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神魔族になりました  作者: りんぬごろごろ
幼年期編
12/44

名前


1歳の誕生日から1ヶ月くらいがすぎた


魔力の量は順調に伸びて半日ぶっ続けで身体強化を使えるようになったが、鬼の血筋では低いんじゃないだろうか?

鬼って身体強化年単位でできるイメージがあるんだけど、違うかな?

魔法が使えない鬼も前の世界だったら偶にいたけど


まぁただの偏見だから違う可能性が高いんだけど


それでだな、最近寂しい

あの鬱陶しいリアが学校に行くようになってからそう思うようになってしまった

なんだかんだ言ってリアのことは好きだったようだ

恋愛的なものでなく、家族的なもので


まぁ、学校に行くことを止められないのでご褒美というか頑張れるようにしてみようと思う


ご褒美とはいっても赤ちゃんにできることは限られてる


だから、最近ほんの少しだが喋れるようになってきたからそれにしようと思う


今はお昼

だからもうすぐリアが帰ってくるはずだ

それまで練習をしている

発声練習をな!








30分位たったらリアが帰ってきた

やっと帰ってきたか、とも思うしもう帰ってきちゃったか、とも思う

とりあえず言わなければ


「リュウちゃ~ん!たーだーいーまー!」

リアは僕の部屋に突っ込んでくる


い、いうぞ

言うからな

スーハースーハー


「リ、リァ、リ、ア」

い、言えた

なんとか言えたぞ

これで喜んでくれるだろうか?


チラッとリアの方を見る


リアは頬を赤く染めて笑顔で僕を見ていた

こ、これは嬉しいのだろうか? 


「い、いまおねーちゃんのなまえよんでくれたの?リ、リアって言いったの!?」

まぁ、ね

てか名前呼ぶだけでこんなに恥ずかしいとは、、、


「す、すごい!もうおねーちゃんのなまえべるなんて!ね、ねぇ、もっかいいって?」

お、おぉう、この首傾げてる姿めっちゃ可愛い

ではなくて、喜んで貰えるならもう一回言ってやろう


「リア、リア」

「きゃぁー!」

リアが抱きついてきた

ちょっと苦しいが喜んでもらえて何よりだ


リアの匂いが、肌の暖かさが、血管の鼓動が、何もかもが今は嬉しかった

いつも帰ってきたらやっていることだが、そのいつもとは少し違った

リアの少し汗の混じった良い匂いでなんだか少しドキドキしてしまった

いつもは全く意識しないのに

リアと同じように僕も少し興奮してしまっているのだろうか?

でも、このドキドキをもう少し感じていたいとも思った


「リーア、リーア」


「リュウちゃん、リュウちゃん」


抱きつきながらそんなことを夕飯近くまでやってた




この後も次の日もその次の日も飽きることなくリアは名前を言うことを要求してきた

やっぱりリアは鬱陶しいなと思ったがこの鬱陶しさも良いかなと思えてきてしまった

そんなことを思う僕はもう駄目かもしれないな



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