夢の為の第一歩
時給1000円。時間帯6時〜23時まで。年齢18以上。
仕事内容まではみていなかった。
時給1000円を見て年齢も当てはまり気がついた時には即電話していたのだ。
仕事内容はまだわからない。
とりあえず,その前に私はもう一つのバイトを終わらさなければならない。
昨日採用された時点で仕事が二つになったのだ。要するに,
「かけもちだと?」
「うん。」
只今私はもう一つのバイト。
仕事内容はこの人,近所のお兄ちゃんで吉永慧。
職業,小説家。
長い黒髪を一つに結び,目が鋭くそばにいると威圧感を感じる…顔はきれいなのに勿体ない。ん?どっかのやつと似てるな。
慧は徹夜付けで小説をこなしたので今すこぶる機嫌が悪いようだ。真琴は苦笑いをしながら,
「ま〜落ち着いてよ。慧兄ちゃん。」
「これが落ち着いていられるか!」
慧は溜め息を出し
「お前は俺の仕事の手伝いをやらせているだろう。お金だっていいはず…不満なのか?」
「いや!!!不満はないよ!!!」
真琴は手と首,両方を左右に振るのだった。
「じゃあどうして…。」
「慧兄ちゃん…私ね。」
「うん。」
「お金貯めて幻のロイヤルケーキ季節限定番が食べたいの。」
「……。」
真琴はうれしそうな顔をして
「テレビでも有名あのパリコレにも出た高いあのケーキ。今逃したら二度と食べれない…やっぱり一度は経験したいんだよね〜」
「…真琴。」
「ん?」
ガシッ
慧は真琴の肩をつかみ,真剣なまなざしで,
「真琴…お前,ふとるぞ。」
「なっ!!?」
慧は笑いながら
「まぁ真琴は食べ物中心の世界だからな,俺が止めても聞かんだろう,それよりもこっちの仕事はやめる気なのか?」
「ん〜やめる気はさらさらないよ。」
「ならいい。後変な男に気をつけるんだぞ。お前はちょっと目を離すと…。」
「わかってるよ〜」
慧は納得いかない顔をさせつつも
「じゃあなにかあったらちゃんと報告するんだぞ。」
「心配症だね〜私もう大人だよ〜」
「知能数は子供以下だろ。」
「むむ!!。」
慧は真琴の頭をなでながら
「慧には将来ちゃんとした頭のいい旦那さんをもらわなきゃいけないな。」
真琴はほっぺをふくらましながら
「どうせ貰い手が居ないとでもいいたいんでしょう?」
慧は真琴のほっぺを両手でつぶしながら
「いなかったら俺がもらうよ。」
「はいはい。」
真琴は慧の手をはらいながら荷物を手に取り
「いつまでもその手にはひっかかりませんよーだ。じゃあいって来ます」
慧は手を振り
「いってらっしゃい。」
真琴は出ていってしまった。慧は振った手を口元にあて
「案外冗談でもないんだけどな…。」
とぼそっとつぶやくのだった。
登場人物の人格を決まるのに悩みました。
わかりにくかったらごめんなさい。
こんな私ですがこれからも宜しくお願いいたします。