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第四話 登校日と不穏な動き

表では普通の高校生として生活している季楽。

学校から帰ってきた季楽は、便利屋の助手である。

行方不明の娘を見つけて欲しいと便利屋に来た母親。

季楽は「絶対助ける」と軽い気持ちで言いかけるが

冷が重い事実をつきつける。


 夏休みが始まって一週間ほど経ち、登校日があった。

「おはよう、季楽くん。」

 明るく挨拶する友達。

「おはよう、(たいら)。」

 地味に痛い横腹を我慢しながら挨拶を返す季楽。

 平は転校した時に

 最初に話しかけてきたクラスメイトでそこから親友

 になった。

「痛そうな顔してるがどこか怪我でもしたのかな?」

 察しが良い平。

「…エスパーか、ちょっとな横腹を強くぶつけて

 痛いんだ。まぁ、骨は折れてないけどな。」

 目が点になった後、素直に言う季楽。

「それはお大事に。それにしても、

 季楽はモテるな。」

 女子たちの季楽への視線を感じて顔をしかめる平。

「はぁ、俺は興味ない。」

(一番近くて遠いやつにモテた方が…)

 外に目線を向けて言う季楽。

「不満とは、僕はモテた経験がないというのに。

 羨ましい限りだよ。

 女子に話しかけられる理由として

 季楽目的だからね。伝言してほしいとか、

 手紙を渡してほしいとか。」

 怒っている平。

「利用価値があるだけの男にみられてんな。

 はぁ、それは俺がなんとかするぜ。」

 女子に心底呆れてしまう季楽。

「それは大変助かる。ありがとう。

 やはり一番の親友だよ。」

 一転嬉しそうに話す平。

 季楽は立ち上がり、女子の集団の元へ行く。

 女子たちは珍しく季楽から来るので、緊張して

 固まる

「俺の親友使って、俺に関わろうとするな。

 話があるなら直接来いよ。受けて立つからよ。」

 にっと笑って言う季楽。

「はわぁ、はい…これからはそうします。」

 女子たちは昇天しそうである。

(解決したのかな?これはよく分からないな。

 さらにモテてしまうなこれは。)

 冷静に見ていた平。

 自分の席に戻り、やってやったぜの顔をする季楽。

 グッドポーズをして返す平。

「でもなんでだ?平は学年トップの成績だろ。

 俺は真ん中だぞ。頭良い方がモテそうだけどな。」

 偏見な季楽。

「ふぅ、季楽はわかっていない。僕は中肉中背で

 顔も普通、さらに眼鏡をかけているという地味の塊

 だよ。君は背も高く、顔も整っていて細マッチョ。

 さらにみんなに優しいと来た。最高じゃないか。」

 呆れたように息をついて、早口で根拠を言った平。

「そ、そうか。すまん。」

 圧倒されて謝ることしか思いつかなかった季楽。

 キーンコーンカーンコーンとチャイムが鳴る。

 それと同時に担任が入ってきた。

「朝の連絡を始める。最近、生徒が一人行方不明に

 なった。裏路地に出入りしていたようだから、

 いつ何が起きてもおかしくはなかったが。

 お前たちは絶対に裏路地に行くなよ。というか

 怪しい場所やら怪しい人やらついていくなよ。

 以上。」

 端的に説明して、全体を睨みつけながら言う担任。

(裏路地?前、犬の不法売買してたよな。今度は

 学校の生徒を狙って…ことごとく悪い奴らだな。)

 話を聞きながら内心は怒りに燃える季楽。

 3時間目まで授業をし、午前中で家に帰った。

 帰ると、珍しくちゃんと客がいて物々しい雰囲気

 である。

「ただいま…お客さん?こんにちは、冷の助手の

 季楽といいます。お話中失礼しました。」

 驚いたがすぐに切り替えて、挨拶をして上に行く。

「待って、季楽にも関係あるから、ここ座って。」

 ポンポンと冷の座っているソファーの隣に誘導

 する冷。

「…?分かった。」

 首を少し傾げるも、すぐに隣に座る季楽。

「話を続けてください。

 良子さんの娘である幸さんは夜遅く勝手に家を

 出た後、行方不明になったと。服装は陽多当高校(ひ た あ こうこう)の制服を来ている。」

 話を整理する冷。

(同じ高校?朝、担任から言われたことか。

 その生徒の母親がここに来て相談に…。)

 思い当たる節がある季楽。

「はい…裏路地に行ったことまでは警察からも

 分かっていて、でもそこからが分からなくて。

 もう心配で心配で。だからどうか助けてください。

 何円でも払いますから。」

 すがる思いで依頼にきた良子。

「警察が関わってくるんですね。分かりました。

 できる範囲で調査します。お金は依頼が終わって

 から構いません。」

(やっかいなの、きたなー。でも巻き込まれてる方

 だから問題ないか。)

 内心めんどくさいと思いつつ、受けることに

 した冷。

「絶対たす…もごもご。」

 急に口をおさえられる季楽。

「では、出口までご案内しますね。」

 季楽の口から手を離した後、客を送って行った冷。

「ぷはぁー、急に何すんだよ。冷姉!」

 突然のことに怒る季楽。

「さっき、絶対助けるって言いかけたよね?」

 目つきを変えて冷静に怒った口調で言う冷。

「それの何が悪いんだよ!」

 反論する季楽。

「まだ生きてるか死んでるか?分からない人間を

 助けますなんて、無責任なことを言おうした

 からだよ。」

 一ミリも表情を変えずに言う冷。

「あっ…生きてるに決まってるだろ。

 昨日なんだぞ!いなくなったのはよ!」

 少し圧倒されるも希望をもっている季楽。

「その証拠は?警察でさえ裏路地からの足取りを

 追えていない状態で…人は一日で死ぬ。消える。

 一瞬目を離しただけでも誘拐が起きる。

 そんな現実がニュースで取り上げられている。

 この現代で…どう?分かった?どんだけ愚かな

 ことを言おうとしたか?!」

 現実を突きつける冷。

「……ん、うん。」

 目を見開いた後、下を向く季楽。

 その通りだった…多くの事件はどんなに気をつけて

 いても起こっていたりする。

 運が悪かったと片付けてはいけないが、

 そう言わざる負えない状況はある。

 言おうとした事は相手を思って言ったことでも、

 絶望に拍車をかけることになるかもしれない。

 最悪の事態は覚悟しなければならないのだから。

「分かったみたいなら良いよ。気をつけて。

 じゃあ私は夕食作るから。」

 いつもの淡々とした口調に戻る冷。

「おう、俺は課題やる。」

 自分の部屋に向かう季楽。

 夕食を食べた後、冷は調査に行き、季楽は高校生

 なため、明日、協力することになった。


平 「さてと季楽くん。あとがきに呼ばれたけど、

   何すれば良いのかな?」

季楽「平、今日の話を振り返れば良いんだぜ。」

平 「了解、夏休みの登校日に僕と会って、季楽が

   モテる話をして、季楽はそれに興味がない。

   僕が女子にそれで利用されてると言ったら。

   優しいからなんとかするって感動したよ。

   季楽が僕に成績がトップだからモテるのでは

   と言ってきたのは良くなかったな。」

季楽「それは申し訳なかった。まさか、平がそこまで

自分のことを卑下するとは思わなかったぜ。

俺の魅力を早口で言われたから圧倒された。」

平 「それで学校の担任からは行方不明者が、

   出たから裏路地やら危険な場所に近づくなと

   注意されたんだよね。」

季楽「そうそう、俺は腹が立ったよ。

   それでその行方不明者の幸さんの母親が依頼に

   来た。

   便利屋の二代目が話を聞いてて、助手が軽率な

   発言をしそうになって怒られてたな。」

(便利屋の活動は一応秘密にしてるからな。)

平 「妙に便利屋の事情に詳しいね。

   冷さんと仲が良いのも気になる。

   やはりモテるということは羨ましい。」

季楽「なんか誤解してないか。

   まぁそのままの方が助かるが。 

   締めるぞ。せーの。」

全員「読んでいただきありがとうございました。」

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