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神隠し2

辺り一面が真っ白に。

これが話に聞くホワイトアウトか?


いやいや待て俺、おかしくね?

ホワイトアウトってさ、霧で発生するもんだったけか?

たしか雪山なんかで起こるって聞いたような…


だが、顔の前へかざした己の手のひらさえ認識できない濃霧。

自宅付近に発生したらさ、近所へ散歩に出掛けて遭難する自信あんぞ、これ。

いやな自信だな、をい!


こらぁ~よぃ、下手に動かん方が良さそうだ。

マジで遭難しそうだかんな。

しかしなぁ…田舎道とは言えバスが通る車道から山道をハイキング程度に別け入って遭難…笑い話にされかねんぞ、これ。


………うん、慎重に行動しましょうねっと。


しかし…辺り一面真っ白で何も見えない状態で立ち尽くせば、時間の間隔も麻痺するってもんでな。

何せ腕時計を確認しようにも見えやしねぇ。

っか、濃霧も過ぎるだろ、これっ‼


どれくらい経ったのか…軽く頭が痺れる感じで、何やらふわふわしてきた頃に霧が薄れてきた。


ようやくかい、ふぅ。


何気に疲れてしまったが…ここからペンションまで歩かなあかんとは…トホホほほっ。


気を取り直して歩き始めた訳なんだが…なんかさぁ…山の雰囲気が違わね?

何処が?って訊かれても答えられんのだが…なんか違和感がさ。

まぁ、超インドア派っか、休みは疲れたって家でゴロゴロ派の俺に山のことなんざぁ分かりませんがね。


そんなん思いながらも山道を辿る訳だが…道幅、狭くね?

車が通るにゃぁ厳しい道幅になっとるけど…たしかペンションまで車で行けたはずだ。

今の道幅でも行けるだろうけどさ、下手なドライバーが運転したら詰むんじゃね?


いきなり狭まった道幅に当惑しつつも歩みを進める。

って、行くしかねぇんだけどな。

いや、いっそのこと引き返すか?なんてチラッと脳裏に(よぎ)るが…ここまで来てなぁ…


そんなん思いつつ歩いてっと、前方で何やらガサゴソと。

まさか…熊や猪の(たぐ)いじゃぁあるまいなっ!?


戦々恐々としつつ歩みを止め、音がした方を伺う。

うん、小動物ぽい。

兎かなにかだろうか?まぁ危険な動物ではなさそうだわな。


っか、そこまで危険な場所へペンションなんざぁ流石に建てませんって…大丈夫だよね?

そんなん思いながらも音がしたした茂みを伺っているとな、小動物が顔を出した。


うん、間違いなく兎…だよ、ね?

いやね、兎くんさぁ…キミ、なかなか斬新だね。

新たなファッション、ニューファッションってか?

その額の一本角は新手のアクセなのかね?


って…ファっ‼

兎に角ってアルミラージかいっ!

ゲーム序盤に現れる雑魚キャラ扱いのアルミラージ君はさ、何処ぞの神話に登場する生き物で…たしか…肉食だったはず!?ぎゃぁぁぁっす!


慌てる俺をキョトンと見たウサたんはさ、近くの草をモグモグと。

草食かいっ!ビビって損したわっ!


って、待て俺!

角が生えた兎って…おかしくね?

ここら辺の希少動物とか…いや、希少過ぎるわっ!

大騒ぎ必須だろ、これ。

どがぁなっとんだろね、わけわからん。

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