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涙爆弾  作者: 藤本乗降
第3章 はっきりしない自己相談
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五月十二日

 第三章 はっきりしない自己相談



 【五月十二日 土曜日 お兄ちゃんの妹がこんなに可愛いわけがない、の巻】


 どうもみなさんこんにちは。マチです。

 今日から日記をつけることにしました。日記といっても、手帳とかネット上に直接書くわけじゃありません。これは私が自分の頭の中にだけ記す、いわば脳内日記なのです。そんな日記があってたまるか! とお叱りを受ける可能性はおおいにありますが、残念無念、脳内だから私以外に読まれることなどありえないのです。あーはっはっは! どうだ参ったか!

 ……ま、この高笑いが誰に聞かれることもないと考えると、それはそれでテンションだだ下がりですけど。花の十代。頭のおかしい人と認定されるのはまだ早いでしょう。いや、年とってもそんな認定されたくはありませんが。

 え、こんな脳内日記つけてる時点でアブナイ人だって? (誰もそんなことは言ってません。ええ分かってますとも)

 確かにそうかもしれません。脳内日記を習慣とする私は、周りの人々と比べると少々おつむが異なっているのかもしれません。

 しかし! 私はそれをマイナスだと、欠点だとは決して思いません! というか私と私の内側に存在するありとあらゆる要素に短所が含まれてるとは決して思っていないのです!

 なぜなら私はスーパーマチちゃん、可愛くてツンデレで高飛車だけど優しくて、そんで頭もよくて面倒見もよくて完璧主義を地で行く女の子なんですから!

 言いましょう。宣言しましょう。

 私は私が大大ダ~~~イスキだってことを!

 マチっていう名前も、シンプルな響きの中に女の子らしい可憐さがあって好き!

 ツヤツヤの黒髪も、お気にの紫陽花模様の和服も、全部全部大好き!

 もちろん大好きな私が大好きな私の両目から見る青空とかも好きだけど、私自身と比べたらちょっと見劣りするかも。

 お母さんの作ってくれるビーフシチューも好き。家の近所で日向ぼっこする猫ちゃんも好き。お兄ちゃんも好き。だけど、どれも何だかんだ言って私よりかは好きじゃない。ごめんね、ちょっと言い方が悪かったかな? でも正直な気持ちだからねーこれは。こればっかりはどうにもなんないですなー。

 あ、そういえばお兄ちゃんのこと、まだ話してなかったね。タイトルにも書いたのに。いけないいけない。でも今日は初回だし、ここらで終わりたいんですよねー。はあ、脳内日記の欠点は書き直しがきかないことだなあ。

 え? それ見ろ、私の欠点があったじゃないかって?

 違う違う。ミスをするのは欠点があるからじゃないよ。長所しかない人間だってミスるはずだもん。私のはただのお茶目な失敗。つまり可愛さ&親しみやすさの象徴なんだから。

 そうやって粗探しする人は嫌われますよ? ……まあそんな人ハナからいないんですけどね。

 でもそんな小さいことは気にしない! 今日も私は絶好調! おわり。



次回更新は2014.6.16 22:00です

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