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15の秋 三話
「どうしたの、そんなに怖い顔をして。」純子が不安そうな顔で聞いてきた。
「どうしたの?すごく怖い顔して?」純子は不思議そうな顔をして聞いてきた。「純子、おまえ、俺とみな子のこと誰かに話したか?」僕は怒りを抑えきれない声で聞いた。
「ううん、誰にも話してないよ。」純子が不安げに答えた。
「そうか、俺はあいつから聞いた。じゃあ、あいつが誰から聞いたか、確認してくるよ。」僕はそう言い放って、この話を僕に話した陸上部のヤツのところへ向かった。陸上部のヤツにみな子とのことを誰から聞いたのか、問いつめた。
「あいつからだよ。」それは純子といつもつるんでいるハーマと呼ばれている女の子の名前だった。
「おまえ、今、純子と付き合ってるんだって。ハーマが純子から直接聞いたって言ってたぜ。」ヤツは楽しそうに言った。
僕は急激に純子に対する気持ちが冷めていくのがわかった。
純子の席へ向かった。
「おまえ、みな子とのこと、ハーマに話したな。ふざけんなよ。二度と俺に近付くんじゃねえ。」
またしても、大人になり損ねた僕だった。