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魔法少女の悪役のなかには、平和に生きたい奴もいる  作者: なかそね
第1部 魔法少女アニメ転生
36/51

34 球技大会

youtubeの動画編集してたら時間がかかってしまい、遅れました。すいません。


ただ結構頑張って作ったので、「ナカソウch」と検索して動画を見てチャンネル登録してくれたら嬉しいです。

ちなみに動画の内容はポケモン剣盾の対戦動画です。twitterもやってます。

(マ、まずい!!結局あーだこーだしてるうちに球技大会が明日になってしまったーーー!)


 球技大会の前日の夜、冬先は自分の部屋で声には出さずとも、うなだれていた。

 結局この男(冬先)、たいして真面目に練習もせずに「明日がある」と自分の中で余裕ぶっていたら、気づけば球技大会まであと1日のところまで迫っていたのだった。


「・・・何してんだリュウト?」


 冬先の葛藤なぞ知るわけもなく隣にいたウルフェンが話しかける。


「え?・・・あーー。」(どうする?ウルには正直来てほしくねえ、いっそのことウソ言って球技大会に来させないようにするか?・・・いや、そんなウソはどうせバレる!)

「?」

「いや、明日球技大会だからダルいなーと・・・。」

「お、明日か!ちょうどテレビや散歩には飽きてきたところだからな。」


 冬先は噓をつくことができず、苦しまぎれにウルフェンに球技大会の日にちを伝える。


「は、こっちとしてはいい迷惑だよ。」

「ケッ、どうせろくに運動したことねえんだから丁度いいじゃねえか。」


 悪態をつく冬先にウルフェンは嬉しそうに反応する。


「そうかよ。ま、明日の球技大会に俺はあんま活躍しねえから期待すんなよ。」

「ああ。そんなことは百も承知だから気にすんな。どうせただの暇つぶしだ。」

「そ、そうか。」(おい!自分で言っておきながらあれだが、コイツに当然のように期待されてないのはなんか腹立つな!まあ、だとしても明日の球技大会で俺がまったく活躍できなかったらウルに笑われるのは必須!!それだけは避けねば!!!)


 そうして冬先がウルフェンに笑われないように明日の球技大会について考えていた。

 そして球技大会の当日、冬先が通っている「光が丘中学校」では生徒たちの楽し気な活気で溢れていた。

 そして体育館では球技大会の種目のうちの1つである「バスケ」の試合が開始されようとしていた。


「うう・・・緊張してきたあ・・・・。」


 そんなバスケの試合に参加するメンバーで緊張している人が1人いた。そう、日向さちである。


「大丈夫だよさっちー!あんなに練習頑張ってたじゃん!」


 そんな日向を夢見が励ましていた。


「そ、そうかな・・・。」

「そうだよ!最初の頃に比べたらすごく上手になったと思うよ。」「そうそう、最初はダメかなと思ってたけどその頃に比べたらだいぶ上達したと思うよ。」


 そして不安がる日向に他のメンバーも励ます。


「みんな・・・ありがとう。さち頑張る!!」

「ま、パスしかできないけどね。」


 立ち直った日向に赤羽は少し苦笑いする。


「そ、そこは言わないでよ~~~~。」

「「「アハハハ。」」」


 動揺する日向に周りの皆が笑い、メンバーの空気が明るくなった。そう、日向さちは練習を毎日頑張っていたのだがあまり上達しなかった。しかし努力のせいかはあったのか、パスのみはかなり上達した。


「ま、さちちゃんはパスに専念してよ。点はあたしたちが取るからさ。」

「お、お願いします!!」

「アハハ!そんなにかしこまらなくてもいいよ。」


 そんな日向をメンバーは優しくフォローする。


「それでは試合の時間になりますので、選手の皆さんは整列してください。」


 そんな中、体育館中にバスケの試合開始を知らせるナレーションが入った。


「お、そろそろだね。じゃあきらら、応援よろしくね。」

「うん!りんかちゃんも頑張ってね!」


 人数の都合上、赤羽は試合に前後半フル出場するのだが、日向と夢見はそれぞれ前半、後半と分かれて出場するのだ。


「ではこれより、3組と5組の試合を始めます。」

「「「「「「「「「お願いします!」」」」」」」」


 互いのクラスが挨拶をすると試合開始のホイッスルが鳴り試合が始まった。戦況は互に力が拮抗し、五分だった。


「さち!」


 そんな中、3組のメンバーが日向にパスを出す。


「はい!」


 日向はパスを丁寧に受け取る。だが、バスケのコート上にはボールが1つしかない。そうなると必然的に相手チームが日向が持っているボールを奪おうと走ってくる。


「さち!!」

「ひいい、お願いします!!」


 だが味方がパスを求める声をだすと、日向は恐怖に怯え叫びながらも一直線に綺麗で素早いパスをだす。


「な、なんて速いパスなの?!」


 日向のあまりにも小動物を連想させるような怯え顔と叫び声とは思えないほどの綺麗で素早いパスのギャップに、相手のチームは困惑する。


「さっちーナイスパスだよ~~!!」「そのまま攻めて攻めて~~!」


 互角の試合に、応援してるメンバーや観客の生徒も熱が入っていく。そして試合は同点のまま前半戦が終わる。


「つ、疲れた~~。」


 前半戦を終えた日向は体に疲労がたまりきっていた。


「でもさちも頑張ってくれたから同点のままで後半戦に持ち込めるよ!」

「さちはパスだけだったらこの中の誰よりも上手だもんね~。」

「さっちー凄かったよ!私も頑張らなきゃって思った!!」


 そんな日向を皆が褒め称えた。


「そ、そう?ありがとう!・・・だけど疲れたから後はよろしく。」


 日向は嬉しそうにベンチに戻っていく。そして後半戦になりメンバーが代わると、その中には夢見きららもいた。

 そして後半戦の終盤、いよいよ試合が終了する時間に差し迫る。


「りんかちゃん!!」


 夢見が赤羽にパスをだす。夢見は練習の末、見違えるほど上達しパスはもちろんのこと、ドリブルやシュートも他のメンバーのは劣るものの最低限のレベルはこなすくらいに上達したのだ。


「任せて!ハアアッ!!」


 パスを受け取った赤羽が素早いレイアップシュートを決めて、点数がリードしたところで試合終了のホイッスルが鳴る。


「やったー勝ったーーー!!!」


 夢見がいるチームは勝ったことで喜んでいる。


「きららがアタシにパスを出してくれたお陰だよ、ありがとう。」

「ありがとう!だけどりんかちゃんのシュートもかっこよかったよ!」

「アハハ!ありがとう。これで()()()()()()()()()()()()!!」

「うん!よ~し、次もこの調子で頑張るぞーー!」


 そう、これはまだ1回戦。まだまだ試合はこれからであったのだ。そうして、順調に試合を勝ち進んでいって決勝戦が終わった・・・・。


「おしかったね~。」「あとちょっとだったんだけどなー。」「だけど、最初は私たちがここまで勝ち進めるなんて思いもしなかったよね。」「さちちゃんやきららちゃんが頑張ってくれたお陰だね!」「あ、ありがとう!!」


 あの後、夢見がいるチームは決勝戦まで勝ち進んだが惜しくも決勝戦で敗退してしまった。だが思ってたよりも悔しさはなく、むしろ清々しいほどの空気がチームの中にあった。


「じゃあきらら。そろそろ観に行く?」

「?、観に行くって?」


 すると突然の赤羽の提案に夢見は何のことか分からず聞き返す。


「なにってアレだよ。そろそろ()()()()()()()()()だからカケルのチームが勝ってるなら、そろそろ決勝戦ってところじゃない?」

「え?!そ、そうなの!」


 夢見は憧れのカケルが参加している「サッカー」の試合が進んでいることに驚いた。


「そうなのって・・・知らなかったの?」

「アハハ・・・バスケのことで頭がいっぱいですっかり忘れちゃってた。」

「ハァ、なんでアタシが覚えててきららが忘れてんだか・・・ま、今に始まったことじゃないけどね。」


 赤羽はため息をつくも夢見との付き合いが1ヶ月もあったのか、もう慣れていると感じだった。

 そして一方で学校のグラウンドではサッカーの決勝戦の試合がそろそろ始まろうとしていた。


「よっしゃあついにここまで来たな!」「ああ、頑張ろうぜ!」「期待してるぜカケルのシュート!」「うん、僕も精一杯頑張るよ!」


 そう、夢見がいるクラスのサッカーチームは決勝戦まで勝ち進んでいたのだ。それはカケルというエースの存在が大きな得点源になっていたからだった。

 そのためか、皆がエースに期待し、エースもそれに応えるという信頼関係が築かれていた。

 しかし、皆が一致団結している中である男だけはその輪の中に馴染めずにいた。


(つ、疲れた・・・・。)


 そう、明らかにやる気の無さそうなそこらへんのモブよりも動いてない男、冬先りゅうとであった。


(なんで皆あんなに元気なん?あれっすか?アイツら全員運動センスの塊ですか?)


 冬先は他のチームの元気な原因を皆が運動能力が高いと思っているが、実際は冬先の生活習慣が運動とはあまりにも無縁なのが原因であった。


(と、とにかくあと1試合だ。()()()()()にやるしかねえ。てか何で勝つんだよ?!勝っちゃうせいで毎回全力出さなきゃいけねえじゃん!!)


 冬先はどんどん卑屈な心になっていくが、そんなことで試合が中止などという展開になるはずもなく、サッカーの決勝戦が始まろうとしていた。

ほんとバトル展開がなくて申し訳ない!あとちょっと、あとちょっと待って下さい!!


ちなみに面白かったらブックマーク登録と評価ポイントよろしくお願いします。

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