表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/14

第八話 師匠と一番弟子の関係

九月中旬の週末…師匠が突然やって来た。

いつものことであるが、今回は真剣な話だった。

筋力 荒我が師匠の元にも来たのだと言う。

二代目になることに妙に執着している彼は便利屋を

潰そうと着々と準備を進めているようだ。

もちろん師匠はそれだけではなく、依頼も持って来た。

深夜にチンピラが暴れているからなんとかするである。

季楽はまだ高校生であるため、止められた。

冷一人で調査に向かうと警察官が先に注意している

ようだが…

 師匠は突然やってくる…九月の中旬の週末であった。

「おぅ、久しぶりだな、冷、季楽。」

 相変わらずの元気さな山六。

「し、師匠!?久しぶりです。

 どうしました?急に。」

 動揺する冷。

「師匠、お久しぶりです。冷姉いつものことだろ。」

 元気に返し、突っ込む季楽。

「そうだけど…ほんとに久しぶりだったから。」

 まだ動揺気味な冷。

「話がある…。」

 珍しく真剣な顔している山六。

「なぁ、筋力 荒我(すじりき あらが)にあったか?」

 真剣なまま言う山六。

「会いました、一度だけ。なんか因縁つけてきて。」

 しっかり覚えている季楽。

「あったっけ?覚えてないけど、季楽が言うなら

 そうですね。」

 すっかり忘れてる冷。

「そうか、やはりか。俺のところにも来たんだ。

 二代目はわしじゃないのかってな。

 それで若いやつに任せるのが一番だろって言ったら

 じゃあ、俺が便利屋潰してわしがなってやるとな。

 とんでもないことを言ってるのは分かったから、

 こっちでなんか悪い影響が出てないか、心配で

 きたぞ!」

 豪快なのは変わない山六。

「最近、裏路地のやつらの活動が活発にはなってる

 のが気になるぐらいでしょうか。」

 気になる点を言う冷。

「師匠にまでそんなことを言うとは許せねぇ。

 俺が叩き潰す!」

 血気盛んなお年頃な季楽。

「やめとけ、奴には勝てん。

 俺の一番弟子であり、一番修行してるやつだ。

 二人で勝てるか?程度だぞ。

 まぁ、今回のことで敵に回っちまった。

 すまん、俺の不甲斐なさが問題だ。」

 季楽を制止してから、心底申し訳思っている山六。

「頭を下げないでください。判断は正しいと思い

 ます。若い人に引き継げるのが一番です。」

 慌てて頭を下げる山六を止めながら、意見を言う

 冷。

「そうか、そうだよな。俺は間違ってねぇよな。

 冷は元気もらえるぜ!あんがとな。」

 元気を取り戻す山六。

「いえ、お役に立てたなら嬉しい限りです。」

 照れる冷。

 〜一番弟子の家〜

「くそー、師匠も呑気に言いやがって。

 年賀状一枚で納得できる訳ないというのを

 わからんのか。」

 報告が年賀状一枚だったことに腹を立てている

 荒我。

「町のチンピラとは仲良くなってきた。

 次の段階に進む頃だろうか。

 いや、もう少し確実に…」

 企みは着々と進んでいるようだ…

 〜師匠の依頼〜

「で、話は変わるが依頼を持ってきたぞ。」

 急な話題展開な山六。

「本当に急だな。どんな依頼ですか?」

 素で驚くも、敬語に戻る季楽。

「やはり裏路地のチンピラどもがまたなんか暴れて

 いるようでな。しかも深夜だから近所迷惑に

 なってんだ。だから解決してほしい。」

 神妙な面持ちで言う山六。

「荒我が裏で指示でもしてる?でも季楽が言った

 通りなら一度しか見かけたことはない…。

 とりあえず、いつも通りに依頼をこなすだけ。」

 冷静に分析をし、淡々と言う冷。

「冷は変わらんな。季楽はまだ高校生だから、

 深夜は、出歩くなよ。行こうとか考えてたろ。」

 あらかじめ止めておく山六。

「…そんなことないっす。」

 変な間があった季楽。図星である。

「じゃあ、俺は伝えたいことは伝えたから

 帰るわ。またなー。そうだ、土日修行しに来い!

 冷もだぞ。もっと強くなってもらわないとな。」

 自由だが、弟子思いな山六。

「はい、またきてください。修行は予定ない時に

 必ず行きます!」

(ほんとに自由な人だな。元気な姿見れた。)

 丁寧に送り、修行に関してはやる気はある冷。

「はい、また!修行やります!」

(自由だな、元気そうで良かった。)

 勢いで端的に言う季楽。

 〜深夜の裏路地〜

「さて、やりますか。」

 傘を肩に担ぎながら、騒がしそうなところに行く

 冷。

「あなたたち!近所迷惑になってますから、

 やめてください!静かにしてください!」

 警官が注意している。

「あっ…」

(警察の仕事は邪魔しては行けない…公務執行妨害?

 になる。)

 すさっと隠れる冷。

「あぁん?警官一人でどうするってんだ?」

「なぁ、俺たちは容赦しねぇぜ。どうせはぐれもの

 なんだからよ。」

「助け呼ぶか?よばさねぇけどな」

 酔ってるため、やりたい放題である。

 警官はなんとか避けるも反撃できない。

「わぁ、はぁ、公務執行妨害ですよ。

 暴、力は、やめて、ください。」

(あぁ、通報受けて来たのは良いけど、一人で対処

 できる人数じゃないよ。避けるの得意でも戦闘は

 あんまり…)

 内心動揺と焦りつつ、なんとかやめてほしいため

 冷静に発言する警官。

「はぁ…。」

 ため息をつく冷。

 一人の首をコツンとして、気絶させる。

 突然のことにチンピラも警官も驚く。

「うん?あれ…みんなかかってこないの?」

 襲ってこない場合は手出しはしない冷。

「煽りやがって!やってやらぁ!」

「俺たちの強さ示してやるぜ!」

 気分が大きくなっているためおかまいなし。

 避ける、そのまま襲いかかって来た二人が

 ぶつかる。

 殴りかかって来てもうまく傘で受け流して、傘

 で気絶させる。

 蹴りの時も傘でしっかり受けて、押し返す。

 そうして、全員気絶させた。

「冷さん!ありがとうございます。

 なぜここにいるんですか?」

 冷のことを知っている警官。

「…?依頼で来ただけですが。お邪魔でしたら

 すぐに帰りますよ。」

 愛想満載で返す冷。

「いや、それなら良いですけど。その俺の名前は

 有原 陽(ありはら よう)っすけど、覚えてます?」

 どうせ覚えてないと先に名乗る有原警官。

「あぁ、よく来る警察さんか。前はいなかったね。」

 淡々とした口調になる冷。

「その中学生グループの時は非番だったんすよ。」

(名前は覚えてないけど、俺のこと認識してくれてる)

 嬉しさが滲み出てる有原。

「その…冷さんって気になる人とか…いるんすか?」

 気まずそうに聞く有原。

「…いない。人にそもそも関心ないから。」

 ずばっと言う冷。

「そっ…そっすか。」

 言葉の矢がぐさっと刺さる有原。

「素優 冷!お前はまたわしの邪魔をしよったな。」

 荒我が叫ぶ。

「あ…どなたで?」

 睨みつける冷。

「わしは筋力 荒我だ!覚えていないとは失礼な

 やつめ!」

 正論を言う荒我。

「あー、朝、話題に上がった人。

 師匠にまでつっかかってきたみたいだね。

 で、荒我さんは町を支配するのはどうするつもり

 なのかな?」

 めんどくさそうにする冷。

「お前、興味ないな!冷静に依頼をこなしやがって。

 ムカつくんじゃ!次こそは失敗させてやるからな!

 覚えてろよ!」

 ガァーガァー言った後、すごい速度で去っていく

 荒我。

「はーい。」

 淡々と返す冷。

「その、冷さんさっきの方は誰なんすか?

 このチンピラたちと関係が?」

 状況がうまく理解できていない有原。

「それは断定できない…チンピラ酔っ払ってたし。

 これは便利屋の問題だから、気にしないで。

 警察のやることを邪魔するつもりはないから

 自由にしてください。」

 心底どうでもいいと思いながらも、冷静に返す冷。

「はい、そのチンピラ運ぶの手伝ってもらえると

 助かるっす。」

 さすがに一人では無理だった有原。

「うん、いいよ。」

 ヒョイっと四人を抱える冷。

(めっちゃ力持ちー…。あの強さはやはり日々の

 鍛錬があるだろうな。見た目じゃ分からない

 けど…)

 二人で限界な有原は少し引きつつ、素直にすごい

 と思っている。

 尊敬の眼差しで冷を見る。

(なんか…キラキラとした視線を感じるような。)

 ぞわぞわしている冷。

 〜交番〜

 無事に全員運び終えた二人。

「ありがとうございます!冷さん。」

 警察官がよくやるポーズをして感謝する有原。

「いえ、私が気絶させたから。

 当たり前のことだよ。」

 責任感は強い冷。

「それでも、すごいっす!ほんと感謝っすよ。」

 純粋な尊敬と笑顔で言う有原。

「…!うん。」

 ほわぁと顔が赤くなり、思わず目線を逸らして言う

 冷。

(あれー、俺嫌われたか?少しは仲良くなったと

 思ったんだけどな。)

 少し落ち込む有原。

「じゃあ、私は帰ります。お疲れ様です。」

 軽く礼をして、去っていく冷。

「お疲れ様ですー!」

 見えなくなるまで送る有原。

 無事に師匠からの依頼を達成したのだった…


季楽「今日はなんか騒がしかったな。」

冷 「季楽は深夜に出歩こうとして止められた。」

季楽「それは関係ないだろ。」

有原「冷さんは俺のことを助けてくれましたね。

   あの傘さばきかっこよかったっす。」

冷 「仕事しただけ…」(少し照れ)

季楽「うん?冷姉照れてる?有原さんなんか依頼の時に

   なんかあったのか?!俺が見てないうちに!」

有原「いやいや、なんもないっすよ。

   ただお礼言っただけっす。まぁ、

   俺は冷さんに名前覚えてほしいっす…。」

季楽「冷姉なんかあったのか?」

冷 「なんも…ほんとに仕事しただけ。」

山六「若いなぁ、いいな青春か!」

冷 「師匠、ややこしくしないでください。」

季楽「なら俺も負けないぞ。というか師匠は遠そうです

   けど。」

山六「なんだと、俺はモテたぞ!昔だがな。」

冷 「嘘っぽいです…。」

有原「青春いいっすね。季楽くんはライバルっす。

   冷さんは渡さないっす!」

冷 「…!」(聞かなかったことにする)

山六「おーいいな。それは後でするんだぞ。

   最後は締めだ!せーの。」

全員「読んでいただきありがとうございました。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ