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10章 エピローグ

◆エピローグ





ああ、いい天気だ。

今年も俺の仕事場に突っ込んできている桜の木が満開になっている。

やっと今回の仕事も終わった。全く、相変わらず俺のお客さんは無理難題を言ってくる。

”死を恐れない程の勇気をロックしてくれ”

なんて。どっかのライオンかよ。

しかし、報酬はたんまり貰ったので達成感と一緒に大きく伸びをして、俺は首にぶら下げているキーを一撫でする。

もうレゥがこの世を去って何年経つんだろうな…。俺もずいぶん歳をとった。

来世とやらにこのキーを持って行けるかよく分からんけど、いつも持ってたら持っていけるかと思って首から下げる事にしたんだ。じいちゃんともお揃いだしな。俺の誇りだ。


廃墟の窓(だった場所、ガラスは無い)から外を眺める。

この時期は綺麗に桜の木が咲いて、本当にもだえる程心が締め付けられるんだ。


その根元には墓石が一つ。一番綺麗な場所だ。

墓石にはハート形の時計を引っ掛けてある。勿論、料金なんて貰ってない俺の善意ってやつだ。

そして墓石にはこんな台詞が刻んである。



  


[レゥ・ブレインと鍵を埋葬する]

P.S. レゥへ。

来世では必ず俺の鍵をここに持ってくるように。

 



穏やかな心情で俺は首のキーを撫でる。

ホント、何度生まれ変わっても訪れたいくらい


俺はこの場所が大好きだ。









-終わり-            





2015/06/06 1作目投稿

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