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目覚めたら

感想にて、「何でこの従者は初対面の主人公にお嬢様を診てもらうの?」といったご指摘を受けました。

たしかにそうだなー、と思ったので、修正致しました。

指摘して下さった方、本当にありがとうございます!

気持ちいいそよ風に吹かれて、意識を取り戻す。

どうやら俺は、しばらく意識を失っていたようだった。

手を動かすと、ついさっきまで持っていた銃に手が当たる。

そよぐ風が気持ちよくて、起きる気力を奪う。

暖かい日光を浴び、涼しい風が体を冷やす。

そして····


「!!へーっくしょい!!!」


····虫が鼻に入り、くしゃみで飛び起きる。

気持ち良かったのに、最悪の起き方だ。

若干イラッとしながら銃を持って立ち上がり、体のあちこちに触れ、ケガの確認をするも、痛み等は一切ない。どうやら、ケガはしていないようだ。


ほっと息を吐き、周りを見渡すと、見渡す限りの大きな草原が広がっていた。


少なくとも、さっきまでいた演習場では無い。


ダメ元で無線を飛ばすも、聞こえるのはノイズのみ。ケータイも圏外。

俺はもうこの時点で「ここは異世界だ」と察していたが、やはり信じる事ができなかった。


―――


ここにいてもどうしようも無いので少し歩き回っていると、ぽつんと止まっている73式小型トラックを見つけた。


何故か少し嬉しくなり、ドアを開けて中を調べると、どうやら行きに自分達が乗ってきた物だったようだ。

後部座席には、自分の荷物と大量5.56mm弾の入った箱が無造作に置かれ、助手席には89式が一丁立ててあった。これでしばらく、武器は大丈夫だ。


キーは身分証に挟んで持っていたので、取り出してキーを挿し込み、捻る。

すると聞きなれたエンジン音を響かせた。


このまま車で移動したい所だが、ガソリンがもったいない。

仕方なく、キーを抜き、とりあえずここに置いておく事にした。


73式トラックに別れを告げ、草原を再び歩き始める。歩いていると、悲鳴が聞こえた気がして、周りを見渡す。砂煙を見つけて双眼鏡を覗くと、馬車が2つ首のでかい犬に追いかけられていた。


「距離は3、400位か······ハチキュウでもいいけど、外しそうだな···」


弾が少々勿体ないが、確実に当てるために選抜狙撃銃を構える。


俺は犬に狙いを定め、三発発砲した。


大きな発砲音が連続で響き、硝煙でいぶされた薬莢が地面に落ちる。


犬には命中したようで、転がるように倒れこむ。


「命中っと。ふぅ。」


犬が倒れこむと、馬車も少し行った所で停止した。


俺は大きく息を吐くと、死亡確認と安否の確認のため、馬車に近づいていった。


―――


「大丈夫ですかー!」


犬の死亡確認を行った俺は、馬車に乗っている民間人の安否を確認しにいった。


手綱を握っていた50代位の男性は息を荒げながら片手を上げて答える。

すごい汗をかいていたので、俺は腰の水筒を引っ張り出し、飲ませた。


「はぁ。はぁ。······ふぅ。すまない、ありがとう。」


「いえ。民間人を助けるのは、我々の仕事ですので。」


それを聞いて微笑んだ男性が、俺に水筒を手渡す。

どうやら落ち着いたようだった。


「今は少し休んでいて下さい。後は俺がやります。」


俺は、馬車のドアを開けようとした。すると男性に止められる。


「申し訳ないが、貴方は下がっていてくださいませんか?」


男性にそう言われた俺は、ドアの取っ手から手を離し、素直に下がる。


「·······すみません。そちらも事情も考えず、勝手にやってしまって。···普通、見知らぬ男をお嬢様に近づけさせるワケありませんよね。それで何かあったら貴方の責任になってしまう」


「ええ。助けて頂いた身としては心苦しいのですが、馬車には入らないで頂きたい」


男性は馬車のドアを開け、中に入る。


「では僕は、周りの警戒でもしておきますよ」


俺はそういって、馬車と距離を取り、双眼鏡を取りだし、あぐらをかいて座った。


しばらくすると、男性が汗を拭いながら出てくる。


「無事でしたか?」


「ええ。おかげさまで。今は気を失っているだけのようです」


「そうですか。よかった···」


「···ああそういえば、礼をまだ言っておりませんでしたな。···この度は、お嬢様と私達の命をお救いくださり、ありがとうございました」


「!いえいえ、自分は当然の事をしたまでです。お礼だなんて、そんな···」



「いやしかし···」


「本当に大丈夫です。自分は、義務を果たしたまでです。····人の命を救うのは、俺の。いや我々の存在意義ですから。」


「····お若いのに、ご立派ですな。」


「···そうでもないです。」


―――


そしてしばらく時間が過ぎた。

幸い、あれから何かが襲ってくる訳でも無く、何も起こらずに時は過ぎていった。

今は夕方。もう日が傾き始めている。

あぐらをかいてぼーっとしていると、寝ていた女の子が「うーん」と唸りながら目を覚ました。


「おお!目が覚めましたかお嬢様!」


男性が女の子の顔をのぞきこんで嬉しそうに笑う。


「よかったですね。」


「ええ!本当にありがとうございます!」


「いえいえそんな」


俺は何か照れ臭くなって、頬をかく。


「······ねえレーガス、ツインヘッドは?」


「ご心配無く。この方が倒して下さいました。」


そういって俺を指差す。


「···このお方が?」


「ええ。えーと、名前をお聞きしてもよろしいですかな?」


「はい。俺も言うの忘れてましたし。····自分は、桜御 巧太といいます。」


「サクラミ···さん。(わたくし)達をお救いください、本当にありがとうございます。」


少女は立ち上がり、スカートの端を摘まんでお辞儀をする。


「いえいえ。本当に大したことはしていませんので。」


「いえ!貴方は私の命の恩人です!是非とも我が家にお出で下さり、お礼をさせて下さい!」


「いや本当に大したことしていませんので。···それに両親に迷惑になるんじゃありません?」


「そんなことありません!逆に、そんな恩を受けておいて何もしないなど、貴族の恥として笑われてしまいます!···是非、是非とも私にお礼をさせて下さい!」


と少女がいうので、俺は困ってしまう。


(恥になるのか····ってことは、お礼を受けとるってのも人助けになるのかな?いやー····でもなぁ)


「駄目····でしょうか······」


「うっ」


少女は涙目になっている。こんな小さな子に涙目でいわれたらたまったもんじゃない。


こうして俺は、お言葉に甘える事にして、女の子の屋敷へと向かうことになったのだった。



どうも。日曜日なんで調子のって連投です。メガネです。

なんとゆーか、まあ、ペースが掴めん····

オリジナル小説って難しいですねぇ·····

基本的に僕は、「頭の中で映像にした話を考え、それを文章にする。」という方法で書いております。

これがまー大変。

メガネの国語力のせいで駆け足になったりセリフが無くなったりと、かなり面倒です。

そうなると大規模な修正が待っています。ああ、めんどくさい。ちなみにこの話の大規模修正は3回です。

もう原型がありません。はぁ。

でもまあ書くの楽しいからいいんですけどね。今日もう一本書こうかな?

ではまた次回。


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