ヤンデレに流されました。
――――いつの間にヤンデレに愛されていたんだろう?
そう思っても既にいろいろ遅かった。
咲原 潤これが私の名だ。
私にはハーフでイケメンな幼馴染がいる。
最初は、ヤンデレに気がつかなかった。
いや、まぁ、そんな感じはしてたのよ?気がつかなかっただけで。
男と話すな、から始まり、離れたくない、とか愛してるとか……
しまいには、ウルが死んでも俺が死んでも2人一緒にいないならこんな世界に意味ないよね?
死ぬときは一緒だよ?とか言い出しやがった。
ここまで言われても気がつかなかった私って…orz
で、テキトーにハイハイ返事してたらいつの間にか彼氏になっていてそれが自然すぎて――――
と、友達に話してたらヤンデレだと言われた。
えっ、ヤンデレ?とその時はひどくびっくりしたけどよくよく思い返せばそんな気がするような…と、言ったら友人にはため息をつかれた。解せぬ。
だって男と話すなとか言われても、もともと口に出すのが怠くて無口だし、離れたくないとか別に離れる意味だろ。
愛してるとかも今までさんざん言われてたし、死ぬとかどうとか死んだときは死んだ時だろ。
って、言ったらまたため息つかれた。
今度はさっきよりも深い。
「まぁ、あんたが気にしてないならいいんじゃない?私じゃないし。」
「そーだね、いっか!」
うんうん、気にしてないし。
そろそろ帰るか。
「じゃ、私そろそろ帰r「ウル?」空?」
私の声に重なって幼馴染―――空の声が…
「遅いから迎えに来たよ?帰ろ?」
空の手が私の手をってイタタタタッ、力!力強い!
なんか拗ねてるし!
「帰る!帰るから!じゃあ、また今度ね!さよなら!」
友達にさっさと別れを告げ、空の手を握り返して引っ張った。
「空?どーして来たの?」
空と帰りながら言う。
まだ拗ねてるし。
「今日はウルと一緒に入れなかった。ウルの声は盗聴器で聞いてたけどウルと一緒に入れないと……声だけじゃ辛くて……」
ん?盗聴器?
「ちょっと待って、あんた盗聴器って言った?つけてたの?」
「そうだよ、ウルの声はいつでも聞いていたいからね!」
なんか力が抜けた。
だって、そんなにも幸せそうな顔で言われたら否定し辛いわ……
こう思ってしまう私は感化されてんのかな?
「ハァ~」
「どうしたの?ウル?怒ったの?」
あわあわしている、空は怒られる自覚はあったのか。
「違う別に盗聴とかはどうでもいいよ。考えてみれば聞かれて困る話はしてないし。」
「ありがとう、大好きウル!」
はい、満点笑顔頂きました!
ハァ~、私はこのまま一生コイツに流される気がする……
――――――――――と、思ってた時が懐かしいです。
今日、私は結婚しました。
はい、いつの間にか本当に流されてました。
自然に「ここにサインして」とか言われて見もしないで書いたら、それが婚姻届。
突然出かけようとか言われて、出かけたらそのまま結婚式。
(親への挨拶は済まされてたらしい。幼馴染だしね。)
「ウル、これからもよろしくね!愛してるよ!」
でも、まぁ、この笑顔を見たら「まぁいいか」と思えるし……
「はいはい、私も愛してるよ」
――――今日、私こと潤と空は幼馴染で恋人だった関係から、夫婦にかわりました。
初めての作品です!
初めてでヤンデレとか笑と、思いつつ書きました。
軽めに書いたと思ってます。
読んでいただきありがとうございました!