計画の下準備
さて、今の俺はスケルトンの姿で行動している。
時間帯は真夜中だ。
みんなも気になっていると思うけど、なぜ俺が夜に行動しているかだ。
理由は一つ。
より多くの情報を集めるには、上に行かなければならない。
つまり、ランクを上げなければならないと言うこと。
だけど、少しずつ上げていっても、時間が掛かるだけだ。
だから、一気に上げたいっというのが俺の本音だ。
そして今、この付近で一番強い(俺を除く)モンスターの情報、もしくはそいつを探している。
そのモンスターに街を攻めさせ、それを俺が倒したら、結構ランクが上がると考えている。
だが、話し合いで動いてくれるとは思ってもいない。
最悪の場合、力尽くでも動かす予定だ。
二時間半ほどの行動ののち、俺は宿に戻っていた。
もちろん、冒険者の姿である。
わかったことは、この街から東にある洞窟の中に、ジャイアントゴブリンのトレイスというやつがいるみたいだ。
今回集めた情報はそれくらいだ。
そんなことを考えていると、ユリンが目覚めた。
「あ、あれ?…………私は…何を…」
眠たそうにユリンが言った。
その言い方はやめろ…こっちも眠くなるだろ…
「あ、おはよう、ユリン。よく眠れたか?」
「はい、よく眠れました……えっ?なんであなたがここに居るんですか?」
「なんでって、お前が一階で寝てたから、俺の部屋に運んできた。」
「そ、そうなんですか………へ、変なととか、してないですよね?」
「してないよ。ずっと街の中歩いてたよ。」
「えっ?じゃあ、寝てないってことですか?」
「うん。まぁそんなことより、今日はちょっとやりたいことがあるんだ。ギルドの所まで案内してくれないか?」
「あ、はい。構いませんよ。」
それから数十分後、ユリンにギルドに案内されて、正式に冒険者になった。
冒険者にはランクがあって、ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、アイアン、ラピスラズリ、ダイヤモンド、オリハルコン、という順番になっている。
ちなみ、ユリンはブロンズで俺もブロンズだ。
「色々とありがとう。助かったよ。」
「いえいえ、こちらこそ。色々と楽しかったです。」
「そうか。じゃあ俺は、これからちょっとした用事があるから、行ってくるよ。また後で酒飲もうぜ。」
じゃあなっと俺は言うと、ギルドのから立ち去ろうとした。が、
「あ、あの、ちょっと待ってください。」
と言う声に止められた。
「何?」
「お、お名前聞いていなかったので…な、なんてお名前ですか?」
名前かぁ…そういえばまだ決めてなかったな…
仕方ない。今はここから出ると言うことが優先だな。
「あ、言ってなかったな。ここで言いたいところだけど、後で教えるよ。」
「そ、そうですか…ほんとうに教えてくださいよ。」
「あぁ、約束するよ。」
そう答えると、俺はギルドを立ち去った。
さて、ユリンと別れた後、俺はスケルトンの姿になっていた。
この街から東ってことは…あの目の前にある森だな。
歩くの面倒だしなぁ…
あ、そうだ。
「召喚魔法。スケルトンホース」
そう言うと、俺の目の前に魔法陣が出来、そこからスケルトンホースが出てきた。
うん。我ながらかっこいいな、この馬は。
っと、そんなことを言っている場合じゃなかったな。
ジャイアントゴブリンのトレイスを交渉する。
これが一番優先だ。
もちろん争う気は無い。
だが、向こうがその気なら……
俺は全力で潰す。
そんなことを考えながら、俺はスケルトンホースに跨り、馬を走らせた。




