九話:仲間
俺はまだ、あいつが言った言葉を覚えていた。
「僕は、この世界が何故作られたのか。どういう物語があって、こんな殺人鬼ごっこが出来たのかを知っている。
あの鬼の女の子も謎のアナウンスの正体も知っている。」
あれはいったいどういうことなんだ…。
あのアナウンスをする男も、鬼の女の子も知っているだと!?
どこから仕入れた。それは嘘なんじゃないのか。
また騙されるんじゃないのか。
やはり殺されたことがあり、そういう事を思ってしまう。
まぁいい。今日話すだろと思いながら俺は眠りについた。
そして、起きたら…
やはり、あの異次元空間だ。
(やぁ!諸君おはよう!!今日もゲームをしてもらうよ!
君たちが今日してもらうのは共同戦だ!!
共同戦というのは、いつもの鬼ごっこなのだが、やり方が違う。
最初はいつもの鬼ごっこをしてもらい、今生き残っている諸君達で同盟を組んでもらう!
同盟は何人でも構わない。3人でも4人でも全員で組んでも構わない。
勝った同盟国には、元々ここのゲームに参加していたが鬼の女の子に殺された、参加者の誰かに殺されたという死んだ奴らを復活させる権限を与える。
全員にだ。
しかし、負けた同盟国の奴らには全員死んでもらう。
しかも、同盟国に入らなかったやつも強制的に死ぬから注意してね♪
では、共同戦スタートだ!!)
(まず、30分間同盟を組む時間を与えます。
誰かと同盟して下さい。同盟をして裏切っても構いません。
ではスタート)
誰と同盟を組む?!
「龍馬くん!!!」
「柿崎…。」
「私と同盟を組まない?」
柿崎なら俺を前に助けてくれたし、いいか。
「いいぞ。同盟を組もう。」
その時だった。
「じゃあ僕も入れてよ…」
そこに現れたのは如月悠木だった。
「あんたを入れるわけないでしょ!」
柿崎はそう言ったが俺は何故そういうことを言ったのか聞きたくなった。
「なぜ、俺らと同盟を組みたい?
返答次第なら入れてもいいぞ。」
柿崎は(なんで?)っていう顔をしていたが、まぁ如月は良い戦力になるし、良いと思ったから俺はそういう話を持ち出した。
「理由か…僕は前に言ったことを覚えてる?
そのことを同盟を組んで勝ったら教えてあげようと思ってさ。駄目かな?」
いや、俺にとってはよい条件だ。
「いいぞ。同盟を組もう」
「え?!ちょっといいの!?龍馬!!」
「大丈夫だろ。今回は。」
そう言ってたが俺は一応、不安でいっぱいだった。
(同盟タイム終了です。では、始めます。
5...4...3..2..1...スタート。)
ここから第四戦目の鬼ごっこが始まる…。
隼人待っててくれ。絶対に助けてやるからな!!
〜九話完〜