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悪役令嬢と性悪執事は転生者狩りをするようです  作者: 藤原湖南
登場人物・用語紹介1
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用語解説(転生者、恩寵)


・転生者

本作の転生者は既存の人物に異世界からの魂が憑依するという形式を採っている。このため、憑依された人間の自我は消える。転生者は自由に受肉対象の記憶や知識を使え、1ヶ月〜2ヶ月で完全に「乗っ取り(作中用語としては完全憑依)」が成立する。

一度完全憑依がなされてしまうと、元の人間の自我は完全に消える。一種の「死」とも言える。このため、転生者はただでさえ疎まれやすい。

さらに後述の特殊能力「恩寵」を必ず持って憑依するため、トラブルメーカーともなりやすい。作品世界より遥かに進んだ文明の知識を持ち込まれると社会に混乱が生じかねないという事情もあり、イーリス教会は転生者を原則として「消す」よう定めている。


なお、転生者が世界に発生する頻度はそれなりに高く、人口約2億人のエビア大陸で年間100人弱の転生者が「生まれる」。

多くは日本人だが、中国や韓国系の転生者も大陸北西部を中心に存在するようだ。欧米系は何故かほぼいない。なお、12年前には大量に転生者が発生し世界的な問題となった。


転生者であるかどうかは、「魂見」と呼ばれる特殊な魔法で判別可能。青なら憑依されておらず、赤なら憑依中。紫になると「完全憑依」が成立したとみなされる。

ただし、極稀に生まれた時点で転生者の魂しかない場合もある。この場合は「魂が青色なのに転生者」という事態になる。ハンスがこれに該当する。

また、受肉者の自我が残った状態で憑依することも極稀だがある。この場合の対処はケースバイケース。


転生者に対する処分は受肉者ごと殺す「討伐」か、吸魂魔法で転生者の魂のみ取り出す「浄化」かが定められている。この処分を行う職掌が「祓い手」である。

完全憑依がなされてしまった場合は原則として「討伐」されるが、受肉体そのものが極悪人であり、かつ憑依後の行いが善良で恩寵もそれほど有害でない場合は見逃されることも極めて稀だがある。ヒイロ・テイラー(水上英雄)はこれに該当する。


逆に「浄化」が可能であっても討伐が選ばれることは少なくない。憑依後に受肉者の社会復帰が困難になるような、重大な犯罪を犯したかないしは混乱を引き起こした場合がこれに該当する。依頼1のヴァラン・ピールドは本来はこちらで処理されるべき事例であった。

証拠不十分であり犯人が彼と周知されていなかったこと、及びジャニスが浄化依頼を受けてしまったこと、さらにはヴァランの所業が結果としてフィラデリアの治安改善に繋がったという政治的な判断で本作の結末を迎えている。

また、浄化が可能でも討伐が採られることも多い。これは多くの「祓い手」にとって浄化は難しく、かつハイリスクなためである。殺害だけすればいい討伐の方が褒賞は安いが楽なため、討伐だけを専門とする祓い手もいる。もっとも、受肉者の遺族からは恨まれることになるが。


浄化後の魂は「魂晶」に封じられ、イーリス教会に奉納される。そこで転生者の魂を「診る」職掌、「読み手」によって前世と恩寵の内容が調べられ、その上でそのままイーリス神に預けて転生させる「奉納」か、あるいは一時的に魂を「義体」に移し新たな受肉体を待つ「保護」かが決められる。

ただし、大体において転生者は何かしらの罪や混乱を引き起こしているため、保護処分となることはほとんどない。憑依後にかなりの善行をなしており、前世が同情すべき境遇で、なおかつ恩寵の危険性が高くない場合のみ保護処分が認められる。

ユウは(一応)これに該当する。ミミは後述の恩寵レベル(作中では『恩寵評価』)が「5」と極めて危険性の高いものであったが、ジャニスが強引にフリードに保護処分を認めさせた格好であったようだ。


基本的には転生者は各国政府とイーリス教会から危険視されているが、転生者グランが簒奪した大陸南東部のセルフォニアのみは庇護する立場を採っている。

このため、身の危険を感じた転生者の多くがセルフォニアへの亡命を試みるが、ほぼ上手く行かずに殺害されている。


・恩寵

転生者が持つ特殊能力。どれもこの世界の最高水準の魔法使いでもまず使えないような超常の力を持つ。

ただ完全に未知のものというわけではないらしく、多くはかつて世界に存在した古代魔法に近いものであるようだ。この事実はまだ殆ど知られてはいないが、教会の一部そしてハンスは認識している。


転生者は「自称神のお爺さん」からこの恩寵を受け取るようだ。希望した能力が与えられるわけではないが、大体はその人物の適性に合った能力であるらしい。

この辺りは現状不明な点が多い。


恩寵はその危険性に応じて教会が事後的にランク付けしている。このランクによって浄化後の処分と恩賞が決まる。

また、討伐や浄化依頼を受ける前に判明した場合、どちらの処分が適切かを判断する際に使われることがある。


大まかな基準は以下の通り。


1 ほぼ無害。食材の最適な調理法が理解できる……など

2 有害になることもある。狭い範囲での天候変化など

3 有害。触れた物質の変化(ユウの恩寵である「錬金術師の掌」がこれに該当)など

4 極めて有害。気体化(竹内の「透き通った空気」)など

5 世界秩序を大きく揺るがしかねない強力かつ有害な能力。ハンスの「時を統べる者」が該当


実際は小数点0.5刻みで運用されている。ヴァラン(竹内)の「透き通った空気」は4.5という評価。もちろん、低い恩寵レベルだからといってその転生者が安全無害というわけでは全くない。



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