20 ベジタブルの恨みは恐ろしい
はい、生きてます
ジェンダーから「ダークネスハート」を貰った2人は、とある商店街の方に立ち寄り、あまり人気のないところにいた。
「で?こっからウルはどうやって負のエネルギーを集めるんだよ?」
「まあそれについては考えているが・・・まさかここまでリュウトの負のエネルギーが少ないとは思わなかったぜ。」
「しょうがねえだろ。てかそんなこと言ったらウルのエネルギーも集めたのに全然たまってねえだろ。」
「しょうがねえだろ、今の俺の力はほとんどリュウトに取られちまったんだからよ。というかなんで俺のエネルギーもあるくせにリュウト自身の負のエネルギーが少ねえんだよ!どんだけ弱いんだよ?!」
「あ!、お?!やるか?!もうやっちまうか?!」
「いいぜ?!こんだけリュウトの負のエネルギーが弱いなら俺でも勝てるきがしてきたわ。」
この2名がこのような状況になってしまったのは、取るに足らないものではあるが一応の理由があった。
時間は冬先とウルフェンが魔界から人間界に戻り、ウルフェンが人の多いところに行くと言い、前に2人がウルフェンの人間界調査の名目の元、散歩をしていた時に一番人がたくさんいたという冬先の家から少し離れた場所にある商店街に向かっている最中の時の冬先の何気ない一言にあった。
「この・・エネルギーを集める物に俺達の負のエネルギーを集めさせることってできないの?」
この発言にウルフェンは「その手があったか!!」と言わんばかりの意表を突かれた表情を見せた。
そして商店街に到着後2名は人気のない所でダークネスハートに自分達の負のエネルギーを集めさせようとした。
実験には成功した!負のエネルギーを集めさせることはできた!!だがしかし!!!事件はその直後に起きた・・・。
簡単に言うと、ダークネスハートには負のエネルギーが4分の1しか集まらなかった。
冬先とウルフェンは結構頑張って負のエネルギーをダークネスハートに注いだ!しかも頑張り過ぎてダウンするほどに頑張った!!というか寧ろ2名からすればダークネスハートが負のエネルギーで満タンに溜まってもおかしくないだろ!!!というくらいに頑張った!!!!
だがダークネスハートには4分の1しか集まらなかった・・・・・。
そして今に至る。
「・・・いや、やめよう。俺とウルも、疲れているから、これ以上は、悲しくなる・・・・。」
「そうだな・・・・寧ろ、この状況で動けるんだったら、ソイツは、負のエネルギーを出し切ってねえ、サボり野郎、だからな。」
お互いに疲れているのか、2名とも言葉が途切れ途切れになっていた。
「で?どうやって負のエネルギーを集めるんだよ?最初の予定だと別の方法で集めるはずだったんだろ?」
「ああ。一応、俺に考えがある。」
「それって俺も協力しなきゃいけないやつじゃないよな?」
冬先は心の底からめんどくさそうな顔をする。
「お前の力なんか借りるまでもねえ、俺だけで十分だ。」
「そうかい、なら俺は近くで見ているとしますよ。」
「ああ。だが、くれぐれも離れすぎるなよ?」
「分かってるよ。・・・にしてもこれって思ってたより役に立たねえよな。」
2名がこんなことを言うのには、もちろん理由がある。
2名が自分たちの負のエネルギーをダークネスハートに注いでる時に実験がてら、どの程度の距離まで離れていても負のエネルギーを集めれるのかを調べていた。
結果、半径8メートル以内なら負のエネルギーを集めることができるが、8メートルより離れるとダークネスハートが負のエネルギーを集めれないことが分かったためである。
「うだうだ言ってもしょうがねえだろ。さっさと行くぞ。」
「へいへ~い。」
先を歩くウルフェンを冬先はダークネスハートを手に持ってダルそうについていった。
(それにしてもウルはどうやって負のエネルギーを集める気なんだ?)
ウルフェンから8メートル離れたところで冬先は疑問に思っていた。そう思いながら人通りが多い商店街の通路を歩いていると、急にウルフェンが立ち止まった。そして・・・・・、
「グルルルル・・・ガウガウ!!」
買い物の帰りだろうか、食材がたくさん入っている主婦の女性に対してウルフェンが吠えた。
「キャア?!なになに!なんなの?!」
主婦の女性からすれば、いきなり犬に吠えられたのでパニック状態になるのは当たり前だ。
「ガウッガウッ!!」
「キャアーー!、助けてーーー!!」
女性はウルフェンから逃げていった。
「グルルルル・・・・!、ガウガウ!!」
「うわあっ!」
女性が逃げていったのを見送ると、間髪入れずに近くにいたサラリーマンの男性にもウルフェンは吠える。
(なるほどね、確かにいろんな人の「恐怖」の感情を負のエネルギーとして集めれるけど・・・・うわ、全く集まってねえ・・・・。)
ウルフェンのやっている行動に理解できた冬先であったが、手に持っているダークネスハートを見ると先程ウルフェンと冬先が負のエネルギーを注入した後から全然溜まっておらず、冬先は少し呆れていた。
「怖いわね。人に向かって吠えるなんて。」
「ええ本当に。それにさっきから近くで見ている男の子は飼い主かしら?なんで首輪もつけずに注意すらしたりしないのかしら。」
するとそんな様子を見ていた2人の主婦の会話が冬先の耳に入った。
「・・・・・・・。」
冬先は少しの間だけ沈黙した後、すぐにウルフェンに向かって走っていった。
「ガウッガウッガ・・・!ムグウムグウ!!!」
「すいません!本当にすいません!!」
まず冬先はウルフェンの近くまで走った後、ウルフェンの口を片手で押さえて黙らせた後にもう片方の腕でウルフェンを持ち上げて、ウルフェンに吠えられてた人に頭を下げて謝罪した。
「グムウ?!グムウ!!!」
だがウルフェンからすれば突然口を塞がれた挙句に持ち上げられて、何が何だか分からない状況なので謝るどころか冬先の腕の中で暴れ回っていた。
だからと言って冬先が腕の力を弱めることはなく、寧ろウルフェンを抑える力が強くなり、冬先は人気のないところまでウルフェンが叫ばないように押さえつけたまま逃げていった。
「ふー。とりあえず、この辺りでいいだろ。」
先程の人がいなかった場所まで冬先が逃げ、周りに誰もいないのを確認すると、一安心してウルフェンを拘束から解いた。
「ゲホッゲホッ・・・てめえ何しやがる!!!」
拘束から解かれたウルフェンは今にも噛みつきそうな程の怒りを冬先に向ける。
その怒りは最もであった。なぜならばウルフェンは冬先に強く拘束されてる上に、喋れないように口までも塞がれて息がほとんどできない状態だったため、危うく死にかけたからである。
「うるせー!それはこっちのセリフだわ!この馬鹿が!!!」
しかし冬先も、今にも突っかかりそうな程の怒りをウルフェンに向ける。
冬先の怒りは冬先自身の私情であった。先ほどウルフェンが人間から負のエネルギーを集めるためにしてたことは人間に対して吠えることで負のエネルギーを集めようとしていたが、周りからすれば犬が人に向かって吠えている、言ってしまえばその程度のことである。
なので負のエネルギーは少ししか集まらない挙句、近くにいないと負のエネルギーを集めれないダークネスハートを持った冬先が周りの人から注目の目線を浴びせられたからである。
「はあ?!お前、かみちぎってやろうかあ?!」
しかしウルフェンは冬先の気持ちなど分かるはずもなく、それどころかウルフェンからすれば冬先のせいで死にかけたのにも関わらず冬先が怒ってきたので、逆にウルフェンの怒りはますますヒートアップするばかりである。
「それはコレに負のエネルギーをたくさん集めてから言いやがれ!」
そう言いながら冬先はおよそ3分の1しか負のエネルギーが溜まってないダークネスハートをウルフェンに見せる。
「あ?!・・知るかよそんなこと!!じゃあなんだ?!リュウトなら集められるっていうのかよ!」
ウルフェンはダークネスハートの溜まり具合を見て一瞬ひるんだが、だからといって今のウルフェンの胸の奥にある「怒り」が収まるわけではないので引くに引けず、そのままの勢いで突っ張る。
「いいぜ?!やってやんよ!!ウルのやり方よりかは負のエネルギーを集めれるわ!!」
それは冬先も同じ心境だったので、自ら面倒ごとに首を突っ込んでいってしまう。
「・・・・・いらっしゃい!兄ちゃんはお母さんに野菜のおつかいでも頼まれたのかい?」
「あー、そんなところです。」
冬先がウルフェンに作戦を伝えた後、紺色のフードパーカーを着ている冬先は商店街の中にある八百屋さんの前にいた。
冬先は別に野菜を買うのが目的ではない。ただ冬先とウルフェンがいた場所から最も近くにあったのが八百屋だったからにほかならない。
「ほー、兄ちゃん見たところ中学生くらいにしか見えないのに偉いね!!」
「いやあ、そんなことはないですよ。」(めっちゃ喋ってくるんだけど八百屋のおじさん。初対面なのにすっげえ仲良くしてくれるんだけど・・・まあ、そっちの方が都合がいいか。)
冬先は八百屋の店主との会話を軽く受け流しながら、ウルとの作戦を失敗しないように頭の中でシミュレーションを繰り返していた。
(さて人通りも多くなってきたし、そろそろかな。)
商店街の中の人通りが多くなってることを冬先が確認した直後、八百屋とその隣の建物の間から狼サイズの影が飛び出してきた。
「おい人間ども!逃げるんじゃねーぞ!!逃げたやつから食ってやるからな!」
「え、なにあれ・・。」「喋った・・?」「・・お、狼だーーー!!!」「キャアーーー!!」「逃げろーーー!!!」
喋る狼を見た周りの人たちはその恐ろしさから逃げ出す人もいれば、その場で腰を抜かして動けない人もいたりして現場は大混乱になる。
「待てよ。」
体の長さが180㎝くらいある狼がボソッと言うないなや、逃げようとする人の速度を超える速さで追いつき、しかもそのままの勢いで軽く飛び越えると、逃げようとする人々の前に立ちふさがる。
「いいか?次また逃げようとしたら食うぞ?」
「「「「・・・・・・・。」」」」
あまりの人間離れした光景に人々は言葉を失う。
「な、なんだいありゃあ・・・・・。」
それは八百屋の人も同じ状況だった。
「・・・とりあえず、今のうちに店の中に隠れますか。」
「え?・・あ、ああ、そうだな。兄ちゃんも一緒に隠れな。」
そんな中、冬先は何事もなかったかのように、冷静に、普通のトーンで八百屋の人に店の中で隠れるように指示を出す。
狼に商店街の人が人質に近いような状況であわてずに話せることに普通なら違和感しかないのだが、今の八百屋の人の心は追い詰められており、そこまで考える余裕がないため、冬先の指示をすんなりと受け入れた。
(ハァ、八百屋の中って野菜だらけだなあ、野菜とか嫌いなんだよなあ、それなのに親は野菜を食えって・・・この世の野菜は消えても困んねえっての。・・・にしても、改めて見るとウルって意外と大きいんだな)
八百屋の中に隠れた冬先は八百屋の店主と一緒に物陰からこっそりと喋る狼を観察し、少しだけ関心した。
そう、喋る狼の正体はもちろんウルフェンである。
ここで時間は冬先がウルフェンに負のエネルギーを集める作戦を伝えているところまで戻る。
「・・・つまりだな、今のウルがなんかしたところで周りの人からすれば、「犬がなんかやってる」にしかならないんだって。」
「何度も言わせんな!俺は犬じゃねえ!」
「だからあ!例えだって!さっきからこのやり取りばっかで話が進まないんだけど?!」
「リュウトが俺のことを犬扱いするからだろーが。」
「だからあ・・・まあ、うん、俺が悪かったから。要は今のウルじゃ人はビビりもしないってこと。」
冬先はウルフェンの頑固さに疲れ果てたため、さっさと作戦を伝えて家に帰ろうと思った。
「じゃあどうすればいいんだよ。」
「簡単に言えばウルが巨大な狼に変身して人を恐怖のどん底に突き落とせってこと。」
「それでどうすんだよ。」
「そうだな・・例えばいきなり登場して「おまえら今すぐ俺に食われたくなきゃその場にいろ!!」とか言えばいんじゃね?変身したウルなら人に恐怖を植え付けれるし喋る狼ってのもいいね。」
「お、おう、そうだな・・。」
ウルフェンは冬先の作戦に納得はしたが冬先の「何か」に恐れたのか微妙な反応をする。
「あと「お前らの腕とか旨そうだなあ、それに腕を食われたお前らはどんな悲鳴を上げて死んでいくんだろうなあ」とか言えば人間から負のエネルギーをたくさん集めれるだろ。」
「あ、・・・ああ・・・・・。」
ウルフェンは冬先の「何か」が分かったような気がした。それは何とも言えない程の「異常」である。
ウルフェンからすれば冬先は悪魔みたいな言葉を平然と、しかも冬先と同じ人間に対して話せる異常者だった。
「まあだからって実際にやるなよ?ウルはそんな事できねーだろうし、俺だって人は殺したくねーし血を見るのなんて嫌だからよ。」
「・・・・。」
だからといってウルフェンは冬先に対してかなり引いてるが「恐怖」を抱いたりはしない。
それは直感に近いものだが、ウルフェンは冬先のことを「悪い奴だが善い奴」と思っている。
それは何か矛盾のようなものだが、そうなのだとウルフェンは感じ取っている。
「どうしたんだよウル。また分かんねえことでもあるのかよ。」
「いや、リュウトってたまに悪魔みてえなこと言うよな。」
「そうか?とりあえず、ウルが変身するには俺も変身しなきゃいけないから、お面だけは外さねえとな。」
だからこそウルフェンは気楽に冬先に接している。
(・・・よし、後はこいつらをリュウトの近くに集めねえとな。)
時間は戻り、変身して大きい狼となったウルフェンは恐怖の怯えてる人間達を冬先の近くに集めようとしていた。
(一瞬しか見てなかったが、確かリュウトはあの野菜がたくさんある店に隠れてたよな。なんて名前の店だ?・・いや、ちゃんと店の名前ならあるじゃねえか。)
ウルフェンは「八百屋」の漢字を見ると人々をそこに集めようとしたが・・・、
「よしお前ら!今すぐハッピャクヤの前に集まれ!!」
「「「「「・・・・・・・?」」」」」
(しまった、思ってたより人間が腰を抜かして動けないのか?)
ウルフェンが「八百屋」を「はっぴゃくや」と言い間違えしてしまった為に人々には何のことか伝わらなかったのだが、そんな事をウルフェンは知らず、むしろ自分が予想以上に人間を怖がらせてしまったのではないかと勘違いしてしまっている。
「何を言っているんだ?あの恐ろしい狼は・・・兄ちゃん大丈夫か?そんなに体が震えてて?」
「え?、は、はいブフッ、大丈ふふっ・・大丈夫です。」
「そうか・・・安心しろ兄ちゃん、怖いのは皆一緒だ。きっと誰かが助けを呼んでくれる!」
「は、はい、そうですね。」(すまねえ八百屋のおじいちゃん。怖がってるわけじゃねえんだ。というか逆に笑いをこらえるのに必死なんだ。だってよー、・・・いかん、思い出し笑いしてしまう。)
一方で八百屋の店主は冬先の体が震えていることに気がつき、きっと怖くて体が震えているんだと思った八百屋の店主は自分も怖い中、精一杯に冬先を励まそうとしているが、八百屋の店主は知らない、今この状況を作った原因が今まさに目の前で笑いをこらえるのに必死で体を震えさせている男だということを八百屋の店主は知らないのだ。
「とりあえず、お前らを怖がらせたのは悪かった。だから少しだけ俺の指示に従って「ハッピャクヤ」の前に集まってくれねえか。」
「・・・ッ!!」(やべー、爆笑もんだろチクショー、笑ったらいけないんだろうけど、こんなん笑うしかねーだろ!!!)
そしてウルフェンが怯えている人々に優しく声をかけるも、そんなことでは人々が「八百屋」の前に集められるわけでもなく、ただ冬先が爆笑しそうになるだけであった。
「ああ、ったくよー、野菜がたくさんあるところに集まればいいんだって、これなら伝わるだろ?」
「え?・・・ああ、「やおや」さんに集まればいいんですか?」
「・・・・は?」
そしてとうとうウルフェンの言いたいことが伝わった瞬間、ウルフェンの心はスッキリするどころか最悪の未来を想像してしまう。
「いや、ですから「八百屋」と書いて「やおや」って読むんですけど・・・。」
「な・・・・・。」
ウルフェンの近くにいた男性がウルフェンの誤解を解いていくにつれウルフェンの顔はトマトのように赤くなる。
「と、とりあえず、八百屋さんの前に集まればいいんですか?」
「・・・・・・・・。」
ウルフェンの近くにいた男性がウルフェンに質問するがウルフェンは何も言わないが、その表情はどこか恐ろしかった。
「み、みなさーん、少しの間だけ八百屋さんの前に集まってくださ~~い!!」
何かを察した男性は近くにいた人達を八百屋の前に集める。
(うおおおおおおお、や、やっちまったああああああああ!!やばい、恥ずかしい!!今すぐここから逃げてええええええええ!!)
だがウルフェンはせっかく負のエネルギーを集める絶好のチャンスなのに、この場を逃げたくて逃げたくてたまらなかった。
(・・・まてよ、てことは今までのことリュウトにも聞こえてるよな・・・・・次にアイツが笑顔で現れたら「殺す」・・・。)
ウルフェンは自分の人生でかつて抱いたことがない程の「殺意」に満ちた表情になる。
「ひ、ヒイッ!!」「な、なんて恐ろしい・・。」「ママーー!怖いよーー!!」「だ、大丈夫!!大丈夫だから!!!」
人々はウルフェンに恐れおののく。
「な、なんてこった!よりにもよってうちの店に来るなんて!!」
八百屋の店主は絶体絶命といった様子である。
「そうですねえ。」(凄いなウルの奴。あんなにも怖い演技が出来るなんて、むしろ演技どころか本当に怒ってるんじゃないかって錯覚するくらいだ。)
冬先はウルフェンの「殺意」が自分に向けられているとは微塵も思わないどころか、逆に関心する。
そんなことを思っている内に人々が八百屋の前に集まると突然、冬先の胸のあたりが光り始めた。
しかし冬先以外の人はウルフェンの方に視線が誘導されており、ウルフェンも怒りで頭がいっぱいで気づかず、冬先のみだけが気づいた。
(何だ?胸の辺りが・・・もしかして・・・・やっぱり!負のエネルギーが満タンだ!!)
冬先が紺色のパーカーからダークネスハートを取り出すと、紫色に染まったダークネスハートが光っていた。
(よし、これで後は適当に逃げればなんとかなる!やっとこの野菜だらけの空間からオサラバだわ。ハァ、いっそのこと野菜が負のモンスターになって八百屋とかぶっ壊してくんねえかなあ、なんてな。)
冬先がそんな事を思った直後だった。ダークネスハートが強く光ると、周りにある野菜が一か所に冬先の後ろへと集まっていく。
「え?」
冬先が呆気にとられている間にも野菜がどんどん一か所に集まっていってそして・・・・・。
「ベジタバーーーーン!!!!」
それはなんとも野菜の成分が全て詰まったベジタリアンのような巨大な緑色の負のモンスターだった。
「・・・・・・やっべ・・・。」
冬先の顔はベジタブルどころか真っ青である。
とりあえず、テストが終わったので遊びま~~~~~す・・・・・噓です投稿頻度、頑張ります。
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