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第十七話 ピラミッドとネックレス②

 コンコン。


 ドアがノックされたのを聞いた三玲が端末からプラグを抜くと、右手の人差し指の先が閉じた。


「ちょっといいかな?」


 佐山が部屋を覗き込んでいる。


「どうぞ」


 三玲がそう答えると、佐山が横までやってきた。


「何か?」

「いや、毎日、寝る間も惜しんで仕事をしているようなので、ちょっと心配になったものでな………」

「私は大丈夫よ」

「そうか、それならいいが………」


 確かに、三玲からは疲れた印象は見受けられなかった。


 だから佐山としても、それ以上何も言えなかった。


「他に、何か?」


 すると、また三玲が聞いてくる。


 激務を気遣って様子を見にきただけなので、特に用事があったわけではない。


 なので、改めてそう言われて困ってしまった佐山は、何か話のネタはないかとチラッと机の上に目を向けた。


 そこには、数枚の紙が置かれていた。


 どれも蝶をデザインしたネックレスの写真で、拡大印刷されたもののようだった。


 さらに開いたままの端末を見てみると、どこかの山奥のような場所を写した写真が表示されていた。


 その中に、こんもりとした三角形の小山らしきものがある。


 【天馬山は古代のピラミットの名残りだった!?】


 写真の説明書きの冒頭にはそんな見出しが添えられており、机の脇のプリンターのトレイには画面を印刷したものが出力されていた。


 相変わらず、ピラミッドとネックレスを調べているのか………?


 一見すると、任務とは無関係のように思えたが、観測所のスタッフに志願してきた時の条件と関連していることも考えられた。


 ………これから起きるいくつかのことを教えるわ。そして、必ずあなたたちを助ける。だから、その時が来たら手を貸してほしいの………。


 それが三玲の求めてきたことだった。


 その時、佐山は、三玲の透き通った眼差しの中に秘められた何かを感じたものの、採用するかどうか迷った。


 素性も分からないばかりか、持ちかけてきた条件も意味不明に思えたからだ。


 それでも最後は自分の直感を信じ、とりあえずは準京都出身ということにしてもらって迎え入れたのだが、すぐにそれが正しかったことを実感するに至った。

ここまで読んでいただきありがとうございます!


“何となくいい感じ”と思われましたら、広告の下にある「ブックマーク」と「☆☆☆☆☆」のポイント評価をいただけると嬉しいです^^


これからも、皆さまに楽しんでいただける作品を作っていきますので、よろしくお願いしますm(_ _)m

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