表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
116/151

神隠し116

真素操作の実験どころの話ではなくなってしまったな。

直ぐ様、切り上げて帰った方が良いだろう。


そう、俺は思ったのだが…


「葵天が鉄を創造できることが判明しております。

 ですが、他に何が創造可能かを確認された方がよろしいかと。

 更なる対処が必要となる可能性も、ございますれば」

そのように、アリンさんがね。


確かに、何が出来て、何が出来ないのか分からない状態では、対処も違って来るだろう。

だがなぁ…


「範囲が広過ぎるから検証しようがないぞ。

 何を検証するか絞らないとダメだろうな」


俺が告げると、アリンさんも頷いて。

「そうでしょうな。

 取り敢えずは、行えて頂きたくない創造を確認致しませんか?」


行えて欲しくない?

いったい、何のことだろうか?


意味が分からず、アリンさんを見てしまったよ。

そしたらアリンさんがね。


「生物創造…明確には、人の創造ですね」っと…


いきなり、何を言い出すんだ、この人はっ!

生物創造なんぞ、人が手を出して良い領域では無かろう。

試すのもダメだと思うぞ!


「流石に、それは…」

俺が躊躇うと、アリンさんがね。


「禁忌と分かった上で申しております。

 無理ならば良いのですが…」


出来てしまえば、絶対に拙いやね…

人海戦術、数の暴力ではないが、人を創り出すと言うことは、国力を増すことにも繋がる。


そして、人が創造出来るならば、食料となる生き物も創造できるだろう。

養えて、好きなだけ増やせる国民…

権力者からみたら垂涎でもあるやもしれんな。


「流石に無理だと思うが、人は試すのも…」

「そうでしょう。

 では、魚などでは如何?

 食せる魚なれば、検証にもよろしいかと」


魚、魚ねぇ…

確かに魚なら、生き物を創造できるかの検証対象としても良いか…

生きてない状態で創造できても食材だしな。


「分かったよ、やってみよう」

そう告げて、俺は真鯛をね。


釣ったことはないが、魚屋の水槽で泳いでいるのを見たことがあるんでな。

その真鯛を想像して…創造できたよ。

ただ、生きてはいなかったけどな。


その後、鮭、渡り蟹、伊勢海老に車海老などをな。

うん、生きてない。

そして、とても新鮮です。


食材として創造可能なので…牛肉のブロックを。

松阪牛のA5ランクが売られているのを、昔に市場で見掛けたんだが、印象に残っていたからか…創造でけた。


うん、生き物は創造できないけど、食材は創造できることが判明したな。

これで、高濃度真素環境内なら飢えないことが判明ってね。


っかさぁ、食材が出るなら調理済みの料理も、もしかしたらさぁ…


気になったから試してみたよ。

うん、できるな。

吉○家○牛丼ね。


しかも、通常では有り得ないバージョンが妄想創造で。

超特盛丼へ半分くらいの飯。

それを埋める増し増しの牛肉と…葱ダク、汁ダクの、まさに増し増しってね。

こんなの店では売ってくれないぞっと。


いきなり現れた牛丼に、皆が唖然と。

だが、ここは検証のためにも、食さねばなるまい。


おっほぉっ!(んじゃ)これっ!

妄想が光る、っか反映されとる!


銀シャリはぁっ!昔に食った魚沼産コシヒカリを釜炊きした飯だっ!

肉は松阪牛、玉葱は淡路島の甘味の強いヤツね。

これらが吉○家○牛丼へってね。


いやいや、お手軽なファーストフードである筈なんだが…旨しっ!

こんな吉○家○牛丼が食えるとは、思わんかったよ。

ビックリだっ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 鉄が出来たらならば、まず先に他の高額な金属が出来ないかが気になる気がする?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ