まずはキャラ設定から
全体の大まかなことしか決めていないので、細部が怪しくなるかもしれません。おかしいなと思ったらちょこちょこ修正していきます。できるだけ更新速度は早くしたいと思っていますので広い心で見ていただけたら幸いです。どうかよろしくお願いします。
ついにVR技術を基にして、ゲームの世界をリアルで感じられる技術が発明されたというニュースが流れたのが今から2年ほど前のこと。そして、そのバーチャルリアリティーの世界で行われるオンラインゲームの開発のためテストプレイを募集する、という話を僕が聞いたのは、大学の講義の休み時間だった。友達から聞いたんじゃなくて隣の席の人が話してるのをたまたま耳にしただけだけど。なんでもネットでこっそり募集しているらしい。ネットで募集の時点でこっそりもないだろ、と思って家に帰って探してみても、ぱっとは見当たらず。リンクを辿って、募集について書いてあるページにたどり着いたのは、探し始めてから半日が過ぎたころだった。……なんか、引っ込みがつかなくなってた。それにVRのオンラインゲーム、気になるし。
募集要項を読む。なるほど。要約すると、暇な人、健康な人求む。年齢は50歳まで。結構幅広いね。とりあえず、駄目もとで応募してみようか。……そして、応募したことも忘れた3か月後、なぜか僕の部屋に合格の通知が届き、健康診断を受けた後、僕は通知に記載されていた施設を訪れる。これが、始まりだった。
施設の中で集団で説明を受け、これからについて聞く。一言で言うと、1か月間この施設に泊まり込んで、ひたすらゲームをやるだけ。3食付き。日当1万円。何だこの天国。僕は一人暮らしだし、大学も長期休みに入ってるから全く問題ない。手続きしていくつかの書類(読まない)にサインをした後、なぜか自分の家の鍵を提出させられたが、家には何もないし、いいや。それよりゲームはよ。
そして、その後案内された先は、やたらコードのついたでかい椅子が置いてある小さな白い部屋だった。白く長い廊下にドアがひたすら並んでいるところをみると、1人1部屋なのだろう。いいね!そして早速、椅子に座り、置いてあるメットを被る。こうすれば自動的にログイン、ゲームがスタートするらしい。各自でキャラメイクした後、始まりの街から冒険が始まる、とのことだった。早速始めよう。
メットを被ると、一瞬立ちくらみのように周りの景色がぐらりと揺れた感覚があり、その後いつの間にか、何もない空間の中に自分が浮かんでいるのに気づく。もうゲームの中なんだ。なんだか現実で椅子に座ってるとかの感覚が全くなく、静かな空間の中に自分が本当に浮かんでいるように感じる。科学の力ってすげー!僕が感動していると、目の前にウインドウが表示された。
なになに。なんでも、まずはジョブを決めないといけないらしい。表示されたジョブ一覧を上から下まで見る。なんだかやたら種類がある。何だよ、「町の入り口で町の名前を言う人」って。あれ職業だったの!?時給やすそう。うーん、ジョブか。正直、あんまりオンラインゲームやったことないから何がいいかわかんないんだよね。プレイ日記とか読むのは好きなんだけど。自由に動きたいし、ソロもできるジョブがいいかな。何だろう。剣士?召喚士?魔法使い?ニンジャ?迷う……なんでも、キャラメイクは1度だけ。リセマラ不可、らしい。慎重に行かねばならぬ。うーん……
迷いに迷って2時間後。召喚士と魔法剣士の2択まで絞った後、最終的には魔法剣士にした。召喚士って燃費が悪いイメージあるし。でもロマンあるよね、幻獣召喚とか。もし追加で取れそうなら、真っ先に取ろう。しばらくは僕は魔法剣士だけど。魔法も使いたいし、剣もかっこいい、そんな贅沢なあなたにうってつけ。後半になれば器用貧乏で中途半端な職になりそうで今からゾクゾクするね。
しかしこれでジョブがようやく決まった。種族とかもいじれたら楽しいんだけど、それはみんな人族でスタートらしい。VRの技術的に、現実の自分と異なったものの感覚や動作を違和感なく再現することはまだ無理とのことだった。同じ理由で外見もいじれない。せいぜい髪と目の色が変えられるくらいらしい。つまり、自由にキャラを作ってプレイするっていうのが、できない!美少女キャラを作って無双とか、最高やろが。なんでできへんねん。まあでもあれか、現実の自分の姿のままで魔法を使えたりって、それはそれで結構ありかもしれん。キャラの幅は、将来に期待かなあ。
そして、ジョブを選び、髪と目の色を設定したら、名前を付けて、それで完成。名前は友達に呼ばれるあだ名をそのまんま付けた。スキルの設定とかもあるのかと思ったら、それはどうやらゲームの中で習得していくものらしい。ふーん。誰も取らないレアスキルで俺TUEEEEEとか、最高だよね!みんなが行かなさそうな横道とかあったら、積極的に入っていきたい。
……そして最後に、「キャラクター設定はこれでよろしいですか?」の質問に、はいのボタンを選択する。これで、始まりの街の広場に移動できるはず。それでは、さっそく、冒険の旅に、出発!ポチっ。




