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プロローグ

この世界には大まかに分けて3つの人種がある。人族、エルフ族そして魔族だ。

過去、魔族の王、魔王は人及びエルフに対してたびたび侵攻しており、徐々にその領土を拡大してきた。そこで人族とエルフ族は手を組み異世界から勇者を召喚するという手に出て、前代の魔王を討伐したといわれている。これは今から溯って100年前のことだ。

この物語はしがない見習い騎士団員の俺、アレン・フンベルトが英雄になるまでの話だ。


 「ガンガンガン!」、木剣がぶつかり合う。俺は隙を何とか見つけて右肩から袈裟懸けを繰り出す。が、いとも簡単によけられカウンターの突きが俺の腹に突き刺さる。


「アレン!剣の振りに腰が入っていない!いつも言っておるだろう、剣は腕で振るのではなく、腰の回転、足の運びで振るのだと。また何かいらぬことでも考えていたのか?それならば、今日の試合稽古は終わりにするぞ。」


 この人は、俺が所属するカインベルク王都騎士団の騎士団長であるディートリヒ・ヴァン・クラウスさんだ。彼はもともと伯爵貴族の次男だが、どうせ後を継げないからと、とんでもない訓練を幼少期から続けじぶんの実力だけでのし上がってきた猛者である。


「グフッ、す、すみません!つい昨日召喚された勇者がどんな人なんだろうと気になってしまって。

ちゃんと集中するのでもう1手合わせお願いします。」俺は頭を下げた。


「わかった。今度はスキルは使わないが60%の力で行くぞ!ちゃんとついて行けよ!」

 

 おいおい今のでも本気じゃなかったのかよ、と思いながらも攻撃を仕掛ける。間違いなく今までで一番の突きであり、当たると確信した。いや、確信する前に俺の視界は黒く染まっていった。


「…レン、アレン!」誰かの声が聞こえる。その声に引っ張られて俺は目を覚ます。

「ん...ここは?」俺は今の状況がわからず、先ほど俺の名前を呼んだ少女マリー・シュトラウスに尋ねる。


「ここは処置室よ。あんた、団長に攻撃を仕掛けたけど、すぐにカウンターを食らって気絶したのよ。まったく、心配かけさせないでよね。」

彼女は俺の幼馴染で騎士団の事務職員である。


「ああ、すまない。心配かけさせて悪かった。次は気絶しないよう頑張るよ」と俺が言うと、

「まだ私は仕事あるから戻るけど、今度心配かけさせた罰に私にご飯おごってよね。」

「わかった。また今度な。」そして彼女は処置室から出て行った。


確かにあの時今まで発動しなかった剣術スキルが発動したと思った。あれは俺の錯覚だったのかと思いながらステータスを開いた。


名前 アレン・フンベルト

性別 男

年齢 15歳

レベル15

HP 100

MP 85

STR 55

VIT 35

AGI 45

INT 30

DEX 60


スキル

気配察知LV5 隠密LV3 洞察力LV4 槍術LV3 格闘術LV5 剣術LV1(New!)


魔法

火属性LV4 風属性LV4 水属性LV3 土属性LV5 無属性LV7


「やった、剣術スキルが増えてる!」

なぜ俺がこんなに剣術スキルの習得を喜んでいるかというと、俺のあこがれた大英雄エドガー・タランティスは剣をまるで自分の体のように使い、一説では剣術スキルレベルが99と最大だったらしい。これで俺もエドガーを目指すスタートラインに立てたわけだ。


 そもそも、この世界ではどういう仕組みかわからないがステータスというものを念じるだけで見ることができ、自分の現在の強さの指標となっている。まずLVだが、一般人で大体5であり、騎士団員でLV25と言われており、大体ステータスの数値はLV×3が目安である。


 そしてスキルはこの世に無数にあるといわれており、平均2~3個初めから持っているとされる。スキルは使えば使うほどLVが上がり効果が強化される。


 最後に魔法だがこの世に魔法は火、風、水、土、無、光、闇の7属性あるとされ、光は勇者のみが持っていて、闇は魔族のみが持つとされている。そして、普通は一人1属性だが、まれに複数属性持ちが生まれ、その中でも俺のような5属性持ちは過去いないとされており、俺も火属性の1属性しか持っていないということにしている。

以上がステータスの説明だ。


この喜びを胸に俺は、処置室を後にした。


 「フン、フン。」 今、俺は日ごろの日課である剣の素振り1万回を行っている。

10年前のあの日俺とマリーの故郷は魔族、魔物の襲撃により壊滅し、両親を失った。

そしてあの日から俺はいつか両親の敵を討つために血のにじむ鍛錬を繰り返した。

時には自分の身の丈に合わない相手に攻撃を仕掛け死にかけたこともあったが、その甲斐あってか今では同年代でも100番目には入るぐらいの実力となり、騎士団員見習いとなっている。


「フー、今日の鍛錬は終わり。」 そう俺は息を吐き、時計台の時間を見るとまだ午後5時だ。

この国の騎士団の訓練スケジュールは決まっており、朝6時に起床、そして朝食、7時半から13時半まで合同訓練、そして昼食を食べ14時からは個人訓練で19時まで自分のしたい訓練をする。そして夕食を食べ風呂に入り、そこからは自由時間という風になっている。


だからまだ俺は2時間自由訓練時間があり、俺は本拠地の裏にある魔物の森に行くことにした。魔物の森は名の通り、魔物がたくさんいる場所で、浅い場所ではゴブリンのような雑魚魔物、深いところではドラゴンが出るといわれている。もちろん俺にドラゴンを倒せる実力はないので、雑魚をたくさん狩ることにする。


「ざっとこんなもんかな。」大体ゴブリン、オークを合わせて100匹ほど狩っただろうか。

そう思い帰ることにした。しかし、ゴブリンやオークはLVがせいぜい1~2しかないので、まったく俺のLVは上がらない。


 宿舎に帰ると、もう19時前で夕食が始まりかけていた。そして俺は飯を食い、風呂に入り自室で今日の訓練の反省点を考えながら今日を終えた。


これが初投稿です。何か誤字や文法のおかしいところがあればご指摘お願いします。

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