神隠し137
その後も黄金卵の検証は続く訳で…
っかさ、俺が食べてたら食べてみたくなったみたいでな。
まずはアリンさん、次に執事長、メイド長に続き、部屋へ居るメンバーへと、最後にヒューデリア嬢ね。
みなさんＴＧＫを貪ってらっしいましたよ、ええ。
まぁ、あの美味さでは無理もないけどね。
そして、キンキラキンな目玉焼きにオムレツ、茹で玉子に温泉卵…
全て美味しゅうございました。
しかしなぁ、目玉焼きって掛ける物が人によって違うそうなんだわ。
こちらの世界では塩が一般的らしい。
醤油を掛ける人もね。
俺は塩と胡椒ね。
聞いた話では、七味や一味、ソースとかケチャップもな。
タバスコっうのも聞いたが…旨いんだろうか？
俺は七味を試したことがあるが、あれは、あれで。
でも、塩胡椒が一番合ってるわい。
オムレツは、その侭かケチャップかな？
ちょっ、醤油やソースは…
色々な人がね。
茹で玉子は塩！
これは譲れない！
ケチャップやソース、醤油に…マヨネーズ？
はぁっ!?
茹で玉子だぞっ！…試したら美味いのかね？
ま、遣りませんけどね。
温泉卵は、出汁醤油を掛けてから、七味をパラリってね。
う～ん、人それぞれだからなぁ～
ソース、ケチャップ、塩、マヨネーズ…
個性的ですね。
でぇ、結果だがな。
「黄金卵は美味い！」ってね。
「なんの検証ですのっ!?」
「いや…味？」
「なんで疑問系なんですのぉっ！」
いや、なんでだろね？
この黄金卵なんだが、殻は純金でな、中身は非常に美味でした。
だが、童話のように金を産むって感じじゃないのがね。
だってさ、中身は金じゃないし。
そしたらな。
「無精卵の卵を創製なさって見ては如何かと」
そう執事長がね。
有精卵と無精卵で、結果が違うもんかね？
首を捻りながら創製をな。
結果は…
「無精卵だと、中身まで黄金になるんだ…」
ビックリです！
「これは、是非にとも孵化させませんと。
ところで葵天」
ん、なんじゃらほい？
「卵の創製時に雌雄を分けての創製は可能ですので？」ってね。
いや、どえだろう？
「流石に試してみないと解らないよ」ってことでな。
解らないことは検証でしょ、っうことで創製を。
流石に直ぐに雄、雌が判別できる訳でもなく…はい、孵化を待つことになりました、ってね。
これで、上手く行けば、金を無限に生産可能とね。
更には美味しい黄金卵も…これ重要！
ヤベッ！新たな産業を産み出しちまったよっ！
したらアリンさんがね。
「創製できるのは、黄金卵だけなのでしょうか？」ってね。
みんなが、ハッとして…うん検証ですね。
銅、青銅、錫、鉛、鉄、鋼、玉鋼、白銀、金、銀、真珠、ルビー、オパール、エメラルド、サファイア、アメジスト。
ダマスカス鋼、アダマンタイト、オリハリコン、ミスリル銀、緋々色金…
あはははははっ、ふぅ。
明らかに合金や金属でない物まで含まれておりますが…なにか？
っか、鶏って凄いのな。
伝説の金属まで産んでしまうとは…
俺、金属として創製できなかったんだぜ…
どう言うこっちゃねんやっ！
