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大陸


「ポルメネ?」

「うむ。あやつは妾達と共に迷宮に潜り命を掛けて戦った。そして妾達と同じくらいにお主を好いておる…にも関わらず遠慮して何も求めぬのじゃ」

「そうだな。ポルメネが同行してくれたお陰で『不滅の結晶洞窟』を攻略できた。その功労を讃えてやってほしい」

「そうですね。お願いします、ミウ様」

「わかった。3人がそれでいいのなら…」

「でも一番はアニラですからねっ」

「おい、平等に一番だろう」

「そうじゃぞ」

「まあまあ。解ってるから安心してくれ。俺にとっての一番は3人だよ」


ガールズは当然だと言わんばかりに頷いた。それでいて恥じらいながら微笑んでくれた。普通に可愛い。


御許しを得たと猫耳姉妹に伝えると、レリスは抱き着いてきてルムリスは小さくガッツポーズしていた。なんて愛らしいんだ。


「ミウさん、お兄ちゃんにはナイショだよっ」

「兄には内密にお願いします」と2人同時に言われた。


どうやらルシガルは妹想いの度が過ぎ始めているらしい。まあこんなに可愛い妹が2人も居ればそうなってしまうのも当然かもな。


ベルギュリウス王とは黙って力強く握手をした後、これからもよろしく頼むと俺は頭を下げた。王は俺の肩を叩き、快く返事をしてくれた。


「また何かあれば遠慮せず頼るがよい、タルハスの英雄よ。本当によくぞ戻ってきてくれた」


「ありがとう。そうさせてもらうよ」


さあ次は…。黒い転送石を出してエダロスの店に行った。


エダロスは再会を物凄く喜んでくれた。


「ミウさんこれ、魔結晶の素材を組み合わせた特別製の転送石です。通常だと一度きりで消滅しますがこれは使用回数が大幅に増えてます」

「おお、凄いな。いくらだ」

「お代は結構です。復帰祝いということでどうぞ受け取って下さい」

「そうか…それじゃあ有り難く頂戴するよ。引き続き素材のことは任せてくれ」

「よろしくお願いします。そういえばミウさん、そこのお嬢さん達に頼まれて調べ物をしていたんですよ」

「調べ物?」

「はい。聖騎士についてです」

「!!」

「あやつがまた現れるやもしれぬと思ってな」

「奴等は両親の仇でもある…ユラノも同様だった。野放しにはできない」

「成る程、ユラノさんが聖騎士に対して憤ってた理由が分かりました」

「それでエダロス、情報は」

「はい。先ずは奴等はどこから現れているのか調べました。どうやら偉大な冒険家の残した日記に記述されていた最北端の先に在る大陸に奴等の本拠地がある様です」

「すると聖騎士達は海を渡って来てたのか」

「はい。そしてその大陸は我々が居る大陸より数倍大きいとか、人間とは別にエルフとドワーフなる種族が共存しているとにわかにも信じがたいことが記されていた様です」

「エルフとドワーフ!?」

「なんじゃミウ、知っておるのか」

「あ、いや、故郷でちょっとな…架空の人種って聞かされていたから驚いたんだ。まあまだ実在すると決まった訳ではないからな」

「確かに私もそんな種族は見たこともなければ見たことがあると言う者も今まで1人として聞いたことがない」

「アニラ達の様な獣人族はいないのですか」

「ええ。日記には書かれてなかったようです」

「それにしてもそんな場所が同じ世界に存在するなんて驚きだな」

「うむ、妾も長いこと生きてきたが聖騎士については何も知らなかったゆえ…そんな大陸が存在するとは驚きじゃ。過去、聖騎士どもは大規模魔族討伐に何度か訪れたが徹底して痕跡を残さずに去っておったからのう。圧倒的に情報が得られなかったのじゃ」

「ミウ、どうするんだ」

「そうだな…取り敢えず行ってみるか。殺された復讐をするつもりはないが、今後のことを考えたら放ってはおけない」

「ですよね。行きましょう」

「あ、もし本当に行くつもりならお嬢さん達は留守番ですよ」

「何故ですか!?」

「そうか…確かに私達3人は行けないな」

「うむ。妾達3人の種族と共存していないということは聖騎士以外にも敵視され狙われる可能性がかなり高い…。アニラよ、再びミウの身に何かあったらどうするのじゃ」

「考えたくもありませんっ!…そうですね、納得しました。でもミウ様、お一人で行くのは絶対に許しませんよっ」

「そうじゃな。1人では行かせんぞ」

「わかった。ところでエダロス、魔国デスピアって国王とかいるのか?」

「居ませんよ。魔王様が統治していた様なものです」

「じゃあこの国の人口ってどれくらいだ?」

「今は400人くらいですかね」

「そうか…女子供も居るんだよな」

「はい」

「お主、魔王の遺言のことを…」

「そうなのかミウ!」

「ああ。ここに居たらまた聖騎士が大規模討伐に来るかもしれないだろ。見殺しにはできない、ここに住んでいるのは魔物じゃなくて人だ。それにこの国はとても住みやすいとは思えないしな…できる限りのことはしたい」

「おお、なんと優しい。さすがミウさん」

「それでミウ様、何かお考えが?」

「うん…俺が思い付いたのは獣人国ティーバで一緒に暮らせたらな、って。獣人族も昔から偏見や差別を受けているだろ、似た境遇なら共存も可能かな…なんて考えてみたんだが…難しいかな」

「それは…!アニラは名案だと思います!ティーバなら土地も充分余っておりますし」

「うむ。ティーバが受け入れてくれるかどうか、駄目元でも交渉してみる価値はある提案じゃと思うぞ。セルビナはどうじゃ」

「私は…嬉しい。魔人族を想ってくれる人間と出会えたことを改めて実感している。ミウ、感謝する」

「まあ口で言うのは簡単だ。ちゃんと実行に移して結果を出さないと」

「でしたらそれはアニラ達にお任せください」

「そうじゃな。どうせ妾達は留守番じゃし」

「ああ。ミウが海を渡っている間に責任持って私達がなんとかする」

「私もできる限り協力しますよお嬢さん達」

「すまぬなエダロス」

「いいのか、提案だけしておいて人任せなんて悪い気が…」

「よい」

「問題ない」

「大丈夫ですっ。それよりミウ様の同行者を決めないといけませんね」

「うむ。悪いがポルメネは除外じゃ、あやつは初の冒険があれ程過酷であったが故に疲弊しておる。歳月をかけてゆっくり休ませたい」

「わかった」

「ならばどうする、アギレ達を探すか?」


「いや、実を言うと当てがある」

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