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不思議な壁

作者: 歌川 詩季
掲載日:2026/04/05

 ほったからしにしといた描きかけを、描きあげました。

 目の前 一面「だらけ」になっちゃうような

 でっかい壁がででんっ とあったとするでしょ?

 よじっ てのぼるのにも高すぎるし

 ぐるっ て反対側にまわるのにも

 横にまでずっとのびてるし

 じゃあさ がむしゃらにぶつかってみて

 壁とあたしのどっちが砕けるのかためしてみる?

 あんのじょう 砕けちゃうのはあたしのほうで

 散らばった破片 泣きべそでかきあつめてさ

 もいちどやったら

 さきに砕けるのは壁! おまえのほうだぞって

 またやりなおすにはガッツがいるもんだよね


 だったら いっそのことなげやりになって

 あおむけにたおれこんじゃえばいいかも

 うつぶせじゃだめだよ あおむけに だよ

 壁に足をむけてまっすぐ見あげたさきには

 青い空が広がってる

 ひょっとしたら青くもない曇り空か

 今にも降り出しそうな雨雲かもしんないけど

 とにかく 壁なんてもうちっとも目に入らない

 それどころか 足をむけた壁を踏みしめて

 とことこ歩いていけたら

 あの空へとふつうに歩いていけそうな気までするよ


 そんなふうにかんがえちゃったら

 目の前一面「だらけ」だった壁は

 すでにあたしの未来やゆくさきを

 塞ぐものではなくなってた

 かえって足場になってくれるかもしれないって

 そんなふうに考えて あらためて

 いちどは目に入らなくなった壁を

 じっとみつめなおしてみると どうしてだろ

 邪魔どころか たのもしくさえ思えてくるから不思議


 あたしはあおむけにたおれこんでみただけなのに

 あはは なんだかほんとに不思議だよね

 いいの、「ほったからし」のほうが語感がいいんだもん。

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