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能力鑑定(無能が一人混ざってる)

それから私達は地下神殿の祭壇へ並ぶよう促された。

祭壇は神々しく輝いていて、乳白色の石珠が浮かんでいたわ。どういう仕組み?

「ファンタジーだわ」って言ったら「シッ」って怒られた。

叱られたこともあり、私は大人しいふりをして最後尾に並んだよ。


「皆さんの能力を鑑定します、指輪を填めた手を心静かに石珠に触れてください」さっきのオジサンがそう言った。

厳かな雰囲気……こいうの苦手だなぁ。

一番目に中年の男性が手を触れたら赤く光って、なにやら文字が浮かんだとはしゃいでる。

「おれは魔法戦士だ!炎の魔法が使える」


へぇ……魔法が使えるのか、でも一個だけ?

ついついゲームなんかと比べてしまう。


次いで金髪美女が魔法使いで雷と氷の魔法特化、少年が治癒師で光魔法が使える。

茶髪の男性が武闘家で土魔法だった。


なんだかショボそうだけど、この世界で魔法が使える事自体が稀な能力みたい。

そりゃそうね……魔法使いなんて元の世界にいなかったもん。


最後にわたしが石に触れると5色に輝いた、炎、雷、光、水、風が使えるみたい。

召喚士が「おお!素晴らしい」と大袈裟に騒ぎ……。

「職業……絵描き?」そう言って酷く落胆した、なによ魔法が5種類使えるじゃない!


供与された指輪が光ってスキルボードという板が目の前に現れた。

【天命職業:絵描きLv1】

HP120

MP53

戦闘スキル

なし

補助スキル

ラクガキ

????

????

hgげ齟

ΛΦqkp

取得属性 炎、雷、光、水、風

魔法

松明、純水……b§あykxzzzポキンhslホゲチャ……


「え、なにこれバグってヤツ?……ほとんど読めないじゃん。」

ポキンとホゲチャってなによ!って一人で嘆いていたら……。


召喚士のオッサンたちが「はずれ、無能、残念」とぼそぼそ話している。

なにか感じ悪い……。



魔物を掃うための勇者たち……ということで戦う能力がないと判断された私は、失敗枠と認定された。

うわー冷遇決定じゃないの。


そりゃ戦闘中に絵を描いてなんの役に立つのか、わたしにだってわかるわ。

うん、めっちゃ邪魔じゃん……。

「タハー!わたし要らないですよねー」

自虐的に言って笑いを誘ったが、他4人から侮蔑の視線を向けられた。


「日本のJKって聞いたことあるわ、ほんとアレねバカっぽいし無能……ふふっ」

金髪美女から辛辣な評価を受ける。


いや私はJCですよ……。

というか全てのJKがバカみたいという扱いは止めてよね!

偏見じゃい!


「……キミはお絵描きして留守番してるか、街でバイトでもしてるほうがいいさ」

「そうだねぇ、子供の出番はないかな」

中年男性も赤茶のお兄さんも足手纏い認定してきた。


むっとして反論しようとしたら少年が割って入る。

「魔法は一番使えるんでしょう?戦力外はひどいよ」

おお、味方がいたよ。


「はん?MPはどうなわけ?私は500超えてるけど」金髪さんが問いだす。

「……わ、わたしは53です」

悔しいけど話にならない差だった、恐らく生活魔法レベルなんだと思う。

初期値でこれほど違うなら将来はもっと……。


今は全員レベル1だけれど、能力は雲泥の差がでてくるだろう。

心なしか、少年が私から遠ざかった気がする……。


な、泣いてないよ?

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