続・表示されるweb広告についてはあまり大っぴらにしない方がいいのではないかと思った話。
このエッセイを読む前に前作(https://ncode.syosetu.com/n1712io/)を読んで頂くと幸いです。
前回の「小説家になろう」内に表示されるアダルト広告についてのエッセイを投稿されたユーザーの方が私が前回投稿した批判エッセイへの返答を新規のエッセイにてして下さったようです。
そちらに対しても、こちらのエッセイで論じさせていただきます。
まず、私のエッセイへの返答に対してです。
①出版社に広告料を払ってもらう
これはいい案に見えそうですがありえません。
簡単に言えば、出版社がスポンサーになるということです。「小説家になろう」と出版社の力関係が変わります。「小説家になろう」運営側に出版社からの影響が出てくる可能性が高くなるでしょう。
昨今の民放のテレビ局がいい例です。スポンサーの意向が番組制作にかなり影響を与えているのは我々一般人でも知っていることです。
具体的に起こりうる例を一つ挙げましょう。
作品Aと作品Bがあり、共に書籍化されました。作品Aは出版社αが書籍化。作品Bは出版社βが書籍化しました。しかし、「小説家になろう」は出版社αとは広告契約をしていましたが、出版社βとは契約していませんでした。そのため、作品Aの書籍はサイト内で広告として告知されますが、作品Bは広告としては告知されません。
このような問題が発生します。同じ「小説家になろう」の作品なのに告知の優劣が発生してしまうのです。
②未成年でもアダルト広告を見てしまうのが不可抗力
本屋の出入り口であろうが店の奥であろうが、未成年の目に触れる可能性はあります。可能性の高低はありますが、低かったら問題ないという考えがよくわかりません。
また、本屋に「子供が立ち寄らないコーナー」を作れとまた無茶を仰っているのですが、理解されているのでしょうか。大規模な書店ならいざ知らず、町の小さな本屋でどうやって「子供が立ち寄らないコーナー」を作るのでしょうか。ただでさえ立地面積が少ないのに。しかも、町の小さな本屋の場合は店員さんも最低限度しかいないでしょう。防犯上も「子供が立ち寄らないコーナー」はあまりよろしくないのではないでしょうか。
そして、前回のエッセイで語った私の経験である某レンタルショップでの話ですが、私が働いていた店のアダルトコーナーは店の最奥にあり、暖簾をくぐらないと入れないようになっていました。暖簾には所謂「R-18」マークがでかでかと記載されていたのですが、それでも「子どもが来店する可能性があるのでアダルト関連のものは置かないでほしい」という要望が起こるのです。
キリがないのです。
†
ここからは件のエッセイで「何言ってるの? ちゃんと調べた?」と思える内容があったので、ここで記しておきます。
「小説家になろう」内のweb広告は所謂「パーソナライズド広告」というものです。
調べるとわかりますが、「パーソナライズド広告」とは、ユーザーの属性や行動履歴などのデータを基にした最適な商品やコンテンツの広告のことです。ユーザーの検索履歴などが反映されるわけです。
つまり、「小説家になろう」運営様は広告の内容に一切関与していないということなのです。
件のエッセイ主は作品ごとに広告を使い分ければいいと簡単に言いますが、そうするためには「パーソナライズド広告」は使えません。「小説家になろう」運営様が広告主を探して個別に契約しなければならなくなります。しかも、定期的にその交渉が必要となります。さらに、作品毎に広告を変えるということはシステムの大幅な変更もしなくてはなりません。
そこまで考えた上での提案なのでしょうか。
†
最後に、件のエッセイが単に「サイト内のアダルト広告は嫌だ」という内容であれば、特に問題はなかったでしょう。しかし、運営様に「アダルト広告をなくしてほしい」という要望を、なぜそのような広告が表示されるかもろくに調べずに、不特定多数が見るエッセイで突きつけるのはどうなのでしょうか。
件のエッセイ主は未成年の方のようです。ご本人も社会に出ていないと仰っています。
だとしたら、少なくとも定義する問題に対してきちんと調べるのは必須なのではないでしょうか。
前回のエッセイでも書きましたが、広告バナーの右上を押せば、「表示された広告について」である程度は簡単に調べられます。それを怠って、安易に運営様を非難するのは如何なものかと私は考えて、再度同じ話題でエッセイを投稿致しました。
そして、私としては今の「小説家になろう」の広告に特に不満はないので、上記のようなシステム変更をされて使い辛いサイトになってほしくないというのが本音だったりもします。