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私の昔の話


 冒険者ギルドに勤めて1年になりました。


 私の名前はライム、今年で17になります。


 平民なので苗字はありませし、成人は15からなので問題は無いです。


 ここに来てから1年も経ったなんて、あっと言う間にって感じです。


 今から私の昔話をしましょう。

 今居る冒険者ギルドに勤める前のことです。


 私の生まれた村はかなり田舎で一月に1回行商人が来るような寂しい村で父と母の3人で暮らしをしていました。

 私が9になった頃、父が村の近くの森に狩りに行った際魔物に深手を負い亡くなったのを期に不幸が続きました。


 母が父の分まで働いた疲労で次の年に亡くなったのです、私も手伝っていたのですが所詮は子供たかが知れています。


 母が亡くなると村の人達は私を煙たがるようになりました、村自体余り裕福ではない為食い扶持が減るのが嫌だったのでしょう、私は村八分のようになりました。


 最初は困りましたが父に狩りの仕方や母に薬草の知識を教えてもらっていたので自力で頑張っていたある日。


 村の外れにある教会におじいちゃん神父さんが就任して来ました。 


 村の人達はある程度世話をした後教会に寄らなくなりましたが、私は興味があったので会って見ることにしました。


 教会の外で初めて会ったときいきなり倒れたからびっくりしたよ、慌てて教会内に引きずって長椅子に乗せた私は偉いと思う、怪我に効くポーションも準備してたし。


 気が付いた神父さんは私を見て叫ぼうとしたみたいだけど、自分が教会内にいることに気付いたのか口を手で押さえてから私を観察した後、落ち着いた声で話し掛けてきた。


 「何かご用でしょうか?」

 「別に見に来ただけ。」

 「…」


 初めはこんな感じだったよ、それから交流するして読み書きを教えてもらったり歴史やマナー何かも教えてくれた。


 ただ気になったのが度々私の後ろを見ながら話始めることがあってボケ始めたのかと怖かったこと。


 だって私が振り返っても誰もいないんだもん。


 村の誰かが来たのかと振り返ってたけどいつも誰もいなかったから。


 そういう時は取り敢えず聞き流すことを覚えたよ。


 そんなある日。


 神父さんが亡くなった、老衰でベッドの上で。


 私が会いに行った時いつもなら教会の入り口をほうきで掃除してるのが日課だったから異変に気付いた。


 村の人達にも一応伝えたが結局私がいろいろ準備して葬儀も埋葬も済ませた。

 遺品は遺言書があったからその通りにした。

 やり方を教えてくれたのは神父さんだったのが皮肉かな。


 また教会は無人になった。


 教会は魔物避けの結界が張られてるし、建物維持の魔法がかかってるから自然に朽ちることがない。


 神父さんがいなくなっても教会はかわらなかった。


 神父さんと会ってから5年目の冬だった。


 それから春になり夏になったある日、村で流行り病が拡がった。


 私は村の人達と会うことは稀だったし、家も離れた場所にあった為に気付いた時には私以外の村人は全滅していたみたい。


 それがわかったのは月1にやって来る行商人が騒いだから。


 私はその時何か嫌な予感がして必要な物だけを持って教会に逃げ込むことにした。

 教会は村から外れてるし、森に囲まれていたからすぐに見つかることは無いだろうと考えたのが理由だった。


 夜だったけど私が唯一使えるマッチみたいな火魔法で明かりを確保しつつ急いで教会に向かったけど魔物にも行商人達にも見つからずに教会に到着した直後。


 ドカンっと大きな音が響いたかと思うと村の方の上空が赤く光っていた、おそらく行商人達の誰かが村を焼き払ったようだった。


 嫌な予感に従って逃げ出さなければ私も今頃は…。


 教会に入り礼拝堂の隅で蹲って朝を待った、行商人達がこちらに気付かないように祈りながら。


 朝が来てしばらくしてから村の様子を見にいったけど、炭になった家の残骸などが散乱しているぐらいで村があったなんてわからないくらい何も無かった、勿論私の家や畑も。


 行商人達の姿は見当たらず、何処へ向かったのかもわからない、何故こんなことをしたのかも。


 今なら流行り病の元を焼き払う為だったのかもと思ったけど、あの嫌な感覚が忘れられない。


 このままここに居ても先は無いと思った私は教会に残っていた使えそうな物も持って行商人達がいつも来る方へと旅に出た。


 昔行商人達が寄る町がその方向にあると話していたのを聞いたからだ。

 本当か嘘かはわからないけど情報がそれしかなかったから藁をもすがる気持ちで進むしか。

 

 道中魔物に襲われて逃げたり、山賊から逃げたりサバイバルしながら旅をして町らしきものが見えた時は涙がでたよ。


 町の入り口に立っている門番さんが慌てるくらいにはボロボロだった私はあれよあれよと冒険者ギルド預かりになり、読み書きが計算が出来た為職員として採用され、今は受付業務をやっています。


 ただ門番さんが私の怪我を心配して僧侶の方を呼んでくれたんだけど私を見た瞬間、顔が真っ青になって倒れちゃったんだよね。


 神父さんと同じリアクションでびっくりしたよ。


 でもそのせいで疑われたりして周りが騒いでいたら、通りがかった冒険者ギルドのギルマスが助けてくれて保護してくれたんだ。


 「コイツは内で預かる、取り敢えず傷用ポーションをくれ。」


 って近くにいた冒険者からポーションをぶん取って私にかけてくれたよ。


 いや〜懐かしいね、アレが丁度1年前の出来事。


 

 

 


 

 

主人公の口調がブレるのは今と昔の感情が入り乱れている為です。

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