表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/151

神隠し35

だがな、だがだぞっ!

「このホールのように環境を作り出すのは困難だとしてもだ、鳥車内ならば何時も、この環境ってことだよなっ!

 なら、鳥車内へ長く止まれば、真素操作し易くはならないか?」

そう告げるとヒューデリア嬢が考え込んでしまったよ。


っか…俯いて考えていた顔を、いきなりガバッっと上げんじゅあっねぇっ!

びっくらこくでねぇかぁっ!


「あり…有りですわぁっ!

 素養にもよると思いますけれど…我が一族で一番長く鳥車へ乗り込んでいるのは私ですの。

 だからでしょうか?

 私が真素使いになれたのは?」

そのようなことをな。


「いや、ですが…それは鳥車を保有されておられる場合限りですよね?」

アリンさんが困惑したようにな。


「それはそうですけれど…我が領内にて選抜した方を試しに鍛えるのは有りかと思いますの。

 領内に優秀な方が増えれば領としても潤うと思いますわ」


なかなか壮大なことを考えるものだなぁ…

そう感心しているとだ、パンパンッパンパンって拍手さ。

なにごとぉ~


そう思い辺りを見回すと…俺達は囲まれていた…

はぁっ!?


したらな、ご領主様が拍手をしつつ、こちらへと。

「実に、実にぃ~有意義な議論を聞かせて貰った。

 我が娘であるヒューデリアもそうだが、ザウント郷のアリン殿も優秀とは聞いておった。

 だが、ここまでの議論へ至ほどとは思えぬ。


 流石は招かれ人と言ったところか?

 実に素晴らしい方ではないか」

そのようにね。

って、あら?俺って褒められてる?


「明日には王都へと旅立たれる訳だが、我が娘ヒューデリアとアリン殿を供に付けよう。

 先は分からぬが…我が領を気に入って頂けるなれば、我が領へ受け入れたいものだ。

 ご一考願えないだろうか?」


そんなことを言い始めたよ。

をいをい、それってさぁ、引き抜きってヤツじゃね?

そんなことして大丈夫なのかねぇ~


「閣下、葵様への同行、謹んでお請けいたします」

そうアリンさんが告げ一礼を。


「父上様、私も尽力いたしますわ」って恭しくな。

2人の同行は決まったようなのだが…俺と話そうと見ている方々がな。


なんだかさ、目がキラキラっうよりギラギラしてて怖いんですけど…

特に女性がさ、更に言うと20代後半と思えるお姉様方にロックオンされてるような…


「葵様、私から離れないように。

 そして、私以外は部屋へ通さないように注意して下さい。

 葵様が優良と判じられたようなので、下手な返事をして言質をとられないようにしてください」

アリンさんが日本語でな。

っか、ゼショウ語と日本語が判別できたよ。

マジかぁ!


って、そっちじゃねぇわっ!

なに俺、狙われてんの?

葵を狙えって?御蝶婦人がいる弊害かっ!


領主様が引かれると、雲霞の如く集まって来るのを華麗に執事達が捌き並ばせている。

1人数分でチェンジしつつ招待客との対話をな。


既に流れ作業っか握手会やサイン会みたいな様相へと。

いや俺、一般人なんやけど…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ