ガラパゴスの種
来年に向けてここで一区切りします。
スマホを新調したので執筆速度も上がると思うので楽しみにしていてください。
追記
スマホの電源が入らず修理に出すのでしばらく執筆できません。フラグって実際にあるようですね。
追記1月21日
実は、修理から帰って来ているのに報告するのを忘れていました。近日には投稿します。
カチカチカチカチカチカチ
メトロノームの音が響く。
その一瞬の刹那、プロキシは俺達の背中に回り込む。
「soul capture」
呟いたと同時に背中に手を当てるとまるで水に手を入れるように中に入っていった。そして何かを掴むとゆっくりとそれを引き抜いた。
その正体はアリウムだった。アリウムが抜けた事によって俺の姿も元通りになった。
「ふう、やっと分離できたね」
アリウムの声を聞き俺はひと安心した。
「(我もこのとおりだ)」
アルカミクスチャーも無事に分離できたようだ。
「手間をかけてしまったなプロキシ」
「息子の頼みだもの当然のことなの」
「じゃあ俺達は現実に戻る」
「ちょっと待つの」
プロキシはリンゴを木から、もぎとり俺に渡した。
「このリンゴは知恵の果実と呼ばれているけど、元々は聖霊人ガーデ・ハード・クレイが産み出したガラパゴスの種が育った物だから、聖霊関係で困ったことがあったらこれを使うの。大地の聖霊の力の本質は吸収と力の分配だからこれでも分離できるはずなの。ちなみにこの実は腐らないの。それと絶対に食べちゃ駄目なの。非食用なの」
俺はこのリンゴを食べた結果どうなるかを人一倍知っている。だから食べようとも思わない。
「ああ、分かっている」
俺達は部屋を出た。
さて、ウィンダはどこにいるだろうか。
彼女に会わないと戻りかたがわからない。
「今さらだけど、ウィンダってガーデに似てるところあるよね。髪色も、瞳の色も……」
「それについては私が説明しましょう」
ウィンダが音もなく現れて説明を始めた。
「実は私は人間ではございません。ガラパゴスの種が子どもが欲しいという願いによって変化して生まれた疑似生命つまりはガーデ・ハード・クレイの実質的な子どもになります」
「どうりで似ている訳だねー」
アリウムの疑問はなくなったようだ。
「それとアルス様、そのリンゴの種は私の妹でもあるので、大切に扱ってください」
「ああ、分かっている」
それから遺跡のとある部屋に案内されてそこから現実へ戻った。
「ただいま」
話がまだ旅立って2日しか経っていないのでこれからは一気に進めようと思います。