2/3
こくはく
「僕と付き合ってもらえますか?」
わたしは好きな人から告白をされた。
でも、素直に喜べないのは彼がわたしを好きなはずなんてないから。
だって、見てきたんだもの。
この優しくて、冷たい人を。
長い時ではないけれど
いつも。
見ていたもの。
わたしを好きだなんて思っていないでしょう?
理由なんてわからない。
だけど、彼が偽りでも求めてくれるのなら拒否する理由なんてない。
だって、わたしは彼が好きなのだから。
だから返事は決まっている。
飽きるその日まででもいいよ。
わたしと一緒にいてくれるなら。