対人戦闘訓練Ⅱ(2)
修正です。
2
予想以上の出血で止血。更には出血量が多すぎて輸血中。
「いやぁ、ホントすまん」
「反省してください。ついさっき治療をして、行って帰ってこれですか? しかも、自分で切ったって、リストカットですか? ふざけないでください!」
「すみません」
さっきの後すぐでのこれで、ユイは相当キレている。まあ、確かに、無理もないだろう。
「いいですか? いくら試しだからと言って、無闇矢鱈に腕を切るなんて事はやめてください。出血量も多かったんですから、以後こういうことがないように。いいですか?」
「はい」
まだ試していない事は多い。次の対人訓練で出血するしかない。
「いいですか、あまり怪我してこないでください。──っ」
「分かってる。今回のはイレギュラーだから、心配しなくて大丈夫だから。メイとコマはいつ始める?」
ユイは、ムスッとした顔つきのままため息をつく。
「ソーヘーが戻り次第、こちらでの準備を始めます」
俺待ちでしたか……申し訳ない。
能力で島に戻るとさっきとは打って変わって、雰囲気が違っていた。
「メイとコマの位置は?」
「お、おかえりさん。ユイにたっぷり怒られたか?」
「そりゃまぁね。で?」
「メイはCにいてコマはAの端っこ。対角に居る感じ」
妥当かな。コマ相手じゃあ無理に接近戦は危ないし、武器の所持している量は圧倒的に多い。それなら広く使って遠距離、長距離、中距離での戦いがベストだろう。メイの能力的にも。
「ソーヘーはさ、どっちが勝つと思う?」
「さあ、似た能力を持っていると考えるとメイではあるけど、スペックとしては圧倒的にコマだから……コマかなぁ?」
「まあ、そうだよな」
ノブの言うことが少し気になりながら俺はモニターを眺めていた。




