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神魔族になりました  作者: りんぬごろごろ
幼年期編
35/44

第一訓練場・地下2


ダンジョン?

ダンジョンってあのダンジョン?

モンスターがいてお宝とかがあるあのダンジョンのこと?


「ここのダンジョンはこの町で1番大きくて高難易度でな、一定以上の強さがなければ入ることが許可されないんだ」


この町で1番ってことは1つじゃないってことだよね?

というか町にダンジョンってあっていいものなのか?


「ねぇおとーさん!もっとちかくでみれないの!?」

ふんふん鼻息を荒くしながらリアが聞く


この子は話を聞かない子だね

いや、この話は4歳が理解できる話じゃないのか?


「流石にこれ以上は難しいな」

だろうね


「うぅ~っ!」

顔を真っ赤にして唸っているけど文句を言わないってことはちゃんと危険だってわかっているからなのか、それともただ唸っているだけなのか


「うーん、死骸なら、、、あるか?」

チャラ男の方を見て聞く


「はい、今日のとりたてほやほやの死骸があるっすよ」


「それでいいか?リア」


「やったぁー!おとーさんだいすき!」

と、父さんに抱きつきながら言う



あーあー、父さん顔がとろけちゃってるよ

リア、恐ろしい子


1分位デレデレしてたけど、ハッと我を取り戻し歩き出す

尚顔はまだ戻りきっていない


「ほゎー、隊長がこんな顔するの初めてみたっす」

やっぱり仕事ではいつもこ怖い仏教面なのかな?


「ゴホン、目的地はすぐそこだ。さぁいくぞ」

ちょっと照れて顔が赤くなってる



目的地は本当にすぐそこで、倉庫みたいな建物が見える

ここはダンジョンで狩った食料になるモンスターや、取れた物を保管しておく場所でそこにドラゴンの死骸もある


そう言われたから寒いのかと思っていたけれど全然そんなことはなくて、逆に快適な温度だった


「あ!ドラゴンだ!」

リアが走っていった先にはドラゴンの死骸があった


さっき見たときにもわかっていたけれど、とても大きい

翼を広げれば10mはあるような大きな体だ

そして何より、格好いい

さっきのは早くて良く見えなかったけど、こうやってゆっくり見るとすごく格好いい

何が格好いいってまず体の形だ


このドラゴンは赤色の鱗にギラリと光る位鋭い、今はもう光が失われているけど爬虫類特有の鋭い目

ギザギザの鋭い刺がついている尻尾

もう全部が格好いい

でもちょっと残念なのがお腹に大きな切られた傷があること

これがこのドラゴンの死因だったんだろう


「ご苦労、少し見させてやってくれ」

解体しかけていた人に父さんが声をかける


そしてもう聞き飽きるほど聞いたこの言葉


「あれぇ?隊長今日は休みじゃありませんでしたっけ?」


会う人に絶対聞かれるこの言葉

父さんはよっぽど休みを取らない人らしい


「あぁ、ちょっとした職場見学だ」

少しうんざりした声で返す


父さんも聞かれすぎて疲れてきたみたいだ


「わー!かっこいいー!」

リアは凄いはしゃいでいる


「そうだろう。これは俺が狩ったんだぜ」

解体していた厳ついおっちゃんが狩ったドラゴンだったらしい


「へー。ねぇ、いきてたドラゴンってもっとかっこよかった?」


「そりゃなぁ。でも一歩間違えればこっちが殺られちまうから、格好いいより怖いだな」


「こわかったの?ドラゴンたおせるのに?」


「あぁ。ここでは加護が外れてるからな。いくら鍛えてももしかしてと思うと怖くなっちまうねぇ」


「ふーん」

あ、これ多分良くわかってないやつだ


「嬢ちゃん、それでもドラゴンと会ってみたいか?」


「うん」


おっちゃんはリアの戸惑いのない答えに少し驚いていたが、いきなり大笑いし始めた


「はははっ!隊長!血は争えねぇってやつですねぇ。はははっ!」


「そうだな。昔の自分を見てるみたいだ」

父さん凄い苦笑している

黒歴史みてるみたいな気分なのかな?そうだとしたら父さんも昔はこんな感じだったのかな?


「嬢ちゃん、後十も年がたってもその気持ちを忘れなかったらまたここに来い。ドラゴンとの戦いかたを教えてやるぜ」


「え!ほんとに!?ぜったいわすれないから、おじちゃんもわすれないでね!」


「あったりめぇよぉ」



おっちゃんとリアが指切りしているところを父さんがまだ残っている苦笑いで見守っている


その隣にたっている僕

なんだろうこの疎外感

ちょっと寂しいかも





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