神隠し41
四角い結界を出しファイアボールを出した俺を2人っと言うか、メイドさん達などの使用人皆さんが放心してなさる。
困ったものです、はい。
「ななななっ…」
な、が、どうなすった?
「あははははっ…とんでもない方ですね。
このような四角く透明な物体は初めて見ますし、火球が高速で飛翔し爆散するなど想像すらしたことはありませんでしたよ」
アリンさんが呆れたようにな。
ヒューデリア嬢は、いまだに、な、を言い続けている。
壊れたか?
「なんですのっ!今のはぁっ!」って、いきなり絶叫、シャウトすなぁっ!
「見て解らんものは、聞いても解らん」
思わず切り返しといたよ。
説明でけへんもん…
そんなヒューデリア嬢を無視する訳ではないのだが、アリンさんへな。
「いや俺は、真素操作という技術に疎いっと言うか、知らん。
使ってる所を見た訳でもないからな。
こちらでの真素操作の常識が欠落しとるわさ。
だから、地球での空想の産物である魔術や魔法をイメージしてるんだ。
現在の地球には、その手のメディアは多いんでな」
漫画に小説、映画やアニメにゲーム、ネット上の画像や動画を含めると膨大だとしか言えんだろさ。
皆さんファンタジーなこと好きですねぇ。
人のこと言えんけどさ。
昔はSFが主流だったが、現在では下手な科学知識が横行しているためサイエンス重視となり、フィクションの部分…つまり空想部分が入り難くなっている。
科学的空想の空想が入る余地がな。
以前にファンタジーって前提の現実に近い話を書いてる話しに科学知識で忠告してた者がいた。
そんな者は鉄腕ア○ムを読んで、科学的にあり得ん!とか、サイボーグ○○7を読んで科学的ではないと言うのだろう。
それを言うと、あれらの作品は生まれないかんなっ!
だからだろう。
いらぬチャチャには、ファンタジーだから、の一言で黙らせるファンタジーが流行るのはさ。
だって何でもありだもんよ。
実際にファンタジーな世界に紛れ混んでしまった俺が言うんだから間違いない!
だってな、この結界とかファイアボールとか科学的に説明してみろてぇんだっ!
ファンタジーだろぉ~
現実逃避していました、すんまそぉ~ん。
って竜玉は再現できなかっただろ?って…
古傷をえぐるなぁぁぁっ!まだ傷は新しい?やかましいわっ!
しかし…何が再現できるのか解らんが、下手に試すのは危険だろうな。
他の属性も試してみたいが、アリンさんに相談してからだな、うん。
そう考えた俺はアリンさんへな。
「他にも試してみたいんですが、良いですかね?」
そう確認をな。
したなら。
「なんで私には確認されないんですのっ!」ってヒューデリア嬢が、おかんむり。
うわっ、面倒くさ…
「確認が遅れ申し訳ありません。
許可いただけますか?」
そう告げてやるとな。
「対応が、おなざりですわっ‼」って。
うっわっ!面倒くさっ!
「まぁまぁ、ヒューデリア様も落ち着いてください。
ここは葵様が行えることを少しでも理解できた方が良いでしょう。
ご理解願えますか?」
ニッコリ微笑んでな。
流石はジェントルマン!イケメンやねぇ~
ヒューデリア嬢の頬も染まるてぇもんさね。
ケッ!




