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第二十九話 ごめんね………①
「ウゲーッ………!?」
またもや悲鳴が聞こえ、最後の一人が出血する頬を押さえながら必死に逃げていく。
これで他社から派遣されてきた三人が全員いなくなったことになる。
今度は近い。
前方に見える傾いた銭湯の煙突付近。
「ギョエーッ………!?」
続いて男たちも至る所にケガを負い、我先に駆け去って行った。
残されたのは、ノボルたちの組だけ。
よほど獰猛な害虫なのか………!?
「どいつもこいつも、情けないヤツらばかりだぜ!」
「腰抜けはとっとと失せればいいんだよ!」
「賞金は俺たちがいただきだ!」
ノボルに同行していた三人は口々にそんなことを言い、一段とやる気が増したようだった。
「急げ! あの煙突の下だ!」
そのうちの一人に肩を小突かれたノボルは、用心しながら通りを進んだ。
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