汚れなき突撃
改善案を頂きましたが、とりあえずこれを投稿してからしばらくの間修正作業に取り組むので次話の投稿は一時的に中断します。
リーグ「ふふ、金が随分と貯まってきたな。それにしてもここの人は操りやすい。書類を書くだけでこれほどの物がいとも簡単に湧き出るように、まるで永遠に石油が尽きることのない油田を掘り当てたようだ。ペンは剣よりも強し。いい言葉だ。力こそは正義。正義の前にはいかなる行動も無意味だ。何人たりともこの法に触れるようなことは出来まい。HAHAHAHAHA」
男の人が馬鹿笑いをしている。この人こそは私達保守協会の一員のリーグ様だ。
?「リーグサマ」
リーグ「所詮あやつらは、貴族の凡々しかいないから武術も素人だ。そもそも素人を鍛えるための場所なのだから当然か」
?「アノ~リーグサマ、ヨロシイデショウカ?」
リーグ「どうかしたのか、ケムリよ」
私ことケムリは幽霊である。今はリーグ様の近くで助言をしています。私も保守協会の人間だったから、ついつい同胞の力になりたいの。
ケムリ「協会の社会的地位をあげるためにも人々を勧誘してメンバーを増やしてはどうですか?」
リーグ「なにを言うケムリよ、メンバーを増やすことも大変重要なことなのだが、先立つものは金だ。なにを成すにも金が必要だ。金が入らない協会などに人は来ない。そして金の力がなくては誰も従わない。人は金に執着する。だからこそ定期的に安定した金額が手にはいるようになればその安心の源と言える者を裏切れなくなる」
ケムリ「流石ですリーグ様。以前失敗した私とは違って人々をコントロールするすべを熟知しているなんて尊敬します」
リーグ「よせ、あまり褒めるな。ケムリの助言が無かったらここを制圧する事など実現する事は無いのだからな」
ケムリ「でも、ここの人はあくまで、リーグ様が絶対の強者だということを前提に成り立っているから、もしもその認識が崩れ去ったらこの地位から引きずりおろされた後にどのような扱いを受けるのかはわかりませんからご注意ください」
ふと私は窓を向いたらあの女がいた。
ケムリ「なぜあの女がこの場所にいるのよ!」
リーグ「どうしたんだ?ケムリらしくない」
ケムリ「私達保守協会の行動を邪魔してきたハテノの仲間の一人アリウムがこの建物に近づいてくる」
リーグ「アリウムどこかで聞いたことのある名前だな。思い出した。聖霊人のアリウムだ。しかしなぜだ?ここに来ないようにテクスチャが何かしらの妨害工作をしたはずだ。もしや、名前使いの仕業か」
ケムリ「今すぐ迎撃体制で構えなければ私達が危ない」
~建物の門前~
ハック「ここが高階級武術場だ」
さっきの特殊青年育成場と比べるとかなり立派な建物だ。まるで城のような建物だ。
ミチュール「チャチャットやっちゃいますか」
一同「おー」
ミチュールさんは門のリングに手をかけて引っ張るがびくともしなかった。
ミチュール「ん~ん~開かないなー」
ハック「これはおかしい。いつでも挑戦者を歓迎していたというのに」
テクノ「どうやら歓迎していないみたいです。中でロックがかけられていて入れないです。それに集団が中で行動しているです」
アルス「そういう施設なのだから当たり前の事ではないのか」
クリスタ「多分だけど、テクノの言っている事とアルスの聞き取っていることは違うと思うよ」
テクノ「書物を取り出してから私の手を皆で繋いで最後にアルスが繋ぐです」
何がしたいのかは分からない。テクノは昔から多くを語らないのだ。だけど、一言一言にちゃんと意味を持っている。
だから言われたままに手を繋いだ。
俺の手を繋いでいるのはクリスタだ。
手を触るなんて何年ぶりだろうか。
テクノ「アルスはデータリンクを発動するです」
アルス「データリンク!」
書物が光を放ちその光が手から手に移り変わるようにテクノの方に伝達していった。
~テクノの心理世界~
アルス「これは塀の向こう側の背景か」
クリスタ「これがいつもテクノが見ていた世界何だ」
ハック「これは凄い。死角が一切存在しない」
アリウム「いつも裏ではこんな事をしていたんだ。君も苦労人だねー」
ミチュール「久し振りかなー。弟君のイメージの読みとり方と全く同じかなー」
イメージからは要塞の中身は見えなかった。要塞だと?これもデータリンクの影響か。自分の認識がアップデートされていくようだ。
要塞の中から男が一人外に出てきた。
リーグ「諸君、我は今現在この要塞を統括しているリーグだ」
人々「リーグ様何かご用でしょうか」
リーグ「この要塞に攻め込もうとする者がいる。諸君等にはその者の殲滅を命じる」
貴族A「しかしながらリーグ様、この地は由緒正しいルールによって決められた決闘でのみ武器を交えることが認められます」
リーグ「なら、特例で法令を発令する。特殊法令1条 ただ今より統括者に危害を及ぼす者がいる場合これまでの法にはの効力を一時的に受けなくなるで撃退しなくてはならない。」
紙にペンで文字を書き出した。
~現実~
ここでリンクが切れた
ハック「あれはまずいぞ」
アルス「なにがまずいんだ?」
ハック「法令が発令される。この地のルールが書き換わった」
アルス「たかが紙切れ一枚で何が変わるんだ?」
ハック「あれがかかれると法を強制施工される。この地には地下に巨大な装置が眠ってあり、法に従わないものに制裁を下す恐ろしい機械が眠っているんだ。お前らには影響がないが、住民登録している俺とミチュールさんは機械によって制裁が降る。地下からだが降るんだ。このハンター育成地区ににいるかぎり、機械の脅威から逃れれない」
アリウム「それじゃあハックが殺されてしまうの。そんなのイヤだよう」
アリウムの目に涙が浮かんだ。
ハック「大丈夫だ策はある。ようは法を守ればいいのだ。施行される法をすべて守ればいい。簡単な話だ。守りながら奴を倒す」
クリスタ「早く倒すなら以前と同じ様に汎用型地上武装を使うのはどうなのかな」
リュックから白銀の板を取り出して構えた。
クリスタ「ユーザー認証クリスタ・エンコード」
(認証完了リミッター解除)
弓に姿を変えた。
クリスタ「ねえ、アルス。水晶の柱まだ持っていないかな」
アルス「すまない。あの時に渡したもので全部なんだ。予備はない」
ミチュール「ふっふっふこんな事もあろうかとこっそり採集したおいたのだよ」
懐から少々の欠片を取り出した。
ミチュール「これだけしか持っていないけど、良ければ使って。いい力なのだけど金がかかるところが玉に傷かなー」
クリスタ「特に傷がついた水晶は使えないところが玉に傷だけどね」
左手に白金の弓を構えた。
クリスタ「何色にも染まらない大自然が生み出した神秘よ、今 圧政からから解放する矢を生み出す、真実の名の下に」
クリスタの唱えた言葉によって水晶の形状は変化して少しだけの返しがついた矢になった。
ミチュール「何の躊躇も無く人に当てようとしようとする事はあまり薦めれるような事では無いけど、よく出来るね」
クリスタ「私は人からどのように思われても気にもしない。それが私の生き様なの」
ミチュール「固い心はふとした衝撃で砕けてしまう。一度砕けたら同じようには戻らない」
クリスタ「そんな事は私自身がよく知っているよ。一度砕けたことがあるから」
天に掲げて矢を放った。
~要塞~
リーグ「流石にここまですれば奴らは去っていくだろう。この圧倒的な兵数ならば撤退するしかないだろう」
ピカッ
一瞬、ほんの一瞬空中で何かが光った。
ケムリ「リーグ様、よけて!」
目に見えない何かが以前の傷口に突き刺さって赤色の雫が地面に落ちた。
リーグ「また姑息な手を」
突き刺さっている謎の物体に触れるとまるで神経と繋がっているかのような激痛が襲った。早く奴らを撤退させなければ。
リーグ「たった今我に対して先制攻撃が行われた。総員は我に危害を加えた者を直ちに撃退せよ。生死は問わない」
総員「うぉぉぉぉぉぉぉー」
~要塞前~
テクノ「さっきの攻撃では、しとめられなかったみたいです。今のが引き金になって突撃が始まったです」
ハック「穏便に対処できれば一番良かったのだが仕方がないな」
俺達は武器を身構えた。
クリスタ「悪いんだけど私とテクノは戦えないから」
テクノ「私達は特定の物を操ることは出来るけど、操れる物が付近に存在しないから戦えないです。後は任せるです」
2人を置いて攻めいった。
前列は重装歩兵だ。
特殊な銃を構えた。
ミチュール「打ち出すものは運動エネルギー、放て力続く限り」
鋼鉄の鎧を装備した男達は周囲に吹き飛んだ。一度倒れたら自力では起き上がれない。第一関門突破。
二列目はライフル隊だ。
一度放たれたら避けれない。打たれる前に無力化しなければ、firstlibraryを取り出した。
アルス「ウィンドパージ!」
周囲に台風のような強風が吹き荒れてライフルが巻き上げられた。
ハック「武器を失ったら負けだ。そこは暗黙のルールだからこれで突破可能だ」
ライフル隊は左右に離れて通り道ができた。
三列目は大砲が並べてあった。
「放てー」
ドンッドンッドン
三発放たれた。
アリウム「行くよ。アルカミクスチャー」
(我の力を刮目せよ)
周囲に水の壁が作られた。
弾が壁に衝突するが高圧の水流で削り取られて消滅した。大砲隊は白旗を挙げた。
最終関門の騎士たちがいた。
騎士A「待っていたぞ」
騎士B「ここから先に行きたければ」
騎士C「我らを倒せ」
騎士D「1対1の試合を行う。試合を拒んだら先ほど降参した同胞がお前たちに制裁を下す」
騎士達「さあ、誰から挑む!」
ハック「俺から行かせてくれ」
騎士A「いいだろう。我が相手をする」
二人の視線に火花が走る。
そして、突撃をした。
騎士A「我のブレードの動きを見よ」
ハック「ブレードは威力と攻撃範囲が広く扱う者次第では武器を両断出来る」
騎士A「よく知っているな。ならば、一度でも当たればただではすまない」
何度も何度もハックに切りかかる。
それをナイフで軌道をずらして避ける。
騎士A「いつまで防御をしている。いい加減に攻撃したらどうだ」
ハック「まだ、早い」
騎士A「我はもう少しで貴様の動きを読み切ることができる」
攻撃が増してきた。スピードも早くなっていく。だというのにハックは一向に攻めようとはしない。
ハック「後少しだ。もうすぐ決着が付く」
騎士A「貴様の敗北という形でな」
ハック「いいや、俺の勝利でこの試合が終わる」
騎士A「この試合の勝利条件は、相手を戦闘不能にするか、武器を使えなくする、武器を落とさせる。この中の条件を最低一つ満たさないといけない」
ハック「聞こえないのか?武器の音色が変化していることに、分からないのか?崩壊えのカウントダウンが」
ハックはブレードの真横に蹴りを一発入れた。
ブレードが折れた。
ハック「これで俺の勝ちだ」
騎士A「何故だ。何故折れた」
ハック「最初から俺は攻撃をしていたのだ。お前のブレードにな」
騎士A「貴様のナイフが折れるはずなのに何故おれたんだ」
ハック「刃物は斬れる場所が決まっている。そこにふれない限りこのナイフは折れない。お前のブレードが折れたのは俺がブレードに傷跡をつけていたからだ。傷跡の上に傷をつけることを続けれいたら少しずつだがブレードの一カ所の厚みが減っていく」
騎士A「いくら何でもそれを一カ所に続けて当てる事なんて出来るわけがない。先に貴様のナイフが刃こぼれして使い物にならなくなるはずだ。貴様は一体何者だ」
ハック「ハック・イノセント、ハンター階級上位の調査員」
ナイフの模様を見せた。
騎士A「上位の調査員だとは知らずに飛んだご無礼をしました」
騎士達「申し訳ございませんでした」
要塞にいる人々は一斉にDOGEZAをした。
アリウム「ねえ、ハックはえらい人なのかな」
ハック「いや、全くえらくはない。ここはハンター育成地区だから、ここにいる多くの人は見習いハンター。だから、俺は雲の上の存在に等しい。腕がある人ならこの要塞を攻略する事は不可能じゃ無いだろう。少し身構えすぎだ」
ミチュール「へえ、階級によってここまでの扱いのさがあるんだ」
ハック「顔をあげてくれ、ここにリーグと名乗る者がいるはずだ。会わせてくて」
~建物内部~
騎士達「こちらでございます」
ギギギ
リーグ「なぜ貴様等がここにいる」
ハック「お前の作り出した法を無効化するためにここに来た。さあ、とっととその書類を破棄するんだ。そしてここから出て行きな」
リーグ「断る。この法は我ら保守協会のボスのエリック様がこのセンターパークを支配するために必要なのだ。なにがあろうと破棄などさせない」
ハック「ならば実力行使だ。ハンター階級上位調査員、ハック・イノセントの名において決闘を申し込む」