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15の春 最終話
年があけて、受験まであと三ヶ月となった。
年があけて、受験まで、あと三ヶ月となった。僕は必死になって勉強した。いろいろと軌道を外れることが多かったので、修正は容易ではなかった。僕は、ラジオやカセットテープに吹き込んだ音楽を聴きながら、勉強する、所謂「ながら勉強」が好きだった。 僕は好きな音楽を聴きながら、受験勉強に集中した。僕の生まれた年は「丙午」という、この年に生まれた女の子は男を食い殺すというような迷信があった年で、所謂、競争率が低い世代だった。僕は、まず高校受験は受かるだろうとあまり根拠のない自信があったが、日に日に漠然とした不安が募って行った。そんな時、ラジオから懐かしい歌、キャンディーズの春一番という歌が流れてきた。僕はなぜか心がすっと軽くなった。いろんな事があった中学三年だったけど、次の高校時代が楽しみになってきた。明るい高校時代を夢見て。
これは私の中学三年の時の話です。思い返すと、懐かしくも悔しい日々でしたね。