汚れなき救済
ひさしぶりに投稿できました。
なかなか執筆に時間がかかったためにかなり遅れました。今回の内容はハンター育成地区でいったいなにが起きているのかです。
ハック「何故こんな事をした?」
見習いA「それは………言えません」
ハック「言えないのなら覚悟は出来ているだろうな」
襟元を掴んで怒り静かにをぶつけていた。
いつもの様子とは全く違う。まるで別人のようだ。
見習いB「うっかり間違えてしまったんだ」
見習いC「それにこんな所に大勢で来られたらもんだから、ついつい身構えてしまったんだ」
メンバーの数は俺、クリスタ、テクノ、アリウム、ミチュールさん、そしてハックの6人だ。
対してあっちは3人だけだ。
間違えて襲ってしまう程緊張感の中にいるのにはきっと理由があるに違いない。
アルス「ハック、できれば彼らを許してほしい」
ハック「それはできない。ハンターには掟があるのだ。掟を破るような奴には指導が必要だ。そこで待っていろ!!!」
俺の言葉は彼に聞き入れられることはなかった。仕方がない、彼女の力を借りるか。
チラッチラ
合図を送った。
それに対して指で円を作って応えてくれた。
アリウム「ねえ、ハック。悪気はなかったみたいだからゆるしてあげれないかな?」
ハック「今回だけはアリウムに免じて許そう。次は無いからな!」
アリウムの頼み事だけは今までに断ったことはない。ハックは意外に甘いところがある。
見習いABC「ありがとうございます。ありがとうございます」
ハック「詳しいことを中で聞かせてくれ」
~居住スペース~
中にはいると見るからに年をとっている女性がいた。別の言い方をすると淑女。
?「相変わらず厳しいのね。ここから見えていたよ」
ハック「いきなり襲われたんだから仕方がないだろ。俺以外にも仲間がそこにはいたんだ」
バルト「昔みたいに名前でよんでくれないのかいな。バルトさんってな感じでよ」
古くからの2人は知り合いのようだ。そういえばハックの知り合いの話とか一度も聞いたことがないな。
ハック「今ではあんたを越えたんだからさん付けはしない。ただいま、バルト」
見習いA「ハックさんはもしかしてここ出身ですか」
ハック「昔はここで暮らしていた。バルト以外は俺のことなんか覚えていないだろう」
バルト「確かにそうだ。でもあんたは本当に純粋な奴だ。ほかの奴らは成長と共に、金とか権力とか汚いものばかりを欲する汚い人になっちまった。うちの子らが襲ったこともこれが原因なんだよ」
見習いB「実はこの地区に保守協会のリーグと名乗る人物がやってきて、高階級武術場の全員に勝利してある法をこの地に追加したのです」
ハック「その法は総合センターからの法なのか?」
見習いB「管理監視特別地区からの法です」
ハック「内容は?」
見習いB「追加内容は………」
彼の言った内容は次の通りだった。
階級による財産保有権利の変化及びに税金率の変化に関する法。
第一条、階級下位の者はいかなる市場でも希少物品の購入はできない。但し、上位の者が保護及び監督をしている者の場合はこの限りではない。
第二条、下位の者は麦及びに米などの穀物を栽培及び所持する事はできない。
第三条、階級を持たないものは皆、下位のものとして扱う。但し、法によって自由権利などは保障されない。
第四条、貨幣を取得する際は上位並び中位の者は10%下位の者は50%の税金を保守協会に納めなければならない。
第五条、上記に従わない者は保守協会施設に強制連行される。
ハック「なるほど、要は食料品に困っているのだな。あのリーグにこんな事ができたのか」
バルト「あんたはリーグを知っているのかい?」
ハック「俺はしばらくの間、ハテノ村という所に住んでいたんだ。ある日、村に流れる水が濁り、アリウムが生死の境目をさまようことがあって川の上流を調査しにいったんだ」
アリウム「私がそのアリウムだよ」
ハック「川の上流には大きなダムが建設されていたんだ。ダムを建設した理由はなんとアリウムを殺すためだったんだ。
だから俺達はダムの破壊とリーグの撃退をしたんだ」
テクノ「ハックはあの時何もしていないです。ダムを破壊したのは私です」
クリスタ「リーグを撃退したのは私とアルスだから確かに何もしていないね」
アリウム「私はてっきりハックが一番私の為に行動を起こしてくれていたと思っていたのだけど本当は違うんだねー」
ハック「仕方がないだろ、お前らとは違って俺は普通の事しかできないんだ。本当は一緒に暮らしていた俺がアリウムの異常に気づかなかったのが悪かった」
バルト「人と関わるのが嫌いだったあんたが女の子と一緒に住んで、その上人を心配する事ができるとは、だいぶ成長したじゃないか」
アリウム「ハックの昔の事教えてくれないかな」
バルト「お嬢ちゃんには後で教えようかね。それとハック、この子等の頼み事を聞いてくれるかね?
あんたを襲ったようにまた他人を襲って証を奪う事があったらこの施設は破滅するのだろう」
ハック「仕方がないな、一応恩人だから話を聞き入れよう。お前たちいったい何をしてほしい?」
見習いABC「この法を無効化してください」
ハックは少しの間考え事をしてから口を再び開いた。
ハック「無効化するだけならお前らでも出来るだろ」
見習いA「それを試みたのですが、妨害工作をされて叶いませんでした。統合センター曰わく「下位の者が法に対しての異議申し立ては認められていないと」言われて、それでも諦めずに通い続けていたら、リーグに目を付けられてもう異議申し立てをする事も戦いを申し込むこともできなくなってしまいました。でも、ハックさんなら法を無効にできるはず」
ミチュール「それは無理じゃないかな」
後ろから見ていた彼女が話に割り込んできた。
ミチュール「だってここでの多数決によって生み出された法じゃなくて管理監視特別地区から追加された法なのだからここで何をしても無効化出来ないかなー。最も本人が撤廃するのなら話は別だけど」
アルス「話は通じる事は無いだろう」
俺はよく知っている。彼になにを言っても意味などない。アリウムがどうなろうと知ったことではない、むしろアリウムの
消滅を待っていたのだ。
バルト「そう難しく考える必要はない。ただリーグと同じように全勝すれば良いのさ。ハック、お前さんならできるはずだろよ?」
ハック「駄目だ。法以外の内部ルールも変更されているに違いない。仮にも敵の城だぞ、あの場所は、俺一人で攻略は不可能だ」
バルト「今のおまえさんには仲間がいるだろ、1,2,3,4,5、結構な数いるじゃないか」
ミチュール「私達は人を助けるために旅をしている。ここでの問題を解決する事も旅の目的の1つ。手伝ってもいいかなー」
アリウム「一人だけで問題を解決しようとするなんて君も優しいんだねー」
テクノ「幼くたって役に立てるです」
アルス「俺達は仲間じゃないか」
クリスタ「アルスが手伝うみたいだから私もて手助けをしようかな」
ハック「お前ら………」
彼はしばらくの間黙り込んでしまった。
俺はその光景を今までに見たことがない。
その姿を見てアリウムは一言呟いた。
アリウム「なにも照れなくてもいいのに。まるで私みたい」
次回の内容は、人々を苦しめている法を無効化する為にリーグに挑みます。