神隠し28
俺が混乱していると、遅れて降りて来た2人がこちらへと。
なにか話し掛けてきたが理解できない。
どゆこと?
戸惑う俺にアリンさんが気付いてな。
「もしかして、日本語でないと理解できておられないとか?」ってさ。
ってことは…異世界語で話し掛けてきてたんかいっ!
解るかぁっ!
「なんで、いきなり異世界語やねんなっ!」って思わずな。
したらさ、2人が戸惑ったように…
「いやいや、船内では途中からゼショウ国語を話してましたが?」
「そうですわ。
私達も日本語は疲れますの。
ですから葵様がゼショウ国語を理解できるようになられてからは、ゼショウ国語を使用してましたわね」
なに、その事実…この国の名がゼショウらしいな。
「ゼショウ国語がどのような言葉か分からんが、兎に角、理解できんことは分かるぞ。
しかし、なんだぁ…
さきほど行えてたことが、根刮ぎできなくなっているんだが…どういうことだろ?」
訳分からん?
そしたらな、アリンさんが顎に手を当てつつ考えて…クソっイケメンがやると絵になるなっ!をぃ‼
「もしや…鳥車内だったからだとか?
葵様が気付かれたように鳥車内は非常に真素が濃いくなっております。
そんな環境だからこそ、あれだけのことが行えたのではないかと」
あ~っ、確かに…そう考えると辻褄がな。
だがヒューデリア嬢がな。
「そんな話し、聞いたことございませんわよ。
第一、その話しならば、真素使いたる私も強化されるはずです。
ですが私には、一切、真素操作への恩恵などございませんでしたわね」
そう否定する。
だが、空かさずアリンさんがね。
「いやいや、ヒューデリア様、前提が違っております」っと。
そんな返しが理解できず、再び尋ねてるな。
「前提が異なるとは、どういう意味かしら?」っとね。
「それは、葵様が招かれ人であらされることです。
招かれ人が体現する奇跡の伝承を、ご存知であるはずです。
我々の常識など、及ぶ範疇ではないのではと」
そう告げられたヒューデリア嬢は、しばらくアリンさんを見た後で納得したように頷いたよ。
いや、納得しちゃうんだ…
しかし困ったな。
アリンさんの説が正しいのだとしたら、俺は鳥車内でないと真素操作できないことに…
俺ツエーが…コホン。
えっ?龍角散いるかって?
コホンと言えば?って違うわっ!
しかしな、自動翻訳は、惜しい。
あの状態なれば、本も読めるだろうさ。
ま、手書きが前提になるだろうから、活版印刷された代物だと無理だろう。
流石に人の思念なんぞ宿らんだろんから…
そんな話をしていると、痺れを切らした迎えの者が
近寄って来て、俺達を馬車へとな。
おっ、おおっ‼
今度の馬車も巨大馬車であるが、当然、馬車馬も巨大馬なんだよ。
しかも…黒馬が2頭‼ありがとうございます!
国王○と○風の2頭が揃い踏み。
夢の共演やぁ~
しかし、「花○慶次」と「北斗○拳」からのゲストやね。
あれ?漫画家は一緒だったような…
ラ○ウや慶○郎は居ないよね?
うん、流石に姿は見えない。
しかし、実に素晴らしい演出、ありがとうございます。
黒馬2頭に感動してたら2人に首を傾げられた。
放っといてくれ、これは男のロマンなんやぁ~




