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お誕生日おめでとう

作者: いとうさん

年の数だけ年月をさかのぼれば

そこにこの世に生まれた瞬間の

あなたが、わたしがいる


生まれてきた瞬間の記憶はないけれど

周りのみんなが

あなたの、わたしの誕生日を覚えていてくれて

あなたの誕生日は

いついつよって

教えてくれた


だから自分はそれを覚えて

わたしの誕生日は

いついつよって

伝えたりする


手を握りしめて

目をつむって

この世に出てきた

わたしたち


生まれた日を記憶してくれた

優しいおじいちゃん おばあちゃん

幼き日々を記憶してくれた

関わってくれた人たち


あなたと、わたしと記憶を共有している

今を一緒に生きている周りの人たち


みんなみんな やがて

消えてしまいます

時代が変わって

のこされた記憶が

引き継がれ

引き継がれた記憶が

のこされ


生まれた瞬間のように

きっと死ぬ瞬間も

記憶には残らないのでしょうが

誰々さんの死んだ日は

いついつなのよって

周りの人が周りの人へ

きっと伝えてくれるのでしょう


幸せも不幸も

きっと儚いものなのでしょう


でもきっと

それだけではないのでしょう?


お誕生日おめでとう


覚えている限り

何度でも 何度でも


お誕生日おめでとう


あなたに わたしに

死の記憶が伝えられるまで

何度でも言うよ


お誕生日おめでとう


共有した記憶を持つ

あなたに わたしに


お誕生日おめでとう



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