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眺めている者たち

ある男は、巨大な部屋の中にある玉座に座り、椅子の前にある上に少し伸びた小さな台との上にある光っている水晶をのぞいていた。

流れるようなウェーブがかかった金髪に、空のような青い目、修道服のようで、ただの服のような見た目をした物を着ており、黒と白いラインが引かれたフードがないローブを羽織るようにしてまとっていた。

その水晶の中には、マグナが写っていた。彼を上空から見下ろすかのように。


「動き出したか………」


玉座に座りながら、その男は口を開いた。まるでマグナを、長く見ていたかのような口調だった。


「あ、やっと動いたんだ」


玉座に座った男の声が聞こえたのか、遠くから声が聞こえた。その方向には壁にもたれながら本を読んでいる人物がいた。その人物も男だった。金髪の男と比べ、少し若く見えている。

寝癖のようにグシャグシャになったカーキ色の髪に、紅色の目に、シワが入ったうぐいす色のズボンとシルバーグレーのジャケットと白いシャツを着ていた。


「ああ、彼が亜人の街、『ネフィルス』に向かっている。このように仕向けられたのも、君の使い魔のお陰だよ」


玉座に座った男の言葉を聞き、壁にもたれかかった男は、本を読む手をやめ、頭を掻きながら返事をした。


「いや、俺はただアイツに命令しただけなんすけどねー………まさかこうなるとは……」


「予想外………だったのか?」


「まぁね。『マグナが興味を持ちそうな事をしろ』って言ったら、性格がヤベー奴になるなんてな」


カーキ髮の男がそう言うと、男の右隣にあった扉が開いた。

そこには片目を隠すかのように流れている黒髪に、黒い目、黒いタキシードと燕尾服が混ざったような服を着ているという、黒で染まった十八歳の見た目をした男が入ってきた。


「フッ………まるで三年前のクレイン家当主の様だな」


「あー………確かあの時もおんなじ命令してたからな………てかお前、何で俺とアイツの会話を知ってんの?もしかして盗み聞きか何かか?まぁそうだもんな、知ってなきゃアイツの前でカッコ付けれないもんな」


カーキ髮の男は、玉座に座っている金髪の男を指差しながら、黒髪の男を馬鹿にするかのように言った。

それを聞いた黒髪の男は苛立ちを顔に浮かべながら、低い声で言った。


「……貴様、あの方をアイツ呼ばわりするとは………………侮辱しているのか?」


「侮辱なんてしてねーよ。なんせ、この世に七人いる魔王の一人で、世界に二十人しかいない『神の血』って言われてる化け物なんだろ?」


黒髪の男とカーキ髮の男がそんな会話をしていると、それを割り込むかのように、女の声が入ってきた。


「何訳のわからないこと言ってるの。難しい話は私がいない時にして。そんな事よりもアンタ、二週間前に言ってたアレ、順調なの?」


クリムゾンレッドの長髪に、マゼンタ色の瞳、ネイビー紐付きパーカーのような服の上に赤いの上着を羽織り、黒のスカートを履いた十六歳ほどの少女が柱の端に腰を下ろし、カーキ髮の男を指差していた。


「あ?上手くいくと思うぞ。つーかお前いつからそこにいたの?」


「さぁ、いつからかな?」


少女はニヤニヤとニヤケながら、十メートルもある柱から飛び降り、無傷で降り立った。

それを眺めていた黒髪の男は溜息を吐き、「野蛮人が二人に増えたか…」と、暴言を吐いた。

それを聞いたカーキ髮の男はすぐさま反応した。


「あぁ!?野蛮人ってなんだよ?テメーは二対一で勝てるとでも思ってんのかよ!」


「野蛮人と人間を一緒にするな。貴様のようなものとは関わりたくないのでね」


黒髪の男は、カーキ髮の男を見下すような口調で言った。

それを聞いた少女は、ふとある言葉を口に出した。


「そういえば、あの子ってどうなったの?」


その質問に答える用に、玉座に座った金髪の男は口を開いた。


「彼女には彼の監視をさせようとしたのだが…………今では、彼の仲間同然になっているよ」


「………どうされますか?」


黒髪の男の質問に、金髪の男は、淡々とした口調で答えた。












「彼女─────オクルスはもはや我々の仲間ではない。マグナ・モルス・ルーナーティクスから離れ次第、彼女の使い魔もろ共、全て殺せ」

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