プロローグ
2021年10月。
涼しくなり、過ごしやすくなってきた頃の事だった。
俺、桜御 巧太とその仲間達はだだっ広い演習場で、試作の小銃の試験射撃を行っていた。
「よーし。もういいだろう。全員安全装置をかけてからこっちにこい!」
射撃試験を行っていると、上官であり試験の監督を行っている尉官のよく通る声が響く。
俺は引き金から指を離すと指示に従い、銃のセレクタを「ア」に合わせ、銃を背負うと、尉官の所へ集合する。
「次は銃剣を使用した試験だ。今回は発砲しない為、安全装置は掛けたままにするように。銃剣を受領後、各自で着剣。ぐらつき等が無かったら、訓練用の目標に直突を行え。」
「「「了解!」」」
尉官の隣の陸曹から銃剣を受けとると、腰の弾帯に一度装着してから銃剣を抜き、着剣。
64式銃剣に酷似した長く鋭い銃剣には、既に刃が付けられていた。
俺は銃剣の柄を軽く叩いたり、軽く銃を降り、しっかりと着剣できたのを確認した後、訓練用のサンドバッグのような物に直突を行った。
突き出された銃剣は目標に深々と突き刺さる。銃を引っこ抜き、再び柄を叩くが、ぐらつきはなかった為さらに目標を2、3回直突する。
4回目の直突を行おうと思った時。再び尉官から集合が掛けられ、銃剣突撃の訓練を行えという指示が出た。
全員、無線機を装着し、所定の位置へとつく。
「着剣よーし!弾込めよーし!」と叫び、小銃に着剣。弾倉を挿し込み、こう管を引き、初弾を薬室に装填する。この時俺は、まさかあんなことになるなんて、1ミリも思っていなかった。
『これより、敵集団αへの、銃剣突撃を敢行する!小隊、突撃にぃ~、』
『前へッ!!』
号令が掛かると、俺は一気に立ち上がり、銃を持って疾走する。
周りの小隊員達も、同様に小銃を手に走っている。
そして20m程走った所で、ふと、浮遊感を感じる。前に出した足は、地面に届かなかった。
勢いは下へと向かい、俺の体は大きな深い穴へと落ちていく。
だれだよ。こんな所に掩体掘った奴。俺は落ちながら、そんなことを考えていた。
その後俺の意識は途切れる。
そして。
くしゃみとと共に目覚めたら、見渡す限りの草原が広がっていた。
どうも皆さん。お初にお目にかかります。
メガネです。
今回、「小説家になろう」様に、初めて投稿させて頂きました。
小説自体は別のサイトでも書いているのですが、初オリジナル小説でして、非常に下手かもしれませんがご了承下さい。そして作者は学生です。テストやらなんやらで、非常に不定期更新です。
出来ればこれからも読んでいってくれると幸いです。
(初回から文字数少なくてスミマセン)