男を取り押さえたのはあなたですか?」
「はい、と言うより相手から勝手に倒れました」
「なるほど…分かりました、では一緒に馬車に乗ってくれますか?」
「なぜ?」
「あなたは兵士ではないし簡単に今回の犯行理由を聞き出せると思うんです、どうです?報酬は出します」
「うーん…」
そうしてしばらく考え結論を出した
「分かりました、ついでに王様に会えるんですか?」
「会えますよ?僕から言っておきますから会います?」
「ありがとうございます、じゃあ会ってみます(大丈夫なのか?一国の王にこんな男合わせて)」
「(多分強いから大丈夫なんじゃない?)」
「(そ、そうか…)」
やはり自分が考え事をすると現れる女神の事は置いておいてとりあえず馬車の後ろの荷台の方に
先程の男と一緒に乗りその男が起きるまで待った…
~10分後馬車荷台にて~
「遅い!いくら何でも遅い!」
動いていた馬車の動きが止まり足止めをくらい更にはこの男もまだ起きないという始末に痺れを切らし
騎士に聞いてみた
「騎士さーん、なぜこの馬車動かないんですか?」
「すみません!城の門が壊れたみたいで!」
「分かりました!」
そうして少し待っていると
「なんだあんたは…」
いつの間にか起きていた謎の男が俺に質問をしていた
「いつの間にか起きてたのか…俺の名前は東山次郎、お前は?」
「トウヤマ?変な名前だな…」
「なんだと!?…まあいい、お前の名前は?」
「ストロング…アームストロングっていう」
何気に初めて聞いたこの世界の人の名前にビックリしつつとりあえず簡単な質問を投げかけてみた
「まあ質問だ、なぜお前は食い逃げした?」
「腹が減ってたから」
「腹が減ってただけで食い逃げするのか?」
「…金がなかった」
「そうか…もう一つ質問だ、あの剣技はどこで教わった?独学とは思えん」
「……」
ストロングは少し黙ってからこういった
「師匠に習った」
「ほう?どんな人だったんだ?今は何処に?」
「あの人は温厚でいい人だった…けど…」
「けど?」
「あの人は…もう…」
「「……………」」
少し俺も悪いことをした気がして少し黙ってから言葉を出した
「悪い事をしたな…」
「いや、いいんだ、少し…俺の話に付き合ってくれるか?」
「ああ…」
そうして俺はその話を聞くことにした
「俺は元々誰が親か分からなかったんだ」
「なんでだ?」
「捨て子だったからだよ」
「…………」
とてつもなく想像のつかない壮絶な人生を送っているんだなと俺は実感した
「まあいい…続きだその俺を拾ったのが師匠…もといパワーストロングさんだった」
「師匠は俺にこのことを隠し続けて…知ったのはつい最近だ」
「そして師匠は一ヶ月前に…」
「放火魔に家を燃やされてその家の中で死んだ…」
「……」
その話を聞いた俺はある決断をした
「すみません!今開きました!」
「案外早かったな…」
「これで俺も犯罪者か…」
そう言いストロングは馬車の奥で黙り込んだ…
~ハジマリ城馬車格納室にて~
「着きました!」
そう言われストロングと馬車から降り、その騎士にについて行きおそらく玉座の間のようなところに着き
中に入って行った…
~玉座の間~
「ただいま着きました!ハジマリ王!!」
「ご苦労!!」
「その者は?」
「はっ!この犯人を捕まえていたものであります!」
「よろしい、下がって良い!」
そう言われた後その兵士は俺のポケットにいくらかポンを突っ込んでこの玉座の間から去った
「…あの…」
「ん?なんだ?」
「…ちょっと言いたいことが…」
いつの間にか王様と俺と大臣のような人しか居なくなってしまったので言いたいことをなげかける
「この人を…僕の…いや、俺の仲間にしてもいいですか!?」
「ふ…はー!はっはっはっはっはっ!!」
いきなり大声を出して王様が笑ったので思わず首を傾げてしまった
「いやはや、罪人を仲間にする輩なんてお前の他居なくてな!思わず笑ってしまったわ!」
「それで…良いんですか?」
「いいぞいいぞ!別にいいぞ!」
「は…はあああああああああああああああ!!??」
「いいの?身分のわからない人なのにいいの!?」
「実は国家予算がギリギリでのう!!」
「何故?」
「実はお前の他にもう1人旅人が来てたんだ!」
「と言うより召喚していてのう!!」
「そいつが国家予算の半分を勝手に持っていったんだよ!!」
「まあもうそいつ連れて行っていいよ!!」
ということなのでしっかりありがとうございますを言ってからその城を出たのであった…
続く…
もしかして…また読んでくれました?
それだったらありがとうございます