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君色 ~君は何色に染まる?~  作者: 林 凛夏
12/12

11.

 悪魔の囁きにも似たマネージャーさんの笑声にあらがえることもなく、私は彼の示す扉の中へと足を踏み入れた。



 そこには別世界が広がっていた。

 白い大理石でうめつくされた玄関に、部屋へ続いているであろう長い廊下。

 玄関には滑らかな手触りの木でつくられた靴入れがあり、そこには男性物のスニーカーがきっちりと並べられている。

 靴入れの上には花瓶に生けられた花々がひっそりと、それでいてその場に調和した美しさを演出している。

 ちらほらと置かれている小物類は誰かの趣味なのだろうか。

 ウサギに、クマに、あ、ここにはシカまでいる。

 並べかたに規則性があるようには見えないし、何なら少しそこだけういてみえるけど、これはこれでおもしろい。



「キョロキョロして、そんなに物珍しいものでもありますか?」

 喉の奥で少し笑いながら、一足先にあがっているマネージャーさんが声をかける。

「ここ、広いですね……」

「まぁ、メンバー四人が住むだけにしては広いんですけどね。でも逆にまさかこんな住宅地にアイドルが住んでるなんて、周囲は思わないでしょうね」

 少し私の様子に呆れた色をまぜながら声を続ける。

「さ、中に入ちゃってください。ここで長話は……」


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