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熱戦


「ゆくぞ!ブラッディジャベリン!」


ガキンッッ!


「風刃脚!」

「魔力斬!」 キキィーンッ!


「回転式杭っ!」 ガァンッッ!


「ぬっ、なんだその魔法は…属性が無いだと」


流石だな。平然と見抜かれるとは…これが魔王か。


「アイスソードフォーメーション!」


「ゆけいアニラ!エンチャント・ブラッディクロー」


アニラの両腕に血刃の鉤爪が付与された。


「はああーっ!」 ギィィンッ!


よし、2人に時間を作ってもらって俺とイヴで大技を繰り出す。


「イヴ、やるぞ」

「うむ。言っておくが1発が限界じゃぞ。妾の血刃魔法は本来は刃のある物しか創れん。制定に反した物を創ると消費魔力が激しいのじゃ」

「分かった、同時に1発で決めよう!」


グサッ! 「セルビナさん!」


「なっ!?」


「セルビナ!」


振り向くとセルビナの腹に魔王の剣が突き刺さっていた。


「ぐっ…」


「先ずはお前だセルビナ」


「させませんっ!」 キィンッ!


「邪魔だ」


ガァキンッ! 「きゃあ!」


あのアニラを軽々と吹っ飛ばすなんて。魔法だけでなく筋力もかなり高いな。


「うおおー!」 キィィンッ!


「ほう、随分と仲間想いだな」


「ショットガン!」 バァンッ!


「エターナルスペース」 ヴンッ。


「なっ…」


おいおい、そんなのありかよ。散弾が全てブラックホールの様なものに吸い込まれて消えた!?


「イヴ!」

「分かっておる」


イヴのブラッディ・ショットガンも喰らわせるつもりだったが今の魔法を使われたら無駄射ちに終わるから中止だ…さてどうするか。


取り敢えず俺はセルビナを抱き抱えて距離を取った。


「大丈夫か」

「すまない」


全員が六大凶牙との戦闘で消耗している…こうなったらあいつに貰った物を使うしかないか。


イヴとアニラも俺達のもとに来てセルビナの腹に治癒魔法をかけて傷を塞いだ。


「どうしますか、このままでは…」

「うむ、手負いの妾達が圧倒的不利じゃな」

「皆、これを」

「なんだこの瓶は…薬か?」

「ああ。実は俺と戦った六大凶牙がルムリス達の兄貴でな。別れ際にくれたんだ」

「えっ、レリス達の!?」

「そういえばルシガルは獣人族だったが…まさか兄妹だったとは」

「それよりもこの薬、まさか毒じゃあるまいな。其奴は信用できるのか?」

「それもあって黙ってたんだけど…このままじゃ勝てそうにないからさ」


ルムリス達の兄とは言え、立場としては魔王軍の幹部だからな…でもあいつ、これは自分が調合した特製の体力、魔力回復薬と薬草液なんだ。って説明してた時、何となく嬉しそうだったんだよな。そんな奴が毒を盛るなんて思えない。


「ダークネスルーム」


「なんだ!?」

「部屋中に闇魔法が!」

「大人しいと思ったらこんなものを用意しておったか」

「これは…徐々に生命力を削られている!」

「耐性のある妾達まで…なんという強力な闇魔法じゃ、長居すれば命はないぞ!」

「どのみちやられる、ルシガルに貰った薬を飲むぞ」

「分かりましたっ」

「仕方あるまい」

「ルシガルを信じよう」


そうして俺達は一人一人3種類の薬を一気に飲んだ。


…おおっ!これは紛れもない高品質な回復薬だ。助かった。後でルシガルに御礼と疑ってしまった謝罪をしないとな。


「す、凄いですこのお薬っ」

「うむ…なんという効能じゃ」

「ルシガルに感謝する」


さてと、第2ラウンド開始だ。


「よいか、この全体魔法は解けぬ。術者を叩くぞ!」

「分かった。俺が時間を稼ぐ、あの3人技いけるか」

「もちろんだ!」

「やります!」

「頼んだぞ。 うおおー!」 キィンッ!


「なんだ、回復薬を持っていたのか」


「ああ。友達がくれた物だ。ショットガン!」 バァンッ!


「エターナルスペース」 ヴンッ…。


「物干し竿っ!」 バシュッ!


「ぬぅ…調子に乗るな小僧!」 キンッ!


二刀流同士で俺達は激しく斬り合った。


ザンッ! 「くっ」


くそ、一撃喰らったか…横目で見るとイヴが親指を立てていたので俺はバックステップでその場を素早く離れた。


「!?」


「ブリザード・オブ・ブラッド!」


ズォーーー!!


「エターナル…」

「大玉っ!」 ドガッ!

「ぬっ…!」


よし、あの魔法を発動前に抑えれば直撃する。


パキキキ…ガガガガガガッ…!!


やった。血刃の吹雪、さすがに無傷じゃ済まないはずだ。


「魔剣解放」 バシュッ!


「うっ!」

「くっ…」

「なんじゃと!」


巨大な斬撃波によって3人は身を斬られ魔法は中断された。なんだ今のは、闇魔法じゃなかった。


「ミウ!恐らく魔剣の能力だ!」


魔剣…魔導武器か。セルビナの魔力斬に似ているが規格が違い過ぎる。


「混合魔法とは…なかなかやるな」


「連射式杭っ!」 キンキンキィンッ…!


俺が遠距離攻撃してる間に3人が魔王を囲んだ。やれっ!ガールズ!


「嵐風圧拳!」

「はっ!」

「はああー!」


「魔剣解放」 ドォンッ!


「うっ…!」

「きゃあ!」

「ぐあっ」


今度は突き立てた魔剣を中心に凄まじい衝撃波が全方位に拡がり、3人は吹き飛ばされて壁に叩き付けられた。今の攻撃、先の斬撃とは違う、放出形態を使い分けられるタイプなのか。


「さて、先ずは裏切り者だ」


まずい、セルビナをっ!

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