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夜に散歩がしたかったから、世界を救うことにした

作者:ジャオーン
 気が付けば前世と近い世界――日ノ本と呼ばれる国に生まれて落ちていた。
前世と変わらずに、水が安全に飲め、電気があり、前世と変わらない科学技術に、人の治世の結晶があった。
つまり、前世と変わらない日常を享受できる素晴らしい世界であった。

しかし、一つだけ、だけどどうしようもなく我慢ができないことがあった。

――人の治世に夜は含まれていなかった。

鬼。鬼。鬼。
数千年を及ぶ果てに、生まれ続ける穢れの結晶と呼ばれる存在。
夜の世界は、いつも彼らが跋扈する魑魅魍魎の世界であった。

 そんな彼らと人の世界を隔てるのが結界。桜でできた桜結界。
日ノ本に住まう者達の源流となる桜によって、彼らは昼に生き、夜は息を潜め長い長い刻を生きてきた。

 そんな世界に生まれ落ちた、路地裏に住まう一人の少年――つまりは俺である。
なるほど、息を潜めれば何も問題ないのだ。夜は目を瞑り、息を潜め、ただ昼にのみ生きていけば良いだけの話。
それに必要なことは全て揃っているのだから。

だけど、そんな俺は――昔、誰かに言われたのだ。

『貴方に、そんな生き方は無理よ。だって――貴方は我慢ができない人なのだから』

――なら、そうこれは仕方の無いことなのだ。
だって俺は――月の光の下で散歩することが何よりも好きだったのだから。

つまりこれは――。
桜の香りを纏う少年が――月灯りの美しい夜にただ散歩をしたいだけの物語である。


一話 夜
2021/10/28 20:35
二話 桜
2021/10/29 18:31
三話 鬼
2021/10/31 21:45
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